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遊戯王の劣等生

作者:Bloo-D
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入学編
  第4話 学年序列決定戦

 
前書き
少しですが、留三のデュエルが描かれます。 

 
深雪と服部のデュエルから数日後、1高では、学年序列決定戦が始まろうとしていた。


1年1組 教室。

『いよいよだな。』
『そうだな。優勝目指して頑張るぞ‼︎』
『けどさ、今年の1年には、一昨年のJDT出場経験者とかいるんだろ?』
『特に、2組の司葉 達也な。彼奴、JDT優勝経験者だからなぁ、間違っても当たりたくないな。』
『あと、深雪さんとも。』
『何で?』
『この間、副会長をデュエルで打ち負かしたって話だからな。』
『お、おい。それ、本当の話か?』
『本当らしいぜ。しかも殺気を漂わせながら……。』
『深雪さん、恐ぇな……。』
『場合によっては、兄の達也をボコるらしいからな……。』
男子生徒3人が、学年序列決定戦について話合っている。
彼等の話を聞いても解るだろうが、達也と深雪らJDT出場経験者が障害になると言っている。
因みに、今年の新入生のうち、半数近くがJDT出場経験者である。森崎や幹比古も、その1部である。

それはさておき、深雪はと言うと…、
深雪『学年序列決定戦、1体どんな結果になるのかしら?』
雫『達也さんと深雪のワンツー・フィニッシュで決まりじゃない?』
ほのか『そうよ、あの達也さんに敵う相手なんかいないって‼︎』
雫『深雪を除いて……。』
深雪『え、私?』
雫『深雪、事ある毎に達也さんをボコボコにしているって、達也さんが……。』
深雪『あら、お兄様ったらそんな事を雫におっしゃっていたなんて、後でお仕置きが必要ですね。』
ほのか『深雪、何か怖いよ……。』
深雪『何の事かしら?』
『『…………。』』
ほのかと雫と一緒に学年序列決定戦について話していた。雫が、深雪が達也をボコボコにしていると言ったとき、深雪は達也にお仕置きが必要だと殺気を漂わせながら言った。ほのかが深雪に怖いと言ったが、深雪に何の事かと言われて、雫と共に黙り込んだ。

そんな時、彼奴(あいつ)は姿を表した。彼奴というのは…、
森崎『やぁ、深雪さん!もし学年序列決定戦で僕が優勝したら、僕と付き合ってくれませんか?』
彼奴というのは森崎。しかも森崎、自分が学年序列決定戦で優勝したら付き合ってくれと言っている。

これに対して深雪は殺気を漂わせながら…、
深雪『森崎君、私言いましたよね?今後私には近づかないようにと。(ニコ)』
森崎『いやそれは……。』
深雪『今直ぐ私の前から消えないと、貴方を消し炭にしますが、宜しいのですか?(怒)』
森崎『解りました、今直ぐ消えます……。(汗)』
完全に深雪から嫌われた森崎。
実は入学式当日の夕方、深雪とのお付き合いを賭けて達也とデュエルしたのだが、結局は返り討ちに遭い、しかも深雪から一切近づくなと言われていた森崎は、再び深雪からの脅迫的一言に大人しく消えるしかなかった。流石、“怒る冷氷の姫君”である。

これを見たクラスメイトの皆は引いたような表情をしながらこう思った。間違っても、深雪を怒らせてはならないと……。


そして担任教師が来てHRが始まり、それが終わると皆、学園内のデュエルフィールドに全校生徒が集まった。待ちに待った学年序列決定戦の始まりである。

1年生予選第一回戦、森崎VS幹比古。(書くのが面倒なので省略)
幻獣機を上手く展開し、幹比古のLPを1200まで削った森崎だったが、次のターンに大刃禍是とガーディアン・エアトスを召喚した幹比古に一歩及ばず敗退。敗北した森崎は…、
森崎『くそーー!!!!』
非常に悔しがっていた。

