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レインボークラウン

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第二百三十三話

                  第二百三十三話  期日は
 華奈子は学校でだ、美奈子に尋ねた。
「塾の宿題のことだけれど」
「ビー玉のことね」
「何時までだったかしら」
「一週間後でしょ」
 美奈子はこう華奈子に答えた。
「忘れてたの?華奈子」
「うん、ちょっとね」
「そこはしっかりしてね」
 絶対にと言うのだった。
「幾ら立派に作っても期限以内に完成出来ないと」
「よくないからね」
「期限内に出来ることがベスト」
 美奈子は華奈子に少し厳しい口調で言った。
「先生も仰ってるけれど」
「そうよね、今田先生も今日子先生も仰ってるわね」
「安全に、そして慎重にだけれど」
「それでもよね」
「期限内に出来ることが一番いいから」
「そういえば先生達の条件っていつも緩いわね」
 期限についてはだ。
「もうかなりの時間置いてくれているから」
「難しいものはそうしてるわね」
「その期限内に出来ないとね」
「そう、だから一週間後にはね」
「うん、絶対に出来る様にするから」
「というか華奈子だったらね」
 美奈子は華奈子の魔法の腕を決して馬鹿にはしていない、むしろその逆だ。出来ると思っているからこそこう言ったのだ。
「一週間あったら出来るでしょ」
「まあもう結構出来てるし」
 華奈子自身もこう答えた。
「一週間もかからないわ」
「そうでしょ、出来たら先生達に持って行くでしょ」
「そうするわ」
 実際にだ、華奈子もこう答えた。
「まあ三日かしら」
「それ位で出来るのね」
「ええ、今の状況ならね」
「じゃあ一週間以内に持って行ってね」
「そうするわね」
 華奈子は美奈子に真面目に答えた。
「美奈子もそうするわよね」
「私はあと五日位かしら」
 それ位かかるというのだ。
「後ね」
「そう、じゃあ五日でね」
「出来る様にするわ」 
 美奈子は華奈子に約束した。
「間に合わせるから」
「怪我にも気をつけてね」
 華奈子も美奈子に言う、そうして期日のことも頭に入れるのだった。


第二百三十三話   完


                        2015・5・4 
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