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ありがとう、大好きです

作者:緋夜
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手紙

嫌いなんだ

この世界も

この体も

この家族も

縛ろうとする何もかも

母も父も祖母も大嫌いなんだ

何で自由にしてくれないの?

何で俺を縛ろうとするの?

助けてよ

分かってよ

ううん、

助けも分かりもしないんだよ

誰も助けてくれないし分かってもくれない

助けてくれたとしても途中で相手が手を離してしまう

分かろうとしてくれても理解が出来ず分かった“振り”をするんだ

人間はそうゆう生き物だって分かってた筈でしょ?

今更何助けを述べてるんだろう?

馬鹿馬鹿しい

所詮は私は独りぼっちなんだよ

誰も来ない

誰も入れない独りぼっち

誰も来ないし誰も話し掛けてはくれない

だから俺は一人が良いの

一人の方が楽だから

貴 「だからね、助けも邪魔なんだよ」

ガラッ

鳴海はフレンドリィ教室に入った。

貴 「!チッ」

鳴海は舌打ちした。

不 「おはよう鳴海ちゃん」

其処には不二が居たからだ。

鳴海はドアを閉め様とした。

不 「待って、今日は渡したい物が有っただけだから」

そう言って鳴海に近寄った。

貴 「何」

不 「これ」

不二は渡した。

貴 「カッターと手紙?」

不 「カッターを取るのは辞めるよ、それは良くない方法だって知ったから、手紙、読んでもらえると嬉しいな

今日はそれだけだから」

そう言うと教室から出た。

パタンッ

貴 「何なの、でもまっ、カッター返って来てくれて助かったよ」

鳴海は鞄を机に置いてソファーに座った。

貴 「手紙…読んでみようかな…」

鳴海は手紙を開けた。

便箋や封筒の色は空柄だった。

手紙の内容は…

『鳴海ちゃんへ

昨日は気にさわる事を言ってごめんね
でも本当に鳴海ちゃんの役に立てたらって思ってるよ

鳴海ちゃんの言ってる意味が分からなかった
だからちゃんと意味等を言ってくれないかな?

あの発言が鳴海ちゃんを縛ってたならごめんね
でも鳴海ちゃんの役に立てたらそれだけで嬉しいし

鳴海ちゃんの負担が減ったら良いなと思っているんだ
鳴海ちゃんは何を悩んでいるの?

手紙でも良いから教えてくれないかな?
僕に出来る事なら言ってね

返信はくれなくても良いよ
此処まで読んでくれて有難う

不二周助』

だった。

貴 「何なの、昨日あんな事言ったのに……それに…返事書いたって俺字汚いからどうせ読めないよ……」

鳴海は体を丸めた。

貴 「でも、返事をしなきゃ生理的にやだな…
ごめんねだけ書いて下駄箱に置いとこう」

鳴海は鞄から便箋を取って
ごめんなさいっと書き教室を出た。

貴 「下駄箱は掃除されちゃうし…テニス部の誰かに……」

鳴海はキョロキョロっと周りを見回した。

貴 「あ」

タタタッ

鳴海は見付けたのか走って行った。

ツンツンッ

越 「ん?」

鳴海は見付けたのは越前だった。

貴 「ねぇ、これ不二に渡しといてくれない?」

越 「告白なら直接言えば良いんじゃ無いッスか」

越前は嫌そうな顔をした。

貴 「無理、兎に角渡しといて」

そう言うと鳴海は走ってその場を去った。

越 「ちょっ」

貴 「ふぅ」

ガラッ バタンッ

鳴海はフレンドリィ教室に戻って来た。

貴 「中身見られないよね?」

鳴海は何処か不安そうだった。

 
 

 
後書き
next…ごめんなさい 
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