二回戦、レオVS達也。混沌の黒魔術師の前に太刀打ちできず、レオは敗退。しかし、達也とデュエル出来て嬉しかったのか満足げな表情をした。

三回戦、深雪VS美月。美月、なす術なく敗退。

四回戦、佐波慈VS雫。最初は佐波慈が押していたものの、雫の反撃に遭い、佐波慈敗退。

五回戦、ほのかVS和美。和美に追い詰められながらも辛くもほのかの勝利。


それから約2時間後、予選通過者は達也,深雪,幹比古,雫,ほのか,エリカと、その他知らない生徒の計32人。ここからは、休憩を挟み、午後から再開となる。

レオ『お疲れ、達也。』
達也『あぁ……。』
幹比古『この後どうする?』
休憩とはいえ、まだ11時半頃。昼食にはまだ早い。

達也『そうだな、先輩達の試合はまだ続いているはずだから、そっちの方を見に行くか。』
雫『いいんじゃない、見に行こうよ。』
エリカ『うん、そうしよう。』
達也『決まりだな。』
昼食を摂る前に先輩達の試合を観ることにした達也達、2,3年生の試合は12時半頃まである予定である。

そこで達也達は、2年生のデュエルが行われている第2デュエルフィールドに向かった。


達也達が第2デュエルフィールドに着いた時、生徒達は歓声を上げていた。

レオ『一体何だ、この騒ぎは?』
雫『それもそうだよ。だって次の試合、副会長と留三先輩のデュエルだから。』
幹比古『り、留三先輩⁉︎たしか、JDT優勝経験者にしてWDT出場経験者でもある佐山 留三先輩のこと⁉︎』
雫『そうよ。』
レオ『なぁ、その留三先輩って一体何なんだ?』
雫と幹比古の話について行けなかったレオが聞く。
達也『知らないのか?真紅眼を操る“逆鱗奮いし真紅の貴公子”こと佐山 留三先輩を……。』
レオ『いや、噂には聞いたことがあったが、まさかこの一高の生徒だったなんて知らなくてさぁ。
てっきり、3高の生徒だと思っていたよ……。』
達也『確かに、制服の色は赤だからな。とはいえ、1高の校章をつけている以上、1高の生徒であることに変わりはないがな。』
レオが、留三を三高の生徒と間違えるのも無理は無い。何せ、留三の制服は真紅の貴公子の名に相応しい程ブレザーの袖口からズボンの先まで真っ赤である。
三高の制服は赤を基調としている為、三高の生徒と間違えるのも無理も無い。
しかし、1高の校章兼エンブレムは八枚花弁。留三の制服にも、八枚花弁が付けられているので、彼もれっきとした一高の生徒である。

雫『始まるよ。』
2年生予選最終試合、服部VS留三。
2人がデュエルフィールド上に上がると、観客席にいる生徒達から歓声が上がった。
『留三先輩、頑張ってください‼︎』
『よっ、待ってました!“逆鱗奮いし真紅の貴公子”‼︎』
『きゃー、留三先輩ー‼︎』
デュエルを観戦している生徒達の目的は皆、留三の応援。中には、“留三先輩頑張れ”っと書かれた旗を掲げている生徒もいる。

留三『折角の大歓声の中でのデュエルだ。観客の期待に答えようじゃないか。』
特徴的な言い方と声でこう言った。
服部『そうするとしよう』
『『デュエル!!!!』』



互いに手札5枚、LP4000からスタート。そして…、
服部『先攻はもらう。』
留三『いいだろう。』
先攻は服部。



服部のターン、ドローフェイズ。
服部『俺のターン‼︎』
服部 手札5→6枚


ドローフェイズ→スタンバイフェイズ
そのままメインフェイズ1へ移行。


スタンバイフェイズ→メインフェイズ1
服部『手札から、聖騎士モルドレッドを召喚‼︎』
服部 手札6→5枚
攻撃表示
聖騎士モルドレッド レベル4 光属性 戦士族
攻撃力1700 守備力1000

服部『モルドレッドはフィールド上に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
そして、自分フィールド上に光属性通常モンスターが存在する時、聖騎士ガウェインを手札から特殊召喚する‼︎』
服部 手札5→4枚
聖騎士ガウェイン レベル4 光属性 戦士族
攻撃表示
攻撃力1900 守備力500

服部『レベル4の聖騎士モルドレッドとガウェインでオーバーレイ‼︎
2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築…エクシーズ召喚‼︎現れよ、ランク4!ラヴァルバル・チェイン‼︎』
攻撃表示
ラヴァルバル・チェイン ランク4 炎属性 海竜族
攻撃力1800 守備力1000

服部『ラヴァルバル・チェインのモンスター効果発動‼︎
1ターンに1度、オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き、自分のデッキからカードを1枚墓地に送る!
デッキから湖の巫女ヴィヴィアンを墓地に送る‼︎』
ラヴァルバル・チェインの効果でヴィヴィアンが墓地に送られた。(取り除かれたオーバーレイ・ユニットは、聖騎士ガウェイン。)

