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詩集「棘」

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Midnight Fantasy



風が吹いて雲を散らしても
心が晴れないのはなぜ?
世界なんて人それぞれで
決して一つじゃないのに

移り行く四季の中で
想いだけが紡がれて
露草の蒼にさえ涙した

Midnight Fantasy
一人を想う孤独な夜に
君の匂い 微かに香る
万人に好かれたい訳じゃない
ただ一人…君がいればいい


田舎道 自転車で走ってく
向かい風が髪靡かせる
人の視点なんて違ってて
同じもの見てる訳じゃない

花の彩(イロ)も木々の翠も
想い一つで変わるもの
君と同じ景色見ていたい

Midnight Fantasy
切ない夢を見ているようで
君の影 幽かに過る
スパイスの効きすぎた現実に
溜め息が…僕は一人のまま

Midnight Fantasy
一人を想う静寂の夜に
君との記憶 優しく映る
見上げた月夜はどこまでも淡く
ただ一人…君だけを想ってる…



 
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