ガンダムビルドファイターズ ~try hope~
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全日本ガンプラバトル選手権 中高部 本選
全日本ガンプラバトル選手権 中高部 本選…開始! 前編
前書き
やっと三機のガンプラを作り終え、疲労困憊の作者です…。長らく更新出来ずにいてすいませんでした…。
まあともかく、これからもよろしくお願いします
「よし。ついにこの日が来たか」
ベッドから起きて、第一声にそんなことを言ってみた。
「さてさて。なんとなくこの始まり方からすると、寝坊しているというオチが……」
時計の針を見て時間を確認すると、時刻は七時半を指していた。ふむ。どうやらちょうどいいぐらいに起床したらしいな。
「おらトウイ。起きろ」
体全体を包んでいる毛布を捲ると、そこにはトウイではなくマネキンがあった。お前は忍者でも目指していたのか?てか何でマネキンを持ってんだよ?
すると、今度は携帯が鳴ったので出てみた。
『もしもし………私メリー。今……あなたの後ろにいるの…』
………………メリーさんか。そうか。とりあえず朝飯食いに行くか。
「ヒロヤ君!何かツッコミをくれないと、僕がバカみたいじゃないか!? 」
「知らねーし。それに元々バカだろ」
「うわひどっ!うぅ………何て鈍感でメガネな人なんだ」
「いやそこは、『血も涙もない人なんだ』だろ。てかケンカ売ってんのか?朝からケンカ売ってんですかこら? 」
「いやいや売ってませんよ。さて、じゃあ朝ごはん食べに行きますか」
「あっ。逃げんなおい! 」
そそくさと逃げたトウイの後を追って、俺も朝飯を食いに行く。さて、ではまず今の状況を説明した方が話が分かりやすいと思うから、説明に入らせてもらう。それは振り返ること昨日の事だ。
ーーー--
「おーいお前ら。さっさとバスに乗れ」
午後五時半。天之川学園の校門前にバスが一台停まっており、そのバスの前に超久しぶりのムウさんがいた。
「わかりましたムウさん」
「……またバスか」
「お前はとりあえず寝とけ」
そんなこんなで荷物をバスの中に入れ、とりあえずバスに乗り込む。
「お前ら忘れ物とかないよな?あるんだったら頼んで取りに行くから、今すぐに報告しろよ」
「私はないから大丈夫です」
「俺も………大丈夫だな」
「遺書を書くのを忘れました」
「ムウさん。全員忘れ物ないから出発して大丈夫です」
「まさかの無視!? 」
トウイの叫びも虚しく、そのままバスは出発した。
「が、暇だな」
「なんならお菓子でも食べる?はい」
「ん?じゃあ貰うわ」
隣にいるシノからポッキーを貰い、すぐに口に入れて食べる。てかよく見たら、シノのバックの中から菓子が溢れているのだが。
「シノさん……?悪いけどその大量にあるお菓子の中から、ミンティアかフリスクあったら貰えないですかね……? 」
「?あるはあるわよ?はい」
後ろの席にいるトウイが、既に瀕死状態になっており、シノからミンティアを受け取るとすぐに七粒ぐらいを口に入れて噛み砕いた。てかそれ激辛じゃなかったっけ?大丈夫なのかよ?
「よし復活! 」
なんでだよ。なんでタブレット菓子食って復活するんだよ。お前おかしいんじゃないか?あっ。ちなみに今のは別にギャグで言ったつもりはないからな。
「僕も何故かわからないんだけど、こういう激辛系統のタブレット菓子を食べると、しばらくの間は酔わなくてすむんだよね」
「だったらなんでいつも持ってきてないの? 」
「……家に忘れるんだよね」
「バーロー」
そのあとも、バスの中で雑談をしながら菓子を頬張っていると、どうやら会場のヤジマスタジアムの近くにある寮に着いたらしい。
「よーし。着いたことだし早速説明するぞ。前の合宿見たいに二部屋あるから、ヒロヤとトウイで一部屋。もう一部屋はシノだからな」
「えっ?マジですか? 」
「なんだトウイ?不満か?お前もしかしてシノと同じ部屋がいいのか? 」
「それはないですムウさん。絶対にないです」
「それはそれで失礼ね」
「あっ。ごめんね~」
「まあともかくさっさと行け。ほら鍵」
ムウさんが鍵を二つ渡してきたので、一つは俺が。もう一つはシノが受け取った。
「そんじゃ荷物置いたら食堂に来いよ。そのあとは風呂入って寝とけ。ちなみに明日は十時に開会式があるから遅れるなよ」
ムウさんがそれだけ言うとサッとどこかに言ったので、ここにいるのもなんなので俺達も各々部屋に向かった。
「にしてもお前と同じ部屋だと疲れるような気がするんだが」
「第一声がそれとは、ひどいね君は」
扉を開けて、すぐに荷物を置いて食堂に向かい、飯を食べて風呂入って部屋に戻った。ふむ。いきなり話を飛ばしたな作者。手抜きか?
