レインボークラウン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百三十六話
第二百三十六話 ワインの色
華奈子と美奈子は夕食の時に二人で母に尋ねた、尋ねることはもう決まっていた。父もいて二人のそれぞれの使い魔達はテーブルの下で食べている。
「お母さん、ワインの色だけれど」
「どうして赤と白があるの?」
「それはどうしてなの?」
「二色あるの?」
「それは葡萄の種類と作り方によるの」
母は二人に微笑んで答えた。
「それでなの」
「それでなの」
「赤や白があるのね」
「そういえば葡萄もね」
「種類によって色が違うわね」
ここで二人も言った。
「黒に近い赤の葡萄もあれば薄緑の葡萄もね」
「両方あるわね」
「他にも色の具合もあって」
「種類もあれで多いわね」
「だからワインもなの」
「色が赤も白もあるの」
「その中間の色もあるわよ」
母は二人に微笑んでこのことも話した。
「ロゼ、薔薇っていう意味だけれど」
「薔薇色なの」
「そういう意味なのね」
「そう、赤と白の中間で味もそれ位なの」
「そんなワインもあるのね」
「そうなのね」
「そう、ワインといっても色々で」
そして、というのだ。
「ワインの方が日本酒とかビールより身体にいいのよ」
「あっ、そういえば最近」
「お父さんの飲んでるお酒は」
二人はここで父の飲んでいる酒を見た、晩酌のそれは白ワインだった。
「ワインよね」
「そうね」
「身体にいいからなの」
「それでワインなのね」
「お父さん本当はビールの方がいいんだけれどな」
「駄目よ、ビールよりワインの方が身体にいいから」
母は今度は父、自分の夫に話した。
「そこは我慢してね」
「やれやれだな」
「ううん、とにかくね」
「ワインのことはわかったわね」
「原料の葡萄の種類やワインの作り方によるのね」
「それで色が変わるのね」
二人はここでこのことに頷いた。
「わかったわね、ワインのことが」
「ええ、よかったわね」
二人はこのことに喜んだ、そして美奈子は夜もビー玉の製造に励み次の日に遂にだ。自分のビー玉を完成させたのだった。
第二百三十六話 完
2015・5・9
ページ上へ戻る