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ドリトル先生と二本尻尾の猫

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第八幕その二

「これはね」
「中々難しいんじゃ」
「何ていうかね」
「僕達ってこうした経験ないしね」
「恋の橋渡しとか」
「これまではお二人を調べてきたけれど」
「ここからはね」
 こうそれぞれ言うのでした。
「ちょっとね」
「具体的にどうするか」
「そのことはね」
「ちょっとねえ」
「はじめてのことだから」
「どうしたものかな」
「先生だってね」
 その先生にしてもというのです。
「恋愛経験はね」
「実際にはないし」
「恋愛小説とかは読んでるにしても」
「それでもね」
「そうだね、僕は実際にそうした経験はないからね」
 先生もご自身で言うのでした。
「僕の知り合いの人もね」
「トミーもそういう縁ないしね」
「今のところは」
「王子はどうかわからないけれど」
「あの人はね」
「ちょっと王子に聞いてみようかな」
 少し考えて言う先生でした。
「こうしたことに詳しいかどうか」
「うん、じゃあね」
「ちょっと王子にね」
「ここに来てもらって」
「それでね」
「うん、それがいいかな」 
 先生は動物の皆の言葉に頷いて王子に相談してみることにしました、これから二人をどうしていけばいいのかを。
 先生は程なくして携帯で王子に連絡をしました、すると王子はすぐに先生の研究室に来てくれました。その王子にです。
 先生はすぐにです、お二人のことをお話しました、すると王子はすぐにこう言いました。
「じゃあここはね」
「ここは?」
「うん、デートをしてもらえばいいよ」
 こう言うのでした。
「ゲームみたいにね」
「ゲーム?」
「うん、ゲームみたいにね」
 こう言うのでした。
「恋愛ゲームみたいにね」
「そういえば日本には」
「うん、そういうゲームも多いよね」
「恋愛ゲームだね」
「プレイステーションでも携帯ゲームでもね」
 そうしたゲームで、というのです。
「あるから。最近僕も楽しんでるんだ」
「へえ、そうなんだ」
「うん、面白いから」
 それで、というのです。
「結構やってるけれど」
「デートをしてなんだ」
「一緒にいたりお話をすればいいんだよ」
「そうすればなんだ」
「もう二人共相思相愛なんだよね」
 王子は先生にそのことを確認しました。
「お話を聞くとそうだけれど」
「間違いなくね」
「それじゃあね」
「それならだね」
「ここは二人にね」
 是非にというのです。
「お話してもらってデートしてもらって」
「いきなりデートなんだ」
「どっちかが誘ったら」
 そのデートにです。
「もうそれでね」
「お話が進むかな」
「断る筈がないよ」
 誘われた方が、というのです。
「だからね」
「ここはなんだ」
「うん、お話をして」
「そしてだね」
「そう、デートだよ」
 それをすればいいとです、王子は日本の恋愛ゲームをプレイしてきた経験から先生に対してお話するのでした。 
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