オズのベッツイ
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第七幕その二
「テディーベアもいて」
「恵理香ぬいぐるみ好きだからね」
「ナターシャもよね」
「ええ、大好きよ」
ナターシャは熊さん達を見つつ恵理香に答えました。
「お部屋の中にも一杯あるでしょ」
「そうよね、ナターシャのお部屋は熊さんのぬいぐるみで一杯よね」
「熊を嫌いなロシア人はあまりいないわ」
「ロシアっていえば熊だよね」
カルロスもこう言ってきました。
「そうだよね」
「ええ、よくイメージで書かれたり言われるわね」
「だからだね」
「ロシア人は熊が好きで」
それで、というのです。
「私もそうなの」
「そうだね、中南米は熊が少ないからね」
カルロスは自分のお国のこともお話しました。
「そこは羨ましいかな」
「ブラジルはジャガーかしら」
ナターシャもカルロスに応えて言います。
「お国の動物は」
「そうなるかな」
「アマゾンには一杯動物がいるけれど」
「一番人気があるのはそれかもね」
「ジャガーなのね」
「ピラルクやアナコンダも人気があるけれど」
その中で一番は、というのです。
「ジャガーかな」
「格好いいからよね」
「そうだよ、一番人気はジャガーだろうね」
「そうね、ブラジルは」
ナターシャはカルロスの言葉を聞いて頷いてです、それから。
ジョージと神宝の二人にも顔を向けてです、この二つの動物の名前を出しました。
「鷲とパンダね」
「うん、アメリカだと鷲が人気あるよ」
「中国はやっぱりパンダだよ」
二人もこう答えます。
「オリンピックのマスコットでもあるし」
「皆大事にしているよ」
「そうよね。貴方達のお国ではそうね」
「ハクトウワシだね、特に」
「パンダはジャイアントパンダだよ」
二人も言います、そして。
そのジョージと神宝は残る一人の恵理香にもです、尋ねるのでした。
「それで日本で人気のある動物は」
「何だろうね」
「僕達これといって思い浮かばないけれど」
「何かある?」
「ううん、猫かしら」
恵理香は首を左に傾げさせて右手の人差し指を口元に当てて考える顔で答えました。
「それなら」
「猫なんだ」
「日本で一番人気があるのは」
「ワンちゃんも人気があるけれど」
こちらの生きものもだというのです、けれどでした。
「一番人気があるのは」
「猫なんだ」
「あの生きものなんだね」
「どっちかっていうと難しいけれど」
それでもというのです。
「猫かしらね」
「ううん、何かね」
「平和な感じがするね」
猫が日本で一番人気のある生きものと聞いてです、二人は考えているお顔で返しました。
「そこはね」
「鷲とかじゃないから」
「どうしてもね」
「そう思えるね」
「噛んで引っ掻くけれど」
恵理香も言うのでした。
「猛々しさはないわよね」
「パンダもね」
神宝は自分のお国で人気のあるこの生きものことを恵理香にお話しました。
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