ドリトル先生と二本尻尾の猫
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第八幕その十一
「イギリスのビクトリア期の前期の」
「ああ、今度はなんだ」
「イギリスについてなんだ」
「書くんだ」
「そうするんだね」
「うん、そしてね」
そのうえで、というのです。
「英語で書くから」
「今の論文は日本語だよね」
「そうだよ」
その通りだというのです。
「それを書いてからね」
「次はなんだ」
「英語なんだ」
「英語の論文を書くんだね」
「今度は」
「うん、あちらに発表する論文だから」
イギリスの学会にというのです。
「だからなんだ」
「何か先生ってね」
「最近英語ばかりじゃないね」
「元々色々な言語を喋って使って」
「それでよね」
「日本j語でも論文書くんだね」
「そうするよ」
こう言ってでした、先生は居間でテレビを観ているトミーに尋ねました。
「もうお風呂入っていいかな」
「はい、どうぞ」
トミーは先生にすぐに答えました。
「何時でもいいですよ」
「それじゃあね」
「じゃあ先生が入られてから」
「トミーもだね」
「入ります、いや日本のお風呂は」
「いいよね」
「おトイレと一緒になってなくて」
イギリスのバスルームとは違ってです。
「湯舟にも入りやすくて」
「ゆっくり出来てね」
「冬なんか特にですよね」
「温まるよね」
「あれがいいです」
とても、というのです。
「本当に」
「そうだね、だからね」
「日本のお風呂もですね」
「お気に召されてますよね」
「特に温泉はね」
日本のそれはというのです。
「いいね、サウナもね」
「日本のサウナも」
「うん、いいよ」
それこそ、というのです。
「あれもね」
「そうですよね」
「日本のお風呂文化は偉大だよ」
「日本の文化のうちの一つですね」
「全く、日本人は幸せだよ」
「お風呂も楽しめるので」
「うん、素晴らしいよ」
本当にというのです。
「じゃあ今日もね」
「お風呂もですね」
「楽しませてもらうよ」
「何か先生色々と」
「そうだね、日本に来てからね」
「楽しみが増えましたね」
「僕自身驚く位にね」
それ程まで、とも言う先生でした。
「楽しみが増えたよ」
「余裕が出て来ましたか」
「イギリスにいた時以上にね」
「食べることについても」
「服もね」
「和服もよく着られて」
「いや、あれもいいね」
「よく似合ってますよ」
「甚平さんもだね」
「とても」
「あれもいいね、和服が似合うことは僕もね」
先生ご自身もというのです。
「嬉しいよ」
「そうですね、じゃあ」
「お風呂に入るよ」
「あったまって下さいね」
「そうさせてもらうよ」
こうしたことをお話してでした、先生達はこの日はお休みするのでした。
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