魔法少女リリカルなのは〜破壊者DCD〜
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StrikerS編
第八話「不思議な少女…ヴィヴィオ」
前書き
第八話目です。
俺達は、エリオ達が救助した不思議な少女を保護した。
レリックやガジェットなどが出てきたり、戦闘機人など現れるのであった。
その日は戦闘機人を俺はフルボッコにした。
その日は助けた少女を病院に預けて
俺は対策室の所で俺がいない間に起きた事件や今日の書類と記録、今回の事件の書類と記録、またその時のFW達の動きや陣形などのチェックをしていた。
まずは、『ホテル•アグスタ』を簡単に見てみると。
1、警備中にガジェットの奇襲
2、FW、応戦するもティアナが誤射
3、その次の日スターズ対なのはの模擬戦。ティアナ暴走、なのはの粛清
その後なんだかんだで和解。
『レリックと少女』
1、FW達の休暇中、ライトニング隊の二人が遭遇。
2、少女保護、ガジェット出現スターズと合流各隊長出撃応戦。
3、門矢翔前線指揮官、戦闘機人と名乗る者に遭遇、撤退させる。
と書かれてあった。
次の日、翔はなのは、シグナムと共に昨日保護した女の子が入院している病院に向かっていた。なのはとシグナムは車で移動中だが、翔の方はマシンディケイダーに乗っている。
最初はなのはと翔だけが行くはずだったのだが、病院側に聖王教会の『シスター』シャッハがいるらしく顔見知りであるシグナムがいた方が良いということで、シグナムがついてきたのだ。
しばらく走っているとシグナムから通信が入る。
『門矢、緊急事態だ。入院中の少女が病室から消えてしまったらしい、少し速度を上げるぞ。』
「了解、まさか逃亡じゃないよな?」
『どうだろうな、だが今は一刻も早く病院に到着しなければ。』
現場に急行した。
病院に到着すると中からシャッハが焦りを見せながら飛び出してきた。
「状況はどうなっていますか?」
「今のところ転移や飛行魔法が使われた痕跡は残っていません。他の患者の皆さんも今のところは退避してもらっています。」
なのはの問いにシャッハは焦りながらもしっかりと受け答えた。
「では四人で手分けをして探しましょう。私とシスターシャッハは中を、門矢と高町は外を頼む。」
シグナムの提案に三人は頷きそれぞれ女の子を探しに行く。
「なのは、俺は中庭を探す。お前は外側を頼む。」
「うん。」
二人はそのまま別れた。
そして翔は中庭に到着し、辺りを見回しながら少女を探して歩く。だが、少女は一向に姿を見せない。
「いねーな……まさか攫われたなんてことは魔力反応からしてないだろうし。」
つぶやきながら歩いていると、近くの花壇から少女が目に涙を溜めながら現れた。
「探したぞほら、部屋に戻ろう。」
やさしめの声で誘う翔に少女は声を震わせながら聞いた。
「ぱぱ……?」
「い、いや。俺は……」
翔がそれを否定しようとすると、少女は悲痛に顔をゆがめ今にも泣き出しそうになってしまう。それを見た大きく溜息をつくと少女に告げる。
「パパでいいぜ。」
するとそれを聞いた少女が感極まってしまったのか、目に溜め込んでいた涙を流しながら翔の元に駆け寄ってきた。
翔はしゃがむと少女を抱きとめる。少女の方は翔に抱きとめられ泣きじゃくっているそれに動じることはなく、少女の背中を撫でていた。
やがてなのは達も集まり、少女捜索は終了となった。
少女が泣き止み、翔が話を聞くため一旦離そうとするが少女は翔の服をがっしりと掴みまったく離れてくれなかった。仕方ないので翔が抱えた状態で話を聴くことになった。
