詩集｢棘｣

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。ページ下へ移動

< 前ページ次ページ > 目次

隠れんぼ

君がいなくなって…僕が鬼
捕まえることなどないけれど

夕陽は落ちて山波焦がす
淋しさが追う時刻
此処に影は…一つ…

二つ･三つ･四つ･五つ…

隠れんぼ君は逃げて
音もなく潜んでる
何処へいるかは分からずに…
｢もういいよ｣が聞こえない…

フラリ君を探す…僕は鬼…
見付けることなど出来ようもなく…

一番星光って夜が近づくよ
愛しい君の影を
求め歩く…一人…

六つ･七つ･八つ･九つ…

隠れんぼ僕は追い掛け
在りもしない夢を見る
そして探し出した君は
他の鬼に…捕まってる…?

遠くへ…鴉鳴く声
去った時を悲歎する…

隠れんぼ君は逃げて
音もなく潜んでる
何処へいるかはわからずに…
｢もういいよ｣が聞こえない…

十まで…かぞえたよ…

< 前ページ次ページ > 目次

ページ上へ戻る

感想を書く

この話の感想を書きましょう！

全て感想を見る：感想一覧