転生とらぶる
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0995話
こっちに近づいてきた崇継、恭子、煌武院、月詠の4人は、俺の言葉にそれぞれの反応を返す。
……いや、正確には月詠とそれ以外といった感じか。
「アクセル代表、悠陽様を含めて五摂家の方々は現在非常に忙しいというのは分かっておられると思いますが。今日こうして時間を作るのも色々な無理を……」
「月詠、構いません」
月詠の言葉を遮ったのは、煌武院。以前のパーティの時にも思ったが、年齢に似合わない程の落ち着きだな。いや、五摂家に生まれればこういう風に育つのか。
「改めて、お久しぶりですアクセル代表。以前お目に掛かったのは……」
「そうだな、あの時のパーティ以来だ」
門が開き、ホワイトスターに帝国が攻めて来た、あの時。
「何でも異世界の存在に襲われたとか……」
「ああ。まぁ、撃退して相応の報いは受けて貰ったけどな」
「そうだね、そのおかげで資源が潤沢に入ってくるようになったんだから、私達としては喜ぶべきか、悲しむべきか……微妙なところだよ」
俺と煌武院の会話に崇継がそう言いながら入ってくる。
その崇継に続くように恭子が口を開く。
「本当に……襲撃されてから相手の帝国でしたか? その国を倒すのに1年と掛かっていないというのは凄いですね。私達もそれに習えればよいのですが。今はシャドウミラーの力を借りてどうにか攻勢に転じている状況ですから」
溜息を吐く恭子の顔は、憂いに満ちている。
崇宰家の次期当主候補としても、現状のこの世界の状況は決していいとは思っていないのだろう。
「それでも何とかやり合えてる事は事実なんだし、あまり気にしなくてもいいじゃないか? 実際、ハイヴを7個も奪還しているんだから。もっとも、俺としては8個目に敦煌ハイヴを攻略したかったんだがな」
肩を竦めてそう告げると、崇継が気まずそうに視線を逸らすのが見える。
「安心しろ。こっちの提案を否定されたからってどうこうしようなんては思っていないから。……ただ、これは真面目な話だが、敦煌ハイヴは本気で早めに抑えておいた方がいいぞ? 現状だと人類の生存圏は幾つものハイヴと接している状態だ。その中で敦煌ハイヴを占領すれば、BETAの勢力圏の中に1つだけポツンと存在するハイヴになる。であれば、当然BETAはそこを取り返しに来る筈だから……防衛戦力が分散する心配をしなくてもいい。まぁ、それでも最低限の防衛戦力を他のハイヴに割く必要は出てくるだろうが」
何しろ、BETAというのはこっちの思いも寄らない行動をする事があるからな。
それで今までマブラヴ世界の軍隊は幾度となく裏をかかれてきたんだし。
「ああ、分かっているさ。しかし、現実問題国家の意見集約が出来ていないというのも事実なんだ。いや、寧ろBETAに勝利するというのが現実的に見えてきたからこそ、と言うべきかな」
「相変わらずこの世界は……」
そこで言葉を区切ったのは、やはり目の前にいる月詠を除く3人もこの世界の住人だからだろう。いや、寧ろ五摂家の人間であるのを踏まえれば、一般人よりも余程国に対しての責任を持っている。
「今日は花見を楽しんで日頃の疲れを癒やしていってくれ。この世界ではなかなか食べられない料理も用意したからな」
そう呟き、料理が大量に置かれている方へと視線を向ける。
レモンを始めとする大人組を含め、夕呼も四葉の作った料理を味わい、酒を飲んで楽しんでいる場所だ。
「まぁ、あれだけの料理、よく用意出来ましたね」
煌武院が感嘆の声で呟くのを聞き、小さく肩を竦める。
確かにこのマブラヴ世界では俺がこの世界に来た当初と比べると、食料生産プラント技術が発展した影響や、あるいはギアス世界、SEED世界、ネギま世界、マクロス世界といった世界から食糧を輸入している関係もあって、少なくても餓死するような者の数は加速度的に減っている。
それでも、やはり非常食だったり、缶詰め、瓶詰め、レトルト食品といったものが主であり、こうして四葉のように腕を振るった料理を好きなだけ食べられるという機会は滅多にない。
特に中華料理に関しては、中国の領土そのものがBETAによって占領され、多くの環境が破壊されてしまっている以上は食べる事が出来なくなった素材も少なくない。
そういう意味では、この花見で出された各種料理はマブラヴ世界の住人にとって、それこそ征夷大将軍であっても食べる事が出来ない代物だったりする。
