転生とらぶる
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マブラヴ
1008話
映像モニタ一杯に映し出されているのは、当然の如くBETAの群れ、群れ、群れ。
お馴染みの要撃級、戦車級の他にも、闘士級、兵士級が無数に存在している。光線級も少数は。
本来であればBETAとの戦闘で最も気をつけなければいけない光線級だが、幸か不幸かニーズヘッグにはレーザーが通じないし、何より地上からそれ程高くない位置をニーズヘッグは飛行している。
つまり、光線級が標的としてニーズヘッグを狙おうにも他のBETAがそれを遮る。
光線級の特徴の1つでもある、味方を誤射しない。これが絶対的に守られているのだ。
一発だけなら誤射じゃないとか言う奴にも少しは見習って欲しいな。
そんな風に思いつつ、まずは小手調べとばかりにヒュドラのランツェ・カノーネとT.T.キャノンからビームを発射する。
ランツェ・カノーネから放たれたビームはメガ・バスターキャノン程の威力ではなくても、BETAを葬り去るには十分なだけの威力を誇るビームを大量に連射している。そんな数を優先したビームとは違い、T.T.キャノンで放たれたビームはT-LINKシステムによる俺の意思に忠実に従い、最も的の大きい要撃級を連続して貫通していく。
大体20匹程の身体を貫通してそのニーズヘッグよりも巨大な身体が地面へと崩れ落ち、多くの闘士級、兵士級、光線級を潰す。
絶対に味方を攻撃しないようになっているBETAだが、さすがに意識を失った状態であれば話は別らしい。
BETAの血液が要撃級の身体の下から滲み出ている。
「ほら、まだまだまだまだまだまだ終わらないぞ!」
続いてヒュドラから18門のビーム砲が放たれ、同時に腹部拡散ビーム砲からも拡散ビームが放たれ、更にはエナジーウィングから刃状になったエネルギーが無数に放たれる。
まさに広域殲滅戦を得意とする、そして何よりも嘲笑する虐殺者の異名に相応しいその攻撃の数々は、ニーズヘッグが通り過ぎた後をBETAの死骸で埋め尽くしていく。
それでも敵の数は10万。BETAの前衛である突撃級は全てを葬り尽くしたものの、その数は圧倒的だ。故に。
「ファントムッ!」
再び叫ばれた俺の言葉に従うようにして、ヒュドラから放たれる48機のファントム。
T-LINKシステムにより俺の意思に忠実に従い、ビームソードを展開したまま四方八方に攻撃をしてはBETAの数を次々に減らしていく。
特に一撃で仕留める事が出来る闘士級、兵士級の死骸が急速に増えていき、BETA全体でみれば恐ろしく数の少ない――1%前後しかいない――光線級も、その数を急激に減らす。
小型種の数が急速に減っていくのをT-LINKシステムで感じつつ、当然BETA達はニーズヘッグに向かってくるのを止める訳がない。要撃級の前腕が幾つもニーズヘッグに向かって振るわれ、あるいは戦車級がこれまでに数え切れない程の戦術機を食い殺してきたその歯を剥き出しにして飛び掛かってくる。
だが、要撃級の前腕は回避しながらT-LINKシステムで前方のヒュドラを操作し、それぞれに展開した6本のビームサーベルによって殴り掛かってきた攻撃を回避し、切断する。更にヒュドラの動きはそれだけではない。中間、後方にある4基のヒュドラもまた近くでこっちを狙っている要撃級へとビームを放ち、死骸へと変えている。
こちらに躍り掛かってきた戦車級の群れに関しては、腹部拡散ビーム砲と頭部ビームバルカン、更にはエナジーウィングから刃状のエネルギーを掃射し、纏めて迎撃する。
「甘い、甘い、甘い、甘い! その程度で俺が……このニーズヘッグをやれると思っているのか! グレイプニルの糸、起動!」
T-LINKシステムによる制御で、ヒュドラの先端からグレイプニルの糸が放たれ、周囲にいるBETAへと向かって振るわれる。
「斬っ!」
念動力を流し込まれた糸は、触れた先からBETAを切断していく。まさに斬糸の台風の様にして振るわれるグレイプニルの糸は、死をもたらす台風そのものと言えるだろう。
それでもBETAは懲りるという事をせず、ひたすら俺へと向かってくる。
「アダマン・ハルパー、展開。ナインテールモード!」
ニーズヘッグよりも巨大な鎌が、俺の意志に従い9条の鞭と化す。
