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WATCH DOGS 〜in RIDER WORLD〜

作者:カツゲン
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PHASE 11 プロフェッサーは何故変身したのか

「やはり地下から潜入してきたか…」

警備システムを突破し、
その後も数々の防衛システムを突破しているライダーを見て
凌馬が呟く

「…やはり面白い奴だ
ここまでのハッキング技術は見たことがない
素晴らしいシステムだ」

凌馬は他の監視カメラの録画映像を開く

「問題はこっちだ
こいつの事を彼が知っていればいいのだが」

彼の再生した映像には
突如出現した、クラックとはまた別の空間の裂け目と
そこから現れた赤い仮面をかぶった人物であった






「ここが研究室か」

なんとかシステムを突破してここまでたどり着いた
この扉の向こうには
アーマードライダー達に関する情報がそれなりにあるはずだ
監視カメラをハッキングして
中に誰もいないのを確認する
そして扉を開き、中に侵入した

案の定、開発中のものと見られる物や
何かの資料などが
そこら中に置いてある
彼は一台のパソコンに近づき
スマホを繋いだ

「これでコピーして…
さっさとおさらばするかな」

画面にゲージが表示される
完了まで10分ほどかかりそうだ

(それにしても研究員はいないのか…?)

彼は周りを見渡す
だが、やはりどこにも研究員の姿が見つからない
どこかで会議でもしているのか、
それとも他にも研究室でもあるのだろうか

そう思いつつ、画面を見つめる

その時だ

突如背後になんらかの気配を感じ、
さっと飛び退く
そこにいたのは白い白衣を着た男だった

「やあ、君が噂のビジランテ、だね?」
「あんたは?」
「私は戦極凌馬…今君がデータを盗んでいる
戦極ドライバーと、このゲネシスドライバー、
そしてロックシードもろもろの開発者だ」

戦極は自らの腰につけたベルトを示しながら言った

「そこまで言っていいのか?
俺は泥棒だぞ?」
「少しばかり確かめたいことがあってね
まあ、まずは…自らの手でお手並み拝見と行こう」

そう言うと、
戦極はレモンを模した錠前のようなものを取り出した

「変身」

【レモンエナジー】

それを腰のベルトにつけ、横のグリップを押し込む
すると上からレモンのようなものが降ってきて展開し、
ライダーへの変身が完了した

【レモンエナジーアームズ】


「ちっ…」

まだ途中ではあるが、スマホをベルトに戻した
そして即座にエボニーとアイボリーを取り出し
レモンのライダーへと撃ち込む


が、彼は手に持っていた弓を剣のように使い、
それを全て弾いた

「悪いがここには大事なものが多い
君だって
データをまだ取りきれてないのに
壊れては困るだろう?」
「随分と余裕だな」
「まあね」

彼は逃げるようにその部屋を出て行った
すかさず後を追いかける





戦極を追いかけてたどり着いたのは先ほどまで
コンピューター制御された警備システムたちが
暴れていた場所だ
すでに片付けられているようで、
それらの痕跡は無くなっていた

「さて、思う存分戦うとしよう
因みに地下であれだけやっていたのに
あそこまで来れたのは全部私のお陰だ」
「ああ?何でそんなことした?」
「招待したんだよ、君とお話ししたかったからね」

弓から衝撃波のようなものを放ってきた
とっさに回避し、すかさず銃を撃ち込む

「ぐっ…やるじゃないか」

少しひるんだが、すぐに間合いを詰めてくる
今度は先ほどと同じように弓で斬撃を放ってくる

ガキンッ!ガキンッ!

ニ丁の銃で防御するが、それで精一杯だった
ただのハンドガンだからか、
衝撃がモロでくる

「クソっ…!」

一旦離れてからスマホを弄り、
近接用の武器、スカルブレイカーを呼び寄せた
大型の斧のような武器で
所々に髑髏の模様がある

「オラァッ!」

豪快な一振りを
戦極にぶち当てる
弓で防御してはいたが、
それでも吹っ飛び、
壁へとぶつかった

トドメのためにスマホにメモリを差し込む

【Charging】

態勢を直した戦極へと近づき斧を二度振り下ろす

「ぐァッ…くッ…!」

衝撃波を打つが
斧でガードし再び振り下ろす

【Ready】

一旦離れてから斧を振る
すると髑髏状のエネルギーが現れ、戦極を拘束する

「ハァァァァァァァァァァァァッ!!」

二回転ほどしてから
そのまま勢いで斧を彼に叩きつける

「ダァァァァァァァァァァァァッ!!」



会心の一撃を当てられた戦極の変身が解け、
その場に倒れた

「ククククククク…」
「何笑ってんだ、負けたくせに」
「いや、君なら協力する価値があると思ってね」
「何?」

戦極が立ち上がり、歩き始めた

「付いて来い、見せたい映像がある」

彼の言葉に戸惑いつつも、
協力、という言葉に少しの期待をし、
彼の後を追いかけた













どこかの世界 どこかの城 円卓の間

三人の男が、そこに集まっていた

「で、どうだね…
そちらの世界の進展は?ドゥーム殿」

アポロガイストがテーブルの斜め前の席に座っている
ドクタードゥームへと話しかける

「まだ少ししか加わっていない
だが、望みの物を与えるという言葉を聞き、
ほとんどの者がいずれやってくるだろう
だから問題はない」
「気づかれてはいないか?」
「多分な」
「そうか…では、そちらはどうだね?ウェスカー殿」

今度は反対側に座っている男、
アルバート・ウェスカーへと声をかける

「こちらも問題はない
そもそもこちらの世界から提供するのは
大量のゾンビ共だ
奴らに意思はない
…一部を除いてな」
「そうか…よろしい」
「そちらはどうなんだ、アポロガイスト」

ドクタードゥームがアポロガイストへと問う

「こちらかね?
こちらはほとんどが既に我々に加担している
お陰で他の世界にも手を出すことができた」
「他の世界?どんな世界だ?」
「二つある
一つは帝具という特殊な武器が各地に散らばっている世界だ
そこで1人の男に出会い、強力な帝具を探させた
見つけるまでに時間はかからなかったがな
それを使って力を示したら
我々に迎え入れる、とだけ伝えておいた」
「なるほど…もう一つは?」
「死神たちが死んだ者達の魂を鎮めたり
暴れる悪霊を切り捨てる世界だ
といってもこちらはまだ、それが把握できたというだけだがな…」


そう言ってアポロガイストが立ち上がる
他の二人もそれに続く

「全ては我々の望みのため…
闇が包む世界のため…
そしてあの方のために…
あの方は我々の欲望を全て満たしてくれる」







「行くぞ…まずは我々、この闇の軍を強大な物にするのだ!」
 
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