ドリトル先生と森の狼達
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第三幕その二
「僕がいるから」
「猿のことはだね」
「うん、何とかするよ」
その時はというのです、山の猿達を見付けて何かをしようとした時は。
「だから任せてね」
「その時はお願いするね」
こうしたことをお話しているとすぐにでした。
先生の前に動物達がいました、その彼等はといいますと。
「あっ、狐よ」
「猪がいるよ」
ダブダブとガブガブが最初にそれぞれ発見しました。
「こっちを見ているわよ」
「僕達をね」
「そうだね、ちょっと彼等と話をしてみようかな」
先生もその皆を見付けて応えました。
「これから」
「まずはお話」
「それからだよね、先生は」
「こうした時本当に助かるよ」
動物の調査はというのです。
「動物の皆の言葉を知ることはね」
「そう、そこが先生の凄いところよ」
「皆の言葉を喋ることが出来るからね」
「このことはポリネシアに感謝しているよ」
今度はポリネシアに可青を向けて言うのでした。
「本当にね」
「あら、そう言ってくれるのね」
「うん、とても感謝しているよ」
「そうなら私も嬉しいわ、ではね」
「これから彼等に声をかけよう」
先生は皆とお話して早速でした、まずは。
狐に対してです、笑顔で声をかけました、狐の言葉で。
「ちょっといいかな」
「あれっ、僕の言葉だね」
狐は先生の言葉を聞いてまずは耳をピクリ、とさせました。
そして、です。こう言うのでした。
「見たところ人間だけれど」
「僕は人間だよ」
その通りだとです、先生も答えます。
「人間だけれど皆の言葉がわかるし喋ることが出来るんだ」
「そうなんだ」
「そうだよ、君達のことを聞きたいけれどいいかな」
「ううん、犬がいるし他にも色々な人や生きものがいるけれど」
「大丈夫、皆何もしないよ」
先生はジップや他の皆を見て警戒する狐に答えました。
「だから安心してね」
「見たところおじさんは悪い人じゃないね」
狐は先生を自分の場所からまじまじち見て述べました。
「別にね」
「そうだよ、先生みたいないい人いないよ」
「このことは僕達が保障するから」
「絶対にね」
ホワイティとオシツオサレツが狐に言いました。
「人も動物も騙したりしないから」
「誰にでも公平で親切でね」
「とても心優しい人だよ」
「そうみたいだね」
狐は彼等の言葉も聞いてでした。
そして先生にです、こうも言いました。
「じゃあ先生っていうけれど」
「そう、僕はドリトル先生だよ」
「ああ、あのドリトル先生なんだ」
先生の名乗りを受けてでした、狐は目を見開いて言うのでした。
「あの有名な」
「あれっ、僕のこと知ってるんだ」
「先生は有名だよ、神戸にいる動物の皆の最高のお友達だってね」
「まさかここでも僕の名前が知られてるなんて」
「僕達の話はすぐに伝わるじゃない」
「動物のコミュニケーションで、だね」
「どんな話でも風の様に伝わるからね」
速く、そして何処にでもです。
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