「ところで君の名前は?」
「ヴィヴィオ。」
「ヴィヴィオかでもヴィヴィオどうして部屋から出たんだ?」
その問いにヴィヴィオはまた目じりに涙を溜めながら悲しげにつぶやいた。
「ママ……いないの。」
ヴィヴィオのつぶやきにその場にいる全員が悲しげな顔をする。だが翔は彼女の頭を優しく撫でながら悲しみを打ち消すように告げた。
「よし、じゃあ俺と一緒に探すか。」
「うん。」
ヴィヴィオが頷いたのを確認すると、翔はなのはに念話を送る。
『悪いななのは、少しこの子と回って来るからもう少し待っててくれ。』
『うん、いいよ。ちゃんと面倒見てあげてね。』
二人はその場から立ち去っていた。
六課に戻ってきた翔は寮の自分の部屋にヴィヴィオ、そしてなのはと共にはいった。ただシグナムはまだシャッハと話があるそうなので、病院に残った。
ヴィヴィオは病院で歩き回ったせいか寮に着くまで眠ってしまっていた。だがその手は翔の服を掴んでおり、離れてくれなかったのでつれてくることにしたのだ。医師によれば容態は安定しているようなので大丈夫だろう。
ヴィヴィオも一度は起きていたのだが、今は翔の部屋でなのはの膝の上で寝息を立てている。どうやらなのはが気に入ったようだ。
「ふぅ。」
「お疲れ様翔君。」
溜息を漏らす翔になのはが労わる。なにせずっとヴィヴィオの相手をしていたのだから、疲れるのは必然だ。
「翔君はヴィヴィオをその……引き取るの?」
「どうだろうな、でもえらく気に入られちまったのは確かだからな。」
「でも病院で相手してた時は様になってたよ?」
なのはは口元に指を置きながら笑みをこぼした。
「んなこと言ったってなぁ。」
頭をかきながら悩む翔だが、その顔は真剣そのものだ。すると、
「んぅ……」
ヴィヴィオが目を擦りながらなのはの膝枕から起き上がった。ヴィヴィオは少し周りを見回した後、翔の腕に抱きついた。
「よく寝たか?」
「うん。」
いいながら翔はヴィヴィオの頭を軽く撫でる。ヴィヴィオも気持ちよさそうに目を細めている。
そんな二人の姿を見つめながらなのはは柔和な笑みを浮かべていたが、ふと何かを思い出したように手を叩くと翔に告げた。
「翔君! これからはやてちゃんとフェイトちゃん、あと私と翔君の四人で聖王教会に行くことになってるんだけど?」
「……マジか?」
急な事態に口をあんぐりとあけて驚きをあらわにする。だがそれよりも大変なことが起こりつつあった。
「パパどこかいっちゃうの……?」
ヴィヴィオがまた目に涙をため泣きそうになっていたのだ。おそらく会話の内容の細かいところまではわからないまでも、翔が出かけてしまうということはわかったのだろう。目に溜まった涙は今にも零れ落ちてしまいそうだ。
「い、いや! 落ち着けヴィヴィオ!」
「そ、そうだよヴィヴィオ! 翔君が行くっていってもすぐに帰ってこれるだろうし!」
「ばっ!?」
なのはがいってしまったことに翔が訂正しようとしたが、もう遅かった。ついにヴィヴィオの瞳から涙が零れ落ち、声を上げて泣き出してしまった。
そして泣きながら翔の足に抱きついてしまった。
「いっちゃやーだーー!!」
大きな声を上げ涙ながらに懇願するヴィヴィオになのはと翔はそろってオロオロし始めた。
さらにヴィヴィオの泣き声を聞いたスバル達も駆けつけ、場はさらに混沌としてしまった。だがそこへなのはに通信が入った。
『えっと……なのは? それ今どんな状態?』
「あ、フェイトちゃん。それが。」
なのはが説明を始める中、翔と新人達は泣きじゃくるヴィヴィオに四苦八苦していた。
