ドリトル先生と二本尻尾の猫
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第七幕その一
第七幕 想われ人の彼
先生は皆と一緒に女の子が好きなその人を見に行きました、具体的には彼が部活動でまだ残っている学校にです。
動物の皆と一緒に向かってです、こう言うのでした。
「それじゃあね」
「うん、今からね」
「一緒に行ってね」
「そしてだね」
「皆でどんな人か確かめるんだね」
「そうしよう」
こう皆に言うのでした。
「まずはどんな子か知らないと」
「あの娘に相応しい子か」
「いい子か、だね」
「確かめて」
「それからだね」
「そう、まずは見ることだよ」
それが第一だというのです。
「だからね」
「うん、それじゃあ」
「行こうね」
皆も頷いてでした、先生と一緒に女の子と彼が通っている学校に向かうのでした。そしてそこに着くとです。
グラウンドでサッカーに興じている子達がいました、ジップはその子達を見て言いました。
「サッカーは日本でも人気があるね」
「そうだね」
先生はジップのその言葉に頷きました。
「この国でもね」
「皆よくやってるよね」
「日本人もサッカー好きで嬉しいよ」
先生は目を細くさせています。
「他のスポーツも盛んだけれど」
「ラグビーもやってるしね」
「テニスもね」
「ラクロスやクリケットはあまりないけれど」
イギリスで盛んなこうしたスポーツはです。
「それでもね」
「イギリス人が好きなスポーツも盛んだね」
「それが嬉しいね」
「全くだよ、ただ」
「ただ?」
「日本人は他にも色々なスポーツを楽しむからね」
「野球とかバスケとか」
「うん、多彩だよ」
楽しんでいるスポーツの種類が、というのです。
「そこまた凄いんだよね」
「日本人はスポーツ好きなんだね」
「かなり好きだね」
このことは間違いないとです、先生も言いました。
「どうやら」
「そうだよね」
「うん、それにね」
「それにだね」
「文化系も多いから」
そちらもというのです。
「僕も研究させてもらっているよ」
「和歌とか茶道よね」
ポリネシアが言ってきました。
「そうしたものよね」
「うん、日本文化は本当に凄い」
実にとです、先生は唸るのでした。
「しかも他の国の文化まで勉強するから」
「余計にだね」
「凄い国だよ」
「独特の国だね」
「全く以てね」
また言う先生でした。
「この国は本当に凄い国だよ」
「うん、それでだよね」
ポリネシアがまた言いました、今度の話題はといいますと。
「この中からその子をね」
「探そう」
「はい、それならね」
ここでお静さんがひらりと出て来ました。
「私の出番ね」
「あっ、来てくれたんだね」
「呼ばれて何とやらよ」
お静さんは猫の姿で応えます。
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