リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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第百四十話 世界が一つに
前書き
異世界でのデジタルワールドからの冒険後、世界が一つに。
異世界のデジタルワールドの冒険が終わり、約二年の年月が過ぎ、大輔達はゲンナイ邸に来ていた。
大輔「ゲンナイさん。今日が二つの世界の統合日だろう?」
ゲンナイ「そうじゃ。今までお主達には苦労をかけてきたがな。じゃがこれでお主達の苦労も報われる」
ルカ「ゲンナイさん。大輔さんの世界の世界地図を見ると、海鳴市がこの場所に現れると考えてもよろしいのですか?」
ルカが子供達を代表して質問する。
ゲンナイ「そうじゃな。この場所に海鳴市が出現することになるじゃろう。それから向こうの世界の儂とは既に連絡は取っておるから、世界統合後の現実世界、デジタルワールドのこともこの世界がベースとなっておる。何せ、世界状況はこちらの方が遥かに良いからな」
大輔「ああ、なるほどね」
何となくだが、納得してしまった。
大輔「けど、俺達面倒事は避けたいから、俺達の先輩達が解決したことにしてくれや」
ゲンナイ「出来なくはないが良いのか?」
大輔「別に英雄になりたいわけでもないし」
フェイト「そうだね。何かあの人達に絡まれそうだし」
フェイト自身、あまり彼等にいい印象を抱いていないからかもしれないが、厄介事は何とか避けたい。
ゲンナイ「分かった。では皆よ。覚悟はよいか?」
全員【はい】
ゲンナイが端末を弄ると世界が大きく揺れ出す。
アリシア「な、何?何!?地震!!?」
スバル「ル、ルカ兄!!」
驚く二人を宥めながらルカは口を開く。
ルカ「恐らく長い間、世界が切り離されてしまっていたからですよ。世界が完全な状態になろうとしているから、こんな揺れが…」
エリオ「皆さん、何かに捕まってください!!」
キャロとルーテシアを柱に捕まらせると、エリオが叫んだ。
アリサ「そ、そんなこと言われても!!」
すずか「きゃああああ!!!?」
世界が白い閃光に飲まれたかと思うと、あまりの眩しさに目を閉じていた大輔達は目を開くと、外に出た。
ブイモン[…違う。俺達の世界とも、フェイト達の世界のデジタルワールドとも…]
チビモン[二つの世界の風の匂い…]
ツカイモン[本当にデジタルワールドが一つになったというのか…?]
クロアグモン[間違いない。現代種と古代種のデジモン達の気配を強く感じる]
目を閉じて気配を感じているクロアグモンの言葉に全員はようやく世界統合を果たしたのだと感無量である。
大輔「さて、俺達も家に帰るか」
フェイト「私、母さん達に頼んで大輔の学校に行こうかな?」
大輔「え?」
フェイト「だって大輔一人じゃ大変でしょ?」
アリサ「フェイトから話は聞いたけどあんたの環境かなり最悪らしいじゃない…私、パパに頼んでみるわ」
アリシア「私もお兄ちゃんの学校に行くよ」
大輔「フェイト、アリサ、アリシア…サンキュー。俺のためにさ」
アリシア「えへへ…」
アリサ「べ、別に…」
ゲンナイ「なら、転校してみてはどうじゃ?」
全員【転校?】
転校という言葉に全員が疑問符を浮かべた。
ゲンナイ「前にも話したようにミッドチルダ、そしてなのは達の世界に現れた選ばれし子供達のために学校を創ろうと思っていてな。お前さん達がいてくれればかなり助かるんじゃよ。デジモンの知識を持つ者が一人でも欲しい。」
賢「しかし、こちらも通っている学校があるし…」
ゲンナイ「それに関してはこちらで準備しておく。聖竜学園のことは出来るだけ知られないように寮生活となるが。」
スバル「小学校で寮生活?怪しまれない?」
ユーノ「まあ、その気になればいくらでもごまかせますしね。デジタルワールドが本気出せば」
確かに寮生活ならデジモン達も伸び伸びと暮らせる。
全員が頷いた。
ゲンナイ「うむ。ではお前さん達は早く帰りなさい。明日は転校で忙しくなるぞ」
全員【それを早く言え!!】
肝心なことを今更言うゲンナイに全員がツッコミを入れた。
ティアナ「ていうか私達もその学校に行くことが決定事項になってない…?」
エリオ「僕達は流石に行けませんよ…?」
ルーテシア「私達未来から来たんだし…」
ヴィヴィオ「ヴィヴィオも…」
キャロ「あ、でもお手伝いくらいなら…」
全員【う~ん…】
全員がエリオ達のことで頭を悩ませるが、取り敢えず通うことになりそうだ。
後書き
異世界メンバー全員が転校することに…。
というかこれくらいしないと大輔の身が保たないし、迅速な行動が出来ない。
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