オズのベッツイ
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第六幕その八
ナターシャはです、前を見ながらベッツイに尋ねました。
「お昼過ぎに着いて」
「女王にね」
「お会いしてですね」
「そう、ジャムのことをお話しましょう」
「じゃあ急がないといけないですね」
「いえ、考えたけれど」
ここでなのでした、ベッツイはこうナターシャに答えました。
「事前に猫に行ってもらうわ」
「クマセンターになのね」
ガラスの猫がベッツイに応えました。
「行ってなのね」
「そう、そしてね」
「女王に会って」
「ええ、貴女の速さならすぐにクマセンターまで行けるでしょ」
「そう、そしてね」
「そうしてなのね」
「そう、確かめてきて」
アン女王の目的もというのです。
「これからね」
「わかったわ、じゃあ先にクマセンターに行って」
猫はベッツイに答えました。
「そして女王と会ってね」
「そしてよね」
「そう、目的を聞いて」
「ベッツイ達のことも話して」
「若し他の場所に行くのなら」
その前にとです、ベッツイは猫にお話していくのです。
「待ってもらってね」
「そうして」
「ジャムのことを認めてもらいましょう」
「わかったわ、じゃあ先に行くわね」
「お願いするわね」
「すぐに待ってね」
こうお話してでした、猫が先に行ってでした。
ベッツイはその猫を見送ってです、皆に言いました。
「これでいいわ」
「猫に先に行ってもらって女王にお話するんですね」
「そう、そしてね」
そのうえでというのです。
「女王と会いましょう」
「こうした方法もあるんですね」
「あの娘は凄く足が速いし疲れも知らないから」
ガラスの猫の長所です。
「本気になれば風みたいに速いから」
「あっという間にクマセンターまで着いて」
「女王にお話してくれるわ」
「そうすると女王が先に行く前にお話出来て」
「順調にいけるわ」
「そうなるんですね」
「だからいいのよ、じゃあ行きましょう」
ベッツイ達もベッツイ達でというのです、こうお話してでした。
皆は自分達のペースで先に進みました、そして三時間位歩いた時にでした。
猫がクマセンターの方から戻って来ました、そのうえでベッツイ達にこう言いました。
「いたわよ」
「女王が?」
「ええ、そしてね」
そうしてというのです。
「事情をお話してきたわ」
「あの人何て言ってたの?」
「わかったって言ってたわ」
「じゃあ待ってくれるのね」
「それでジャムのこともお話したけれど」
肝心のこのこともというのです。
「ベッツイと会って正式に伝えたいそうだけれど」
「それでもなのね」
「いいって言ってたわ」
「そう、それはよかったわ」
「これで安心出来るわ」
「本当にね」
ベッツイは猫にほっとなった笑顔で答えました。
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