インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
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最終章
裏があればその更に裏もある
前書き
こんにちわ。出来れば、あと一話書きたいと思います。
【 早優。いつまで、そうしてるつもりですか?】
わたしは伏せていた顔をあげるといつの間にか、実体化していた金狐と目が合う。金狐はわたしに近づくとわたしの膝を抱えている手にそのさらさらした毛を擦り付ける。その温もりにホッとしながら、わたしも金狐を撫でる。
「お姉ちゃん、強かったね……」
【えぇ】
「わたし、お姉ちゃんに勝てるのかな?」
【勝てますよ】
わたしは立ち上がると出口へと歩いていく。
「わたし……お姉ちゃんを倒す……。そしたら、……」
わたしの最後の呟きは風に攫われた。
☃☃☃
(そうですか……、もうそんな季節になりましたか……)
【で、どうするんだ?優里】
(どうするも何も運命に任せますよ。もう、考えるのも疲れましたから)
私はそういうと銀狼の毛並みを整える。優しくブラッシングすると気持ち良さそうに喉を鳴らす。
(銀狼にはいつも迷惑をかけましたね)
【やめろよ、らしくないぜ】
(あははっ。確かに、そうかもしれませんね)
ブラッシングを続けていると後ろでガチャという音が聞こえる。そして、聞き慣れた声。
「優里、起きてたんだね」
私は振り返ると
「えぇ、まぁ。暇なので銀狼に櫛を入れてました」
「あっ、本当だ。銀狼、おはよう」
シャルはそう言って、銀狼の頭を撫でた。銀狼は気持ちいいのか、喉を鳴らす。
「銀狼、気持ちいいですか?」
【あぁ、やっぱり。ブラッシングしてもらうのはいいものだな】
(本当はいけない事なんですからね?)
【分かってるって】
銀狼はそう言って、笑った。
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