ちなみに、缶詰めやレトルトに関しては非常に高級な代物もある。……それこそ、その辺の店で外食するよりも余程に高く、手間の掛かった高級レトルトとかな。
この類は当然マブラヴ世界に輸出するにしても値段が高くなるので、国の上層部やら大企業のトップやらが好んで買っているとか。
これもマブラヴ世界の方でBETAとの戦いで押し戻す事が出来てきたおかげでとういのもあるんだろう。この世界の住人が生活を楽しめるようになってきたというのは、間違いなく将来的に希望を抱けるからだ。
……まぁ、中にはそういうのは関係ないとばかりに自分の欲望のままに動いている奴もいるんだけどな。
「この春にシャドウミラーに入った期待の新人が腕を振るった料理だ」
「へぇ、シャドウミラーにね。それは興味深い。ちなみにその料理人というのは彼女の事かい?」
崇継の視線の先にいるのは、マリューと料理に関しての話をしている四葉の姿だ。
この場で唯一コックが着る白衣を身につけているからこそ、見当がついたのだろう。
……コックが着る以外の白衣という意味では、夕呼も研究者用の白衣を着ているんだけどな。
「そうだ。元々はネギま世界の住人で、この春に高校を卒業したばかりだ」
「へぇ、高校を卒業……ねぇ」
何かを含む崇継の視線に、微妙に嫌な予感がして視線を向ける。
「どうした? 何かあるのか?」
「いや? ただまぁ、色々と話には聞いていたけど、アクセルの女好きというのは本当だったんだなと思ってね。4人も恋人がいるのに、更に増やすとか。恭子はどう思う?」
チラリと崇継の視線が向けられたのは、何故か冷たい視線でこっちを見ている恭子。
その冷たい視線のままに口を開く。
「何故私に聞くんですか? アクセルさんが誰と付き合おうとも、私には全く関係がないと思いますが? それが例え非常に不謹慎な関係であったとしても」
「……そうですね。確かに一国の代表という立場であれば、それもこの世界とは違う世界の国であれば私達の常識が通用しないのも理解出来ます。例え一夫多妻制であったとしても。ただ、郷に入っては郷に従えという言葉もあるように、日本に来たのなら相応の態度を取るべきかと」
恭子の言葉を引き継ぐかのように、月詠が告げる。
……何か妙に責められているんだが……
この空気の原因を作った崇継の方へと思わずジト目を向けると、その本人は小さく肩を竦めて自分は関係ないとばかりに視線を逸らす。
「月詠、其方もしかして……」
何やら呟いている煌武院の言葉が聞こえてくるが、ともあれこのままの雰囲気では折角の花見の場が盛り上がらないのも事実として、食事の用意されている場所へと4人を案内する。
「あら、アクセル。もういいの?」
「ああ。この場を提供してくれたスポンサーも来てくれたからな。後はゆっくりと桜を見ながら料理を味わわせて貰うよ」
夕呼と何やら技術的な事を話していたレモンへとそう言葉を返し、周囲を見回す。
色々なところで違う世界同士の人物達が話し合っているその光景は、多種多様な異世界との接触を図ってきた俺達シャドウミラーとしては念願の光景だとも言えるだろう。
……ある意味。これもスパロボ的な感じなんだろうな。
ふとそんな事を考え、まだ暖かい肉まんへと手を伸ばす。
リアルスパロボ、か。いやまぁ、そもそも俺が生まれたのがスパロボのアクセル・アルマーだった以上、今更と言えば今更か。
そんな風に考えていると、隣に誰かが座る気配が。
そちらへと視線を向けると、そこにいたのはアルトだった。
ただし、アルトの恋人のランカの姿はない。周囲を見回せば、シェリルと一緒に桜を見ながら何かを話しているのが見える。
「どうしたんだ?」
「……いや、ちょっとアクセルに聞きたい事があってな」
「聞きたい事?」
へぇ、珍しい。普段であれば、人に聞くとかそういうのは絶対にしなさそうなアルトが。
思わずアルトへと視線を向けながら尋ね返すと、若干不機嫌そうな表情を浮かべつつも口を開く。
「ああ。その、何だ。門世界ってところでは竜に乗って空を飛ぶんだろ? それってどういう風なのかと思ってな」
「ああ、なるほど」
最初の驚きも、アルトの質問ですぐに納得する。
基本的に空を飛ぶという行為に対しては貪欲であるアルトだ。VFじゃなくてワイバーンを用いた竜騎兵に興味を抱いたとしても不思議じゃない、か。
幸か不幸か、帝国との戦い――とも呼べない戦いだったが――で結成された異世界間連合軍の中にアルトはいなかったし、そもそも派遣されてきた統合軍の軍人にしてもVF乗り自体が少数だった。VFが使われたのなんて、1度あったかどうかじゃないか? 実際にはアルヌスの丘に建設した基地の運営の方に集中していたしな。
