魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者
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プロローグ
前書き
こんにちはblueoceanです。
別の所で掲載してましたが、こっちでも掲載することにしました。
よろしければ見ていって下さい。
俺は有栖零治。
年は14歳。
転生者だ。
俺は8歳の姿でこの世界に転生してきた。家とお金もそれなりに用意してあり、一人でも生活出来るようになっていた。
神様に言われ、リリカルなのはの世界に転生してきた事が分かったが、はっきり言って俺は原作を見たことがない。
知識はあるにはあるのだが、二次小説を読んでいたのと、所々を○ーチューブで見たことがあるくらいだ。
数の子シスターズの名前は分かるが、顔が分からん。
ただチンクは眼帯をつけているらしいからすぐわかると思うけど。
ちなみに俺の魔法ランクはSだ。
デバイスを使った時に言われたから間違いないと思う。
だけど、面倒ごとには余り突っ込みたくないから普段はリミッターをかけて魔力は無いように見せかけてる。
デバイスの名前はラグナル。インテリジェントデバイスで指輪だ。
普段はチェーンに通して首にかけてる。
最初の頃の俺も、二次小説の主人公たちみたいに、原作介入何て考えていたけど諦めた。
その一番の理由が、俺以外にも転生者がいたからだ。名前は神崎大悟。日本名のくせに髪は銀髪、目は赤と青のオッドアイ。イケメンのキザやろう。正直気持ち悪いし、ナルシストでかなりうざい。
こいつが原作介入し、高町たちとジュエルシード事件を解決していたため、介入する機会を逃し、時間だけがダラダラ過ぎていった。
そのうち、やる気を無くし俺は原作介入を諦めた。
と言ってもせっかく手に入れた魔法の力だったので、フリーの魔導師として、仕事をしている。
転生者の俺には親がいないので別に何か言ってくるやつは誰もいなかったし。
二つ名もついた。いきなり現れ、漆黒の鎧を纏い、敵を倒し、忽然と消える。傷ひとつ負わないその姿から『黒の亡霊』と呼ばれるようになった。
ちなみに俺はフェイトと同じマンションに住んでいる。狙ってないぞ………………
あと、独り暮らしでもない。
五年前の闇の書事件、それが終わってからのことだ。
いつも通り学校を帰っていた俺だが、ふとすごく微弱な魔力を感じたので、そこに向かった。
そこには高町なのはそっくりな女の子、フェイトそっくりだが髪が水色の女の子、はやてそっくりの白髪で先が赤い女の子がいた。
だが今にも消えそうなくらい薄くなっていた。
「だれ……で…すか?」
「通りすがりの魔導師。あんたらは?」
「わたしは………私達には、名前は………」
「ふ〜ん。なぁあんたたち、生きたいか?」
「生きたいかどうか聞いている」
「私は…生きたい」
「僕も……」
「我もだ……」
三人が言ったのを聞いた俺は、
「分かった。もう少し持たせろ」
そう言って目をつぶった。
「なんじゃ、やっと願いを言いに来たのかの?」
「ああ」
神様は最初に俺に三つまで神様の力で出来る範囲の願いを叶えてくれると言われた。
だけど、特に思いつかなかった俺は要らないと言ったのだが、神様のプライドが許せないらしく、何か叶えて欲しい願いがあったら言えと言われ渋々了承したのだった。
「それでなんじゃ?」
「今にも消えかかってる三人娘を普通の人として生きれるようにしてやってくれ」
「ほぅ、そんなんで良いのか?」
「ああ、そうしてやってくれ」
「新たな力とかではなくて良いのか?」
「要らねぇよ。そんな物騒なもの。今さら原作介入なんてするきないし」
「………本当にいいのか?」
「いいからやってくれ」
「やれやれ本当に欲の無いやつだの……」
「それじゃいくぞ」
『何でもいいからそれっぽい呪文を言ってくれ』
「………かの者達を死の淵から呼び戻せ、レイズデッド」
三人のしたから光の魔方陣が現れ三人を包む。
「うそ!?」
「体が……」
「なんと!」
三人ともそれぞれ驚いている。
「ちなみに人になってるから」
「「「えっ!?」」」
「魔法は……多分使えると思うけど、使えないかもしれん」
「いや、そんなことよりも……」
「人ってどういうこと!!」
なのは(仮)が話そうとしたところでフェイト(仮)が割り込んで聞いてくる。
「原理は知らん。神のじいさんにでも聞いてくれ」
「・・・訳が分からん」
はやて(仮)が少し不満そうに言う。
「………なんなら少し手を切ってみろ。血が出るから」
そう言われ、なのは(仮)が指をかんだ。
本当にしやがった…………
「本当に……血だ…」
「僕も……」
「我もだ……」