なのはがフェイトたちに説明をしてから数分後、はやてとフェイトが部屋にやってきた。
「いやー、それにしても翔君も小さい子には弱かったか。(笑)」
クスクスと笑いながらはやてが言うが、翔はヴィヴィオに抱きつかれげんなりとしている。
『笑ってないで助けてくれっての!』
念話を送り懇願すると、フェイトがヴィヴィオの前にしゃがみこみ、ヴィヴィオが落としたウサギのぬいぐるみを拾い上げ、ヴィヴィオをあやす。
少しの間、フェイトがぬいぐるみを使って翔の事情を説明すると、ヴィヴィオもなんとか事情が飲み込めたのか多少ぐずりながらも頷いた。
「ありがとなヴィヴィオ、すぐに帰ってくるからいい子で待っててくれな?」
「……うん」
「よし、いい子だヴィヴィオ。お前らも悪かったな巻き込んじまって。」
「い、いえ! 私達も力になれなかったですし。」
翔が新人達に謝ると、ティアナが首を振る。
「ほんなら話もまとまったみたいやし、聖王教会いこか?」
はやてが提案すると三人は頷き屋上へと向かった。
「おもろいもん見せてくれてありがとなー翔君。」
「うっせ、こっちは何一つ面白くないわ!」
ヘリの中でケタケタとはやてが笑うのを翔は多少声を荒げながら返した。
「でもなのはちゃんならまだしも……なーんでヴィヴィオは翔君にあんなになついとるんやろーな?」
「おい、その言い方だと俺がおっかない人みてーじゃねーか。」
「まぁまぁ、翔おさえておさえて。」
フェイトが翔をなだめると、翔は渋々といった様子で座りなおす。
「でもまぁおふざけはこんくらいにして……実際のところどうなん? あの子引き取るん?」
「そうだな、とりあえずは引き取ろうとは思ってる。でもいつまでも俺が育てられるとは思えないしな。」
腕を組みながら眉間にしわを寄せ難しい表情をしながら翔が返答する。
「でもヴィヴィオ引き取らない方がぐずりそうな感じするけどね……」
「たぶん翔がそばにいないと大泣きだよ?」
「だよなぁ。」
二人の意見にうなだれる翔。実際のところもし翔が引き取らなかったら先ほどの比にならないほどの大泣きが待っていることだろう。
「じゃあ翔君がヴィヴィオを引き取る形でええかな?」
「そうだな。」
「となると……あとは後見人問題やなぁ。」
「あ、それなら私がやるよ‼︎」
はやてのつぶやきに答えたのはフェイトだ。彼女は生き生きとしたいい笑顔で手を上げた。
「あー確かにフェイトちゃんならさっきのアレもあるし。それにエリオ達の保護者でもあるしなぁ、どうや翔君?」
「どうって……俺はフェイトがいいならお言葉に甘えるしかねーし。いいのか?」
「うん! 私は全然かまわないよ。」
「そうか、んじゃよろしく頼むわ。」
フェイトが快諾したのを確認すると、翔はフェイトに頭を下げる。だがふとなのはも手を上げた。
「私も後見人になる‼︎」
「は?」
「だって一人よりも二人いたほうがいいよ。ね? フェイトちゃん(笑)」
なのははフェイトのほうを見ながら笑みを浮かべているものの、なぜかその笑みには威圧感が漂っていた。だがそれに気付かない翔はそれを断るため声をかける。
「いや、別に後見人は数に問題は。」
「一人より二人のほうがいいよね?」
「お願いします。」
声をかけてまではいいものの、威圧感に負け翔は小さくなってしまった。なにせなのはの瞳に光が灯っていなかったのだ。怖がるのは当然である。
「ほ、ほんなら保護者は翔君で、後見人はなのはちゃんとフェイトちゃんてことでええかな?」
「もうどうにでもしてくれ。(泣)」
翔は半ば投げやりにはやてに答えた。
その後はこれからの会議などをして、聖王教会に到着した。