「さてさて……では僕はガンプラの予備パーツを作っているので、君はさっさと寝なさい」
トウイが作業机に座り、バックから道具やパーツを取り出して言ってきた。
「ヘイヘイ………あんまり根をつめるなよ」
やれることがないと判断し、おとなしくベッドで横になろうとしたところで止めた。
「そういえば前もそうだけど、お前なんで一人部屋を選ぼうとするんだよ? 」
「………まあいろいろあるわけですのん」
作業をしていた手が一瞬止まるが、すぐに再開しながら答えてきた。てかなんだその口調?お前はどこの地方の人間だよ。
「とにかく、君は明日に備えて寝ときなさい」
「ヘイヘイ」
ーーー--
というわけだ。とりあえずこの説明をしている間に朝飯は食べ終え、今はヤジマスタジアムで開会式を行っている。
「にしてもやっぱり人が多いな」
「そりゃあ四十七都道府県の代表が来てるから、多いに決まってるわ」
「ですよねぇ~」
シノからの冷静のツッコミをいただき、開会式が終わるまで天井でも見上げようとすると、遠くから聞き慣れた声がした。
「ギ、ギリギリセーフ!! 」
「ハァハァ……」
会場入り口から駆け込んで来て、今は息を整えているユウとさらに少し遅れて来たモチヅキがいた。
「あ、危なかったぁ~!ギリギリ間に合ったねミサキちゃん」
「ユウが寝坊するせい……」
「いや本当にゴメンってば!次からは気をつけるから! 」
「そういえばヒナタ先輩とラルさんはどうしたんだろう……? 」
「あっ!そういえばそうだったね。どこにいるんだろう?………ってあっ!ヒロヤとシノとトウイだ! 」
ユウが回りを見渡していると、こちらの姿に気づいたのか駆け寄ってきた。
「久しぶりだね三人共!元気だった? 」
「いや。合宿が終わった後はこの暑さにやられていた」
「あ~。今年の夏は暑いからね。それはしょうがないよ」
「あれ?そういえばヒナタさんはどうしたの? 」
「う~ん…多分先に来ていると思うんだけどなぁ」
ユウがもう一度回りを見渡しているうちに、トーナメントの発表が行われた。
「え~と。俺達のところはっと…」
「……このあとすぐね」
「まさかの二回連続初戦とはね~」
「まあいいか。行くぞ」
「ヒロヤ!シノ!トウイ!頑張ってね! 」
「ファイト……」
「おう。ありがとな」
二人の応援を受けながら、バトルシステムに向かった。トーナメントが発表されてすぐに、回りは観客席に向かっており、残されているのは俺達と対戦相手だけだった。
「ただいまより、全日本ガンプラバトル選手権中高部 一回戦 第一試合を開始します。宮城代表天之川学園、チームトライホープ対。北海道代表瀧川高校、チームアヴァランチの試合を開始します」
「さーてさてさてさて。ついに始まりますねぇ」
「うるさい」
「本番直前にひどくない!? 」
「さてさてうるさいんだよ。お前こそ本番直前にふざけてんのか? 」
「いや。いたって真面目だけど? 」
「まあ予選の時もこんな感じだったし、別にいいんじゃないかしら? 」
「確かにそうだけど、せめてもう少し本気になれよ」
「イヤよ~イヤイヤ」
「三回死んで二回生き返れ」
「トウイ。気持ち悪いわよ」
「二人揃ってひどくない!? 」
「さて、じゃあやるか」
「ええ」
「え?結局無視なの?まあ別にいいけど」
ーーー--
「なかなか距離があったな」
「やっぱりどこ行っても暑ぃ」
「団扇を持ってきてよかったです」
「ヨシナ。にしてもお前は受験勉強とか大丈夫なのかよ? 」
「サカキさんこそ、受験勉強は大丈夫なんですか?聞けば、あまり勉強は出来ないと聞いていますが」
「ぐっ…!キハラてめえ……なかなか痛いところを突いてくるな」
ヤジマスタジアム会場入り口に私ヨシナ リンドウと、コムカイ君、アマミヤ君、サカキ、キハラ君、ミサカ君と一緒に来ていた。電話でサカキに、『一緒に観に行かないか? 』と受験勉強の息抜きに聞くと、『おおいいぜ。あっ!他にも連れてきてぇ奴がいるが、別にいいか? 』と言ってきたので承諾し、当日になるとサカキと一緒にキハラ君とミサカ君が一緒におり、さらに駅ではコムカイ君とアマミヤ君と遭遇し、一緒に行くことになった。
「にしても試合は何時から始まるんだったっけ?わかるかアマミヤ? 」
「え~と……確か今から五分後の筈ですけど」
「地味に時間がないな。急いだ方がいいと思うぞキハラ? 」
