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歌集「春雪花」

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 空 澄みて

  あやめ咲きにし

   五月晴れ

 心 曇りし

    われは雨降る



 空は何処までも澄みわたり、その下にはあやめが美しく咲き誇っている。
 清々しい五月晴れだが、私は違う…。
 心は曇り、冷たい雨がそぼ降るだけ…。

 彼を愛した時から…私には安らぎがない…。



 朝夕も

  問わず君に

   会いたきと

 願うは虚し

    叶うはずなく



 朝も夕方も関係無く、君に会いたいと想い続けている…。

 なんて虚しい願いだろう…叶うはずもない願いだと云うのに…。


 
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