フェイト(仮)とはやて(仮)もやってみてそれぞれ驚いている
「そんじゃ、俺は帰るからあとは頑張れよ」
そう言って立ち去ろうとしたが、
「まっ、待ってください!」
なのは(仮)に手を捕まれる。
「いかないでください………」
弱々しい声で俺に言った。
……………そういえばこいつら闇の書の残留思念だっけ?よく覚えてないけど……ってことは帰る家も金も持ってないだろうし、ここでほおっておくのは…………
……仕方ない。
「分かった。お前たちもこいよ」
「…………いいんですか?」
「ああ、ここで見捨てても後味悪いからな。えっとなんて呼べばいいか………」
「あの……名前つけていただけませんか?」
「はぁ!?良いのかよ?」
「はい………助けていただきましたし」
「あなたなら僕もいいかな」
「つべこべ言わず早く考えろ!!」
はやて(仮)態度でかいな………
まぁ可愛いが。
暫く考えたが結局………
「よし、まずはなのは似のお前は星」
「星………」
「フェイト似はライ」
「おお………!」
「はやて似は夜美」
「ふむ、悪くはない」
よかった、不満はないみたいだ。
まぁ二次小説をまんまパクったからな……
「そんじゃ行きますか」
「待ってください!」
再び家に向かおうとした俺だったが、星に止められた。
「あの……あなたの名前は………」
「…………俺は有栖零治だ」
こんな感じでマテリアル三人娘が同居人になった。
あの後、三人はそれぞれ名字は俺と同じにし、有栖星、有栖ライ、有栖夜美と名乗ることになった。
一応、小学校に通わせるために、4年の夏休みまでにみっちり勉強させ、秋から俺とは違う学校に行かせた。
これはなのはたちと鉢合わせないようにするためである。
すごく反対されたが高校は同じ学校にすると約束して何とか静かにさせた。
そして今現在……
「レイ、おっきろ〜!!」
ドスンッと俺の上に誰かが乗ってくる。その威力に意識が飛びそうになるが、なんとかつなぎとめた。
「たっ、頼むからその起こし方は止めろ!!いつか息の根を止めるぞ………」
「レイがすぐ起きないからだよ」
俺の上に乗っているのはライ。元気っ子で一番子供っぽい。だがそれと反比例して、身長もスタイルも中学生ばなれしてきている。男子からの人気も半端ないらしい。本人は全く分かってないだろうけど・・・・・
「レイ、やっと起きたのですね」
星が優しく語りかけてくる。
「おはよう、星」
「早く準備してください。ご飯はできてますよ」
星は家で一番しっかりしており、面倒見もよく、三人娘では長女みたいな感じだ。夜美から聞いたが、その性格ゆえ、中学ではマドンナ的存在になっているらしい。
家事は全般、星がやってくれていて俺は大助かりしている。
ライや夜美が手伝おうとするが、遅いので一人よりも時間がかかってしまう。
つーか夜美、はやては料理もうまいはずなのに、なぜか夜美は全然できない。
王様気取ってるからか?
すぐに着替えて、リビングに向かう。
するとソファーに座って新聞を読んでいる夜美がいた。
「おっす、夜美」
「遅い、いつまで寝ている気だ」
夜美は原作とは違い、相手を罵るようなことは滅多に言わない。だけど偉そうなのは変わらず王様みたいに振る舞っている。中学でもそうらしい。
最近はなかなか成長しないことを気にしているらしい。
まぁ比べる二人のレベルが高すぎるが………
「本当はもっと寝ていたいけど」
「まだ寝る気なのか……………」
あきれた感じで言われた。
「あのな、人間で一番大切なのは睡眠でだな……………」
「いいから、ご飯にしますよ」
星に横やりをいれられ、話す気を無くした俺は黙って席につく。
夜美も続いて座った。
「よし、それじゃ……」
「「「「いただきます」」」」
朝御飯を食べ始めた。
「それじゃ、先に行きますので戸締まりよろしくお願いします」
「了解」
「じゃ、行ってきます」
「行ってくるね」
「行ってくる」
三人がそれぞれ言い、家を出ていった。
三人は隣町の中学に行っているため、朝はとても早い。
これが有栖家の朝である。
本当は俺も三人と同じ中学にするか迷ったが、なのはたちの近くにいた方が原作の流れを把握できるのではないかと思ったからそのまま進学した。
既に違うところも出てきている。
俺が通っている聖祥大学付属中学は共学でクラスも男子と同じになっていた。
確かアニメは男子と女子は別々になっていたような……………
転生してはや6年。
転生前の記憶もほとんど忘れ始めていた。
まぁ、そんなこんなでなのはたちと同じ学校だ。
いつもと変わらない日常が続くだろうと思っていた。だが新学期、この年、俺の生活は一気に変わる…………
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