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【ONEPIECE】捨てられた人魚は恋をする【七武海×海賊】

作者:NaoMi
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王女と皇帝、その仲は7

リオ「はぁ…」


やっぱり私、先に行ってればよかったな


ゾロ「溜息ついてねェーで早くしろ」


リオ「チッ…」


蟹がサンドラ河をエロパワーだか何だかで越えてくれるかと思いきや


途中で沈むってどういう事よ。


リオ「……」


蟹が沈んだせいで海の中を歩き出してそんなに経ってないっていうのに


?「ウオオオオオオ!!!」


結構面倒臭そうなナマズ?が出て来た


「「「いやあああああ!!!!!」」」


ビビ「―――出現が極稀なの!!」


ウソップ「そんな説明いらねええよ!!」


横でビビで鼻男が言い合っていると、


ビビ「人間が大好物なのよ!!!」


ウソップ「それを先に言えぇぇぇえ」


ビビの一言で皆がUターンして戻り始める中、


ナミ「リア!!!早く!!!!」


私だけが動いていなかった


ウソップ「何してんだおめええ!!?


そいつに食われてえのか!!?」


リオ「大丈夫」


まばたきをした瞬間、


目の前にいた大きなナマズの上にはクンフージュゴンたちがいた


ウソップ「クンフージュゴン……!」


『皇帝!ご無事でしたか?』


リオ「その名前で呼ばないで」


一番近くにいたクンフージュゴンに手を貸して貰ってナマズの背に乗ると


小さい声でそう言うと、


『ですが……』


シュンと悲しそうな顔をして目線を下に下げた


リオ「でも、心配してくれてありがと」


しゃがんで頭を撫でると


ぱぁっと笑顔になったクンフージュゴンが頭を下げた


『はい!!』




「ありがとうー!!!」


クンフージュゴンたちのおかげでもあり


すぐに向こう岸へと到着すると、


今度はアルバーナまでどうやって行くかで話し合いをしていた


ウソップ「くそ、何もねえのか…」


ナミ「!?」


リオ「いや、あるみたいよ」


サンジ「え?」


リオ「ほら」


こっちに向かってきているカルガモたちを指差すと、


ビビ「カルー!」


近くまで来たカルガモたちが同じタイミングで止まった


ビビ「カルガモ部隊!来てくれたのね!」


カルー「クワッ!」


ビビ「これで行けるわ!アルバーナに!!」


全員がカルガモに乗ると、


カルガモたちが砂漠の上を走り出した




朝陽が上り始めた頃、


ウソップ「見えて来たぞ!アルバーナだ」


チョッパー「…」


サンジ「お前ら、しくじんじゃねえぞ」


ゾロ「あたりめェーだ」


ナミ「…ええ」


顔を隠すように私以外の全員が白いマントを羽織っていた


ビビ「リアさん、本当ごめんなさい…」


リオ「だからいいってば」


本当は私も白いマントを着る予定だったんだけど


今着ているマントの方がいいと言ったら


クソ剣士に「コイツはこの中の誰よりも強い、


強敵をコイツに差し向ければいい」


とか言って来てくれたおかげでまじで水死させようとしたけど


ビビを助ける為ならと思って我慢した


まあ、コックが一発クソ剣士の顔面に蹴りを入れてくれたから私も気が済んだんだけど。


しかも終いには「他とは違って黒だからビビだと分かって殺しに来てくれるといいな」


とか言って来たから本気で後で水牢に閉じ込めて殺そうと思ってる


リオ「!ビビ、行くよ」


ビビ「ええ」


向こうから何かが飛んできた瞬間、


私とビビだけ別の場所へと瞬間移動をすると


さすがはアルバーナ最速のカルガモ部隊、


飛んできた何かが爆発寸前ですぐに避けると作戦通りに


南へ、西へ、南西へと


全員で四人と二匹が抜けた


ビビ「……」


中央ゲートに集まっていた敵の幹部共たちがいなくなったのだけが分かると


