ハイスクールD×D大和の不死鳥
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51若手悪魔
◇いのり
冥界に来た翌日、私達はサーゼクス達魔王様が統治する領地、その中の都市ルシファードにある、若手悪魔の会合の会場に来ていた。
今日の会合に参加する若手悪魔は、リアスさん、ソーナさん含め6人の王と、その眷属…しかもそのうちリアスさんとソーナさん含めた4人が現魔王様の兄弟姉妹、更に元72家でも最高位である大王バアル家、第2位の大公アガレス家の次期当主も参加するそう……それと、なんでかヤマトが着いてきている……ヤマトからは悪魔の気しか感じない?今度は何を企んでいるの?
「サイラオーグ!」
電車を降りてすぐの場所で待機していた係員さんに連れられてホールに入ると、リアスさんが知り合いを見つけたらしく、呼びかける。
「久しぶりだな、リアス」
その方向に顔を向けると、其処にはサイラオーグ・バアル、私達ヤマト眷属の『初戦の相手』だった相手がいた。
「ええ、懐かしいわ。変わらない様で何よりね。あ、初めての人もいたわね。彼はサイラオーグ、サイラオーグ・バアル。私の母方の従兄弟なの」
「俺はサイラオーグ・バアル。バアル家の次期当主だ」
あっちでヤマトと拳のみで渡り合った悪魔……今の私やグレモリー眷属で勝てる?
「ところで、こんな通路で何をしていたの?」
「ああ、下らないから出て来たんだ」
出て来た…恐らく奥の方の扉、あそこに待合室か何かがあるみたい、其処から出て来た所…
「下らない?他のメンバーも来ているの?」
「アガレスとアスタロトの次期当主、挙げ句ゼファードル・グラシャラボラスもな。着いたら早々に、ゼファードルとアガレスがやり合い始めたんだ」
よくある、同期のライバル同士の敵愾心が故の場外戦ってやつ…
でも魔王様も来られる様な場となれば、口論に留まr(ドォォォォォォォォォォン!)バカ…
「全く…だから開始前の挨拶等いらないと進言したんだが」
気になった様子で扉へ向かうリアスさんに続くように、サイラオーグと共に中に入る…と、
「ゼファードル、こんな所で戦いを始めても仕方ないのではなくて?死ぬの?死にたいの?殺しても上に咎められないかしら」
「ハッ!言ってろよクソアマが!俺が折角そっちの個室で一発仕込んでやるって言ってんのによ、アガレスの姉ちゃんはガードが固くて嫌だね!だから未だに男も寄って来ずに処女なんだろ?ったく、魔王眷属の女どもはどいつも処女臭くて敵わないぜ!だからこそ俺が開通式をやろうっつってんだろ!」
眼鏡を掛け、青いローブを着た高貴そうな見た目に似合わぬ物騒な台詞を吐く女性…恐らく大公アガレス家の次期当主だろう…と、上半身裸に近い服装、装飾品だらけのズボン、緑の短髪にタトゥーが刻まれた顔、と何時の時代のヤンキーだよと突っ込まれそうな風貌通りの品性の欠片も無い台詞を吐く男…こっちはサイラオーグが言っていた、ゼファードル・グラシャラボラス…が互いに今にも飛びかからんと対峙していた。
「此処は時間まで待機する広間だったんだがな。もっと言えば、若手が集まって挨拶を交わす場でもあったんだ。ところが若手同士で挨拶したらこれだ。血の気の多い連中を集めるんだ、問題の1つも出る。挙げ句、それをも良しとする旧家や上級悪魔の古い悪魔達はどうしようもない」
「はぁ~」
『ッ………』
サイラオーグの説明を聞いてたのか無かったのかはわからないけど、ヤマトが溜め息を吐きだす………たった、一つの溜め息でその場がこおりつく。
「ここは戦いの場じゃあねぇだろ……次期当主ならそれくらいわかれ。それとも、お前達は魔王様達の顔に泥を塗るつもりか?」
ゼファードルも『魔王様』と出されては引き下がるしかなく眷属を連れて少し離れていく、私と真名は懸命な判断だと心の中でおもう。さっきのヤマトはレベル三の〝殺気〟を放っていた。ヤマトの〝殺気〟にはレベル?見たいのがある……1が脅しなどな軽い殺気。二は覇気などの相手の戦意を削る殺気……最後の三がヤバい…三は簡単に〝殺し〟の殺気、相手がその場で引いてくれたら何もない…引かなかったら〝死〟あるのみな危険度MAXなレベル
「皆様、大変お待たせしました。魔王様他、来賓の方々が来られました。こちらへどうぞ」
私達は係員の呼び出しに従って、会場に入って行く。
続く
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