「んー。まあ確かに時間はあと五分後だけど、そんなに慌てる必要もないと思うけど」
「まあとにかく急ぐか。行くぞヨシナ!お前達! 」
サカキがすぐに走り出したので、それにつられて他のメンバーも走り出し、結果二分で観客席に着いてしまった。
「ヤベェ………無駄に汗かいた…」
「暑いです…」
「サ、サカキさん。僕そんなに体力がないのですが…」
「大丈夫かキハラ?苦しいならゆっくり休んだ方がいいぞ? 」
「悪い悪い!まあ早く来れてよかったじゃないか!ちょうど見やすい位置だしな」
「まあ確かに見やすい位置だな」
席に腰をかける場所はちょうど天之川学園の真後ろで、試合も見やすいという奇跡的な位置だった。他のメンバーも席に座り、団扇を扇ぎながら試合開始を待っている。
そして時間はすぐに過ぎ、試合が開始された。
『GUNPLA BATTLE combat mode』
『Startup』
『Model Damage level Set to A』
『Please Set Your GPベース』
『Beginning plavsky particle 』
『Dispersal』
『Field 1 スペース』
フィールドは、メメントモリだ。
『Please Set Your GUNPLA』
トオサカ君のガンプラがまず台座に置かれ、私とコムカイ君とアマミヤ君以外は一瞬驚きの表情をした。
「トオサカさんのガンプラ………機体をフル改修してあるね」
「それに、メガ・ビーム・キャノンとスプレー・ビーム・ポットの代わりに両方をメガ・バズーカ・ランチャーの砲塔にし、その後ろと右肩にはライフルピットを改造してあるピットを装備。左肩にはシールドピット。ヴェスパーも両サイドアーマーに装備。そしてライフルも新調されている」
「勿論、前の武装も引き継いでいる。ミノフスキードライブユニットの数もそのままだ。それと、クリアーパーツもいくつか埋め込まれているな」
ーーー--
今度はトウイがガンプラを台座に置き、その姿を表した。
「バックパックを新調し、サイドアーマーにストフリのライフルとビームサーベル。それとアーマーシュナイダーか。足、肩、腕にクリアーパーツを埋め込まれてもいるな」
それにバックパックの頭上には、何やらコンテナウェポンらしきエイ型のシルエットが装備されており、バックパックの背面の左右には新調したライフルとGNソードVか…。
「けど、どこまで勝ち進める?せめて俺の手で、もう一度お前を倒させろよ」
ーーー--
最後には、ヒロヤがガンプラを台座に置いて姿を現した。
「基本的形状は前とは変わってないけど、肩、脛、肘にクリアーパーツを増設。それと、サイドアーマーに赤黒い実剣と、リアアーマーにはソードピットかな? 」
「………ユウにしてはちゃんと当てられている……」
「さすがにあそこまでシンプルだと僕でもわかるよ! 」
ーーー--
『BATTLE START』
「さあ見せてやろう!俺達の新しい力を! 」
「了解! 」
「任せて! 」
「トオサカ シノ!V2ガンダムホロスコープ! 」
「ハルカゼ トウイ!ヴァルキリーフリーダム! 」
「サオトメ ヒロヤ!ケルサスガンダムエクシード! 」
「チームトライホープ!出ます! 」
「行きます! 」
「出る! 」
シノの合図と共に、俺達の機体がフィールドへと発進された。
「さて、じゃあ開始早々さっそくやるか」
「OK。ヒロヤ君が先に先攻してね」
「バックは任せて」
「よし…行くぞ!ケルサスガンダムエクシード! 」
黒い羽を展開し、以前よりも早く機体が急加速しながらメメントモリへと向かっていく。付近にまでくると、メメントモリを貫いてメガ粒子砲がこちらに向かってきていた。
「グラディウス!! 」
グラディウスを鞘から抜きながら粒子を一気に纏わせ、バスターソード並みに纏われたグラディウスをメガ粒子砲に向けて振りかざす。
「はああああああっ!!! 」
メガ粒子砲を切り裂き、そのまま巨大な斬撃波を飛ばして、メガ粒子砲を切り裂きながら進んで行った。
巨大な斬撃波はメメントモリまでも切断し、メメントモリの奥でメガ粒子砲を放っていたガンダムヴァーチェフィジカルが真っ二つに切り裂かれる。
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