「で、どうなんだ? アクセルはワイバーンに乗った事はあるのか?」
黙っている俺に焦れたのだろう。答えを促すように尋ねてくるアルトだったが、俺が出来るのは首を横に振るだけだった。
「いや、乗った事はないな。鹵獲はしたからホワイトスターに行けば乗る事は出来ると思うけど……そもそも俺の場合、ワイバーンに乗らなくても普通に空を飛ぶ事が出来るしな」
混沌精霊である俺にとって、空を飛ぶというのは地上を歩くというのと大差ない動作だ。
それに、空を飛ぶというのとはちょっと違うかもしれないが、ネギま世界の人物なら虚空瞬動とかを使えばかなりの人数が擬似的にではあるが空を飛ぶ事が出来るだろう。
いや、ネギま世界だけはないか。エヴァに鍛えられているシャドウミラーの人員でも虚空瞬動を使える者は少なくない。
技術班なんか、エキドナから逃げる為だけに虚空瞬動を習得している奴もいるくらいだ。
……まぁ、フィリオとかマードックとかロイド辺りなんかはまだ虚空瞬動を使えないみたいだが。
そう言えば、葉加瀬はどうなんだろうな? ネギま世界の出身だし……いや、科学の方に集中していた以上難しいか?
もっとも、アルトが望んでいるのはあくまでも空を飛ぶ事であって、跳ぶ事じゃない。それを思えば、寧ろネギとかが良く使っているように、杖を使って空を飛ぶ魔法の方がいいんだろうけどな。
「そうか。ホワイトスターに行けばワイバーンに乗れるのか。なら今度行ってもいいか?」
「それは勿論構わないが」
そもそも、マクロス世界とホワイトスターは結構自由に行き来出来るようになっている。その辺はやっぱり都市の建設を許可したハワードの先見の明があってこそだろう。
「ただ、今はまだちょっと門世界との方で色々と急がしいから、もしかしたら何かあるかもしれないな」
「……まだあの世界とトラブってるのか?」
「いや、トラブルらしいトラブルはない。けど向こうの世界で発掘した大量の資源を延々とこっちに運び込み続けている関係だったり、それと向こうの世界で最近頻繁に起きている地震とかについての調査とかがあるんだよ」
特に資源に関してはほぼ24時間体制で運ばれ続けている。
採掘した端からある程度の大雑把な精錬をして、その場でコンテナに詰め、トレーラー型のエアカーを使ってアルヌスの丘から門を経由してホワイトスターに運び込んでいるのだ。
シャドウミラーならではの、無人機と量産型W、技術班の作った高性能の……あるいは高性能すぎる発掘機械を使っての資源採掘だ。
精錬に関しても発掘した機械が全自動でやるのだから、ぶっちゃけ人間が関わっているところは一切ない。
ホワイトスターにレアアース、レアメタル、石油といった代物を運ぶのも、それを受け取って保管場所に運び込むのも、どの資源がどれだけの量運ばれてきたのかをホワイトスター内のコンピュータに入力し、上層部――各班の責任者達――に提出する書類を書くのも、どれもこれもが人の手を使わずに行われている。
向こうの世界で追放された貴族の生き残りが攻撃を仕掛けてきた事もあるが、それらは殆どが捕まえられて連合国の方にある程度の金額と引き替えに引き取って貰っているので、特に問題はない。
……龍の類が来たら捕獲するようにとは命令してあるんだが、残念ながら向こうの世界では天災と呼ばれているだけあって、未だに姿を見せる事はない。
「ふーん。国の代表ともなれば、色々と大変なんだな」
「そうだな。……ま、ギャラクシーネットで大評判のアイドルと付き合って、更にはその兄が職場の上司ってのも色々と大変そうだが」
シェリルと話しているランカを見ながら呟くと、アルトは口に運んでいた焼売を思わず噴き出しそうになる。
「げほっ、ごほっ……な、何だよいきなり。妙な話題に変えるなよな」
「まぁ、花見の席だし、これくらいは……ん?」
アルトと話していると、スティングやシンと話していたアウルがこっちに向かってやってくる。
いつもの軽い雰囲気ではなく、どこか真面目な表情。
「……アクセル、悪いけどちょっと来てくれ。話したい事がある」
俺の前で立ち止まると、そう告げるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1167
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