ビビが手を合わせて心の中で何かを言っていた


リオ「そんな顔しないの。


アイツらを信じなよ」


ビビ「……ええ」


リオ「それからアイツらは死なないと思うけど、


絶対に誰も死なないなんて馬鹿な考えは捨てた方がいいよ」


ビビ「っ…」


リオ「ここは戦場、例え反乱軍と国王軍が和解しあったとしてもここにはもう一つ強敵がいるの。


クロコダイルが仲良子良しお手てを繋いで


皆が楽しんでるとこを見るのが好きだとか思ってる訳じゃないよね?」


ビビ「そんな事…!」


リオ「ならいい。けどよく覚えといて。


国王軍にも反乱軍にも少なからずどっちにも一人はバロックワークスの社員がいる」


ビビ「!」


リオ「敵と味方をはき違えないで」


ビビ「……ええ、肝に銘じておくわ」


リオ「ならいい……ビビ」


ビビ「?」


リオ「絶対に、止めて」


ビビ「!………ええ、止めて見せるわ。


クロコダイルの思い通りになんてさせない」


大丈夫、ビビなら出来る


この国の事をどれだけ大事に思ってるのか、


一緒にいてすっごく分かった。


ビビ「ねえ、リアさん」


リオ「ん?」


数歩歩いたカルーとビビが振り返ると、


岩陰に隠れながらビビの方を向いた


ビビ「……あの、どうしても知りたい事があって」


リオ「それって今じゃないと駄目?」


ビビ「ええ」


真剣な目で言われると、


なんとなく察しが付いちゃうんだけどなぁ


リオ「何?」


ビビ「絶対に、誰にも言わない。


だから………貴女の本当の名前と、顔を……見せてくれない?」


やっぱり、その事なのね


リオ「どうして?」


ビビ「貴女の事を、もっとよく知りたい」


リオ「……」


ビビ「貴女とは、お友達になりたいし……駄目、かな?」


リオ「お友達、ねえ……


私みたいなのと友達になるのもどうかと思うけど」


ビビ「…」


リオ「誰にも、言わないでよ」


そう言ってフッと微笑むと、


リオ「私の本当の名前は、リオ」


フードを取って初めてビビと真っ直ぐ目を合わせた


ビビ「王下七武海の……!


まさか…七武海のリオが一緒にいたなんて…!


それならバナナワニもクンフージュゴンの事も納得いくわ…!」


リオ「元、ね?お願いだから誰にも言わないでよ~


こう見えて海軍と世界政府から追われてる身なんだから」


ビビ「えっ!?」


リオ「ほら、私の事はどうでもいいから早く止めて来なよ」


ビビ「う、うん……!」


―――大丈夫、今反乱が止まらなくてもあんたには元七武海である私がいるんだから。


走り出したビビの背中に向かって、心の中で囁いた


カルガモ「クワッ」


リオ「今は、止まらない」


カルガモ「クワッ…」


リオ「でも、必ず戦争は止まるよ」


国王軍の方から一つの大砲の玉が飛んでくると、


砂煙に紛れてあっという間に反乱軍がビビを通り越してアルバーナの中へと入った


リオ「…本当、あっという間だったな」


アルバーナの中へと消えた確か…200万近くの兵士たちがいなくなった事で、


ビビの元へと行こうと思ってビビの方を見た時、


カルガモ「クワッッ!!」


ビビの近くには何故か馬に乗った鼻男がいた


リオ「まずい」


ビビが何か可笑しいと気付き、


遠く離れてるから何話してるかは分からないけど


鼻男の顔が一瞬で変わった


リオ「アレが、話してた"完璧変態野郎"?」


?「王女ビビ!―――――よ!!!」


リオ「!!」


完璧変態野郎とやらが馬から降りた瞬間にビビを蹴ろうとしたが


間一髪で避けたビビが尻もちをついた


?「死にな!」


リオ「お前がな」


?「!?」


完璧変態野郎の前へ一瞬で移動をすると、


ニコッと微笑んでおでこに"普通じゃない"デコピンをするとオカマ野郎が吹っ飛んだ
 
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