「はあああああぁぁぁぁっ!」
振るわれるその鞭はグレイプニルの糸の嵐から抜け出すように伸びていき、BETAを次々に切断し、砕き、破壊していく。
そんな状態のまま戦い続けること、数十分。気が付けば中衛に存在していた筈のBETAの姿はほぼ消え去っており、残るのは数万を超えるBETAの死骸のみだ。
「……ふぅ」
T-LINKシステムによる探査で、周囲に生きているBETAの姿がいないのを確認。勿論これだけのBETAの数だ。離れた所にはまだBETAの生き残りがいるが……
「ファントムッ!」
その言葉と共に、先程の戦闘の途中でヒュドラへと戻ってきていたファントムが再び射出。まだ生き残っているBETAへと向かってビームソードを展開しながら突っ込んで行く。
T-LINKシステムによる制御である以上、48基のファントムは全てが俺の手足の如く動く。この辺の念動力を使った武器のコントロールに関しては、これまで幾多もの戦場を乗り越えてきただけあってかなりの自信がある。
その自信を示すかのように、ファントムは戦車級、光線級、闘士級、兵士級といった、先程の攻撃からでも何とか生き延びていたBETA達を次々と屠っていく。
中衛の主力にして戦術機に対抗する為の切り札でもある要撃級に関しては、さすがにニーズヘッグよりも大きいその巨体を見逃す筈もなく、先程の破壊の嵐の中で全てを骸へと変えている。
「最も数の多い中衛はこれで片付いた。そうなると次は……」
中衛が壊滅して射線が開いたからだろう。遠くからニーズヘッグへと向かって照射され続けているレーザーを見ながら呟く。
重光線級のレーザー。戦術機であれば致命傷でもあるその攻撃だが、生憎と幾重ものバリアを展開しているニーズヘッグに対しては無意味だ。
バリアの中でも一番外側に展開しているEフィールドでさえ抜く事が出来ないでいる以上、脅威ではない。
……まぁ、ニーズヘッグ自体の装甲はPS装甲の効果を持つT-LINKフレームを使っているとは言っても、小型軽量機だ。恐らくバリアがない状態で重光線級のレーザーを受ければ、破壊されるのだろう。
そもそも、PS装甲というのは物理攻撃に対しては効果があるが、ビームやらレーザーやらに対しての効果はないしな。
ある程度の広さがあれば、ジェネシスのようにそっちにも対応出来るんだろうが、小型機のニーズヘッグでそれをどうにかするのは無理だ。
もっとも、重光線級の放つレーザーがEフィールドを突破したとしても、グラビティ・テリトリー、念動フィールドといった具合にまだ幾つもバリアは存在している。それを抜く事は、少なくてもBETA程度の存在には無理だろう。
「それに、わざわざ当たり続けてやる必要もないしな」
地上スレスレを飛んでいた状態から、ツイン・ドライブを使って上空へと浮き上がる。
するとレーザーの照射から外れ、つい数秒前までニーズヘッグのいた場所を通り過ぎ、地上へと幾本ものレーザーが突き刺さり、盛大に土煙を上げていた。
最も数の多い中衛を殲滅した以上、既に残るのは後衛のみ。それも、要塞級と重光線級という大型BETAのみだ。
今の俺とニーズヘッグにとっては、寧ろ的でしかない存在。
……数そのものも少ないしな。
「ほら、行くぞ!」
叫び、T-LINKシステムによる制御でランツェ・カノーネが放たれる。
連射モードで無数に放たれた幾つものビームは、重光線級を守るように展開している要塞級へと次々に命中しては、その巨大な身体や足へと命中して貫通し、更にその背後にいる重光線級へも着弾する。
「T.T.キャノン、発射!」
続けてT.T.キャノンから放たれたのは、ビームではなくレーザー。重光線級に対する攻撃として、ビームではなくレーザーを選んだのは純粋にBETAを皮肉ってのものだ。
ともあれ、T.T.キャノンから放たれたレーザーは俺の意思に従って大きく弧を描く軌道をとりながらニーズヘッグと重光線級の間に立ちはだかる要塞級を無視してその牙を標的へと突き立てる。
レーザーが重光線級を真っ直ぐに貫通し、そのまま更に数匹の重光線級の身体を貫通していく。
その様子に気が付いたのだろう。要塞級が重光線級を守るようにして立ち位置を移動しようとするが……
「甘い。そんな場当たり的な対応で、どうにか出来ると思っているのか? メガ・バスターキャノン……発射!」