ただ、ヘリの中でなのはとフェイトが小さくガッツポーズをしていたのは言うまでもない。
聖王教会のカリムの部屋に到着した四人だが、
「げ、真っ黒クロ介。」
「こういった場ではクロノ提督だからな。」
紅茶を飲みながら優雅に答えるクロノがいた。
俺達はカリムさんに勧められイスに座りこれまでの事件の報告、俺の特務の報告や今後の対策などの話し合いをしていた。
そして夜、翔、フェイト、なのはが翔の部屋に戻るとヴィヴィオが翔に駆け寄って来た。翔はそれをかがんで抱き上げるとヴィヴィオに聞いた。
「いい子にしてたか、ヴィヴィ?」
「うん。」
翔が聞くとヴィヴィオは翔に抱きついた。
「おっと。」
「おかえりなさい翔さん。」
「ヴィヴィオいい子にしててくれましたよ。」
「そっか、サンキューなエリオ、キャロ。」
ヴィヴィオの相手を頼んでいたエリオとキャロに礼を言う。エリオとキャロは軽く会釈をし翔の部屋を後にした。
そして翔はヴィヴィオを一旦ソファに座らせる。翔の後ろにいたなのはとフェイトがヴィヴィオの両脇にすわり、ヴィヴィオに告げた。
「ヴィヴィオ、突然でゴメンなんだけど。ヴィヴィオの本当のママが見つかるまで私達がママの変わりでもいいかな?」
「ヴィヴィオはどう? いやだ?」
二人が首をかしげながら聞くとヴィヴィオはすぐには飲み込めていなかったが、少し涙をため小さく答えた。
「ううん、いやじゃないよ‼︎」
「そう、ありがとうねヴィヴィオ。」
二人はそっとヴィヴィオを抱きしめる。
「よかったなヴィヴィ。ママが二人もできて。」
「うん……!」
ヴィヴィオは頷くと同時にまた泣き出してしまった。だが今回のものは悲しいからではなく、嬉しいから泣いているのだろう。
ヴィヴィオが泣き止みさて寝るかということになったわけではあるが、ここで問題が発生した。当初はヴィヴィオとなのは、フェイトが一緒に眠るはずだったのだがヴィヴィオが駄々をこねたのだ。
「パパも一緒がいい。」
3人は戸惑いながらもヴィヴィオに説明しようとしたが、ヴィヴィオがまた泣き出しそうになったので四人で眠ることにした。
幸いベッド自体はかなり大きなものなので、眠るのには困らないのだが問題はその配置だ。
「どうするよ?」
「どうするっていっても。」
「やっぱりヴィヴィオの希望に沿った方がいいよね。」
ヴィヴィオの希望はまずヴィヴィオの隣には翔。そしてその隣になのはとフェイトという形なのだ。
自らの好きな人と一緒に眠ることに気が気ではないフェイトとなのはだがその顔は若干嬉しそうだった。
結局ヴィヴィオのご要望どおりの寝方で眠ることになった翔達は、ベッドに入り就寝となった。
ベッドに入り数分後、ヴィヴィオが寝息をたて始めた。それに続くようになのはたちも寝息をたてるが翔だけは眠れずにいた。
それもそのはずである。なにせ自分と同年代の女の子が薄着で密着しているのだ。男子であれば眠る事など到底無理だろう。
だがふとヴィヴィオが翔の服を握っていた手を離した。
(……チャンス!!)
翔はベッドから這い出すと、そのまま部屋を後にしてリビングのソファで寝た。
翌朝、目を覚ますとなぜかヴィヴィが腹の上で寝ていた。
後書き
次回予告
「加賀一、参上‼︎」
「おのれ‼︎ ディケイドー‼︎」
「いい加減にしろよ。ガキが?」
「翔の目が…‼︎」
次回魔法少女リリカルなのは〜破壊者DCD〜
「機動六課崩壊、破壊者暴れる。」
全てを破壊し全てを繋げ‼︎
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