ヒュドラ後部に内蔵されているメガ・バスターキャノンの砲口が光を放ち、巨大なビームが発射される。
そのビームは要塞級そのものを全て飲み込み、それでも全く威力を減じることなく要塞級の背後に位置していた重光線級をも飲み込み……そこまでしても威力が減らずに真っ直ぐ地平線の彼方へと突き進んで行く。
……ちょっと威力が強すぎたか? ま、まぁ、ビームが向かったのはBETAの来た方向だから、被害が出ているとしても人類の勢力圏じゃなくて恐らくマシュマドハイヴ辺りだろうから、問題はないか。
マシュハドハイヴにしても、テロリストの行動でこうして戦力を出している事を考えれば、恐らく余力はそれ程ないだろうし。
いや、それ以前にビームの威力が減衰してマシュハドハイヴまで届かないか。
ともあれ、メガ・バスターキャノンのビームによって後衛の戦力も殆ど全てが消滅し、残るは数匹の要塞級と重光線級のみ。となれば、既に俺の敵ではない。
「最後の仕上げだ。行くぞ」
ツイン・ドライブで空中へと浮かび、そのまま真っ直ぐに要塞級へと向かって行く。
みるみる近づいてきたその姿に、向こうも攻撃の好機と判断したのだろう。要塞級の中でも強力極まりない武器でもある尾がこちらへと向けて振るわれる。
生き残りの要塞級は全部で5匹。その5匹全部がニーズヘッグへと向けて振るってきた尾を、ヒュドラのスラスターや機能限定のテスラ・ドライブ、あるいはエナジーウィングを使って全てを回避しつつその懐へと潜り込む。
「ほら、くたばれ!」
要塞級の腹の下から真上へとヒュドラの先端を向け……次の瞬間、ヒュドラ6基から18門のビームが放たれる。
身体の真下から放たれたそのビームに要塞級がどうにか出来る筈もなく、そのまま崩れ落ちてくるのを、さっさと飛んで回避しつつ、次の要塞級の真下へと移動してランツェ・カノーネを放ち、T.T.キャノンを放ち、腹部拡散ビーム砲とビームバルカンを放ち、再びヒュドラのビーム砲を放つ。
その結果、瞬く間に要塞級5匹が地面へと沈む。
特機と同じか、それ以上の大きさを誇る要塞級だけに、自分の懐に……それも真下に入られればこちらを一瞬見失い、更には他のBETAにしても味方を攻撃しないという習性もあって他の要塞級も迂闊には攻撃出来ない。
その隙を突く感じで放たれたニーズヘッグの攻撃は、要塞級に対して一方的な攻撃を可能とした。
これで要塞級の全てを撃破し、残るは重光線級が……3匹か。
BETAの中でも1%程度しか存在しないと考えると、随分と多く生き残ったな。
まぁ、どのみち俺がやるべき事は変わらない。要塞級の全てが死骸へと変わった以上は、重光線級に出来る事といえば自分の死を承知の上で俺に攻撃してくるか、あるいは逃げるか。
そして、重光線級が選んだのは撤退ではなく攻撃。
BETAらしい選択ではある。
元々その辺に関しては理解していたが、今回改めてその辺を理解した。
ともあれ、こっちに向かって未だにレーザーを射出し続けている重光線級に、思わず呆れの溜息を吐く。
この群れにいたBETA全ての光線級、重光線級がレーザーを集中攻撃したというのに、それでもEフィールドを破れなかったのだ。だというのに、たった3匹の重光線級でどうにか出来る訳がないだろうに。
BETAの思考に関しては、相変わらず微妙だな。
そんな風に考えつつ、ランツェ・カノーネのトリガーを引く。
放たれるビーム。ただし今回は先程と違って一点集中型だ。
2門のランツェ・カノーネから放たれたビームは、そのまま2匹の重光線級を貫き、地面へと崩れ落ちる。
そして最後の1匹は……
「これで、終わりだ、ファントムッ!」
その言葉と共に前方の2基のヒュドラから16機のファントムが射出され、それぞれがビームソードを展開しながら重光線級へと向かい……その巨体のいたる所にビームソードを展開したファントムが突き刺さり、そのまま地面へと崩れ落ちるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:350
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1179
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