服部『さらに、手札から魔法カード 愚かな埋葬を発動‼︎
その効果でデッキから、魔聖騎士ランスロットを墓地に送る‼︎』
服部 手札4→3枚

服部『そして、魔法カード テラ・フォーミングを発動‼︎
デッキからフィールド魔法 円卓の聖騎士を手札に加える‼︎
さらにフィールド魔法 円卓の聖騎士を発動‼︎』
服部 手札3→2枚

服部『カードを1枚伏せる。』
服部 手札2→1枚 伏せカード1枚


メインフェイズ1→エンドフェイズ
服部『ターンエンド。』
ターンチェンジ。



留三のターン、ドローフェイズ。
留三『私のターン‼︎』
留三 手札5→6枚

ドローフェイズ→スタンバイフェイズ
そのままメインフェイズ1へ移行。

スタンバイフェイズ→メインフェイズ1
留三『手札から魔法カード 紅玉の宝札を発動。
その効果で、手札からSin真紅眼の黒竜を墓地に送り、デッキからカードを2枚ドローする。
その後デッキから、真紅眼の黒竜を墓地に送る。』

留三『そして、手札から伝説の黒石を召喚‼︎』
留三 手札6→5枚
攻撃表示
伝説の黒石 レベル1 闇属性 ドラゴン族
攻撃力0 守備力0



レオ『あのモンスターは……。』
エリカ『まさか?』



留三『伝説の黒石のモンスター効果発動‼︎
このモンスターをリリースして、デッキからレベル7以下のレッドアイズモンスター1体を特殊召喚する‼︎』
服部『何っ⁉︎』
留三『現れよ、レベル6!真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン‼︎』
攻撃表示
真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン レベル6 闇属性 悪魔族
攻撃力2500 守備力1200

留三『さらに手札から、魔法カード 真紅眼融合を発動‼︎
その効果により、デッキから真紅眼の黒竜とメテオ・ドラゴンを墓地へ送り融合!
流星のドラゴンよ、真紅の眼を持つ黒竜と1つになりて、新たな力に目覚めここに覚醒せよ‼︎
融合召喚‼︎現れよ、レベル8!メテオ・ブラック・ドラゴン‼︎』
留三 手札5→4枚
攻撃表示
メテオ・ブラック・ドラゴン レベル8 炎属性 ドラゴン族
攻撃力3500 守備力2000

服部『攻撃力3500⁉︎』
留三『さらに手札から魔法カード スタンピング・クラッシュを発動‼︎
自分フィールド上にドラゴン族モンスターが表側表示で存在する時、フィールド上の魔法・罠カード1枚を破壊し、そのコントローラーに500ポイントのダメージを与える‼︎。』
服部『何だって⁉︎』
留三『スタンピング・クラッシュの効果で、お前の場の伏せカードを破壊し、お前に500ポイントのダメージを与える‼︎』
留三 手札4→3枚
服部LP4000→3500
服部『ぐっ‼︎』
スタンピング・クラッシュの効果で服部の伏せカードが破壊。(破壊されたカードは、永続罠 死のタッグ・チェンジ。)


メインフェイズ1→バトルフェイズ
留三『バトル‼︎真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモンで、ラヴァルバル・チェインを攻撃‼︎
ライトニング・クラッシャー‼︎』
攻撃表示
真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン
攻撃力2500
VS
攻撃表示
ラヴァルバル・チェイン
攻撃力1800
エビル・デーモンの攻撃に、ラヴァルバル・チェインは一瞬で粉砕された。

服部LP3500→2800
服部『ぐわーー‼︎』
エビル・デーモンの攻撃に、服部は後方へ吹っ飛ばされた。だが、留三の攻撃はまだ続く。

留三『トドメだ!
メテオ・ブラック・ドラゴンで、プレイヤーにダイレクトアタック‼︎
バーニング・ダークメテオ‼︎』
攻撃表示
メテオ・ブラック・ドラゴン
攻撃力3500

服部LP2800→0
服部『うわーーー‼︎』
デュエル決着、留三の1ターンキルによるストレート勝ち。
これで留三の予選突破が決まった。



『『『おおーーーー!!!!!!』』』
留三のストレート勝ちに、見物していた生徒達は歓声を上げた。

エリカ『話には聞いていたけど、凄いね。』
幹比古『さすがWDT出場経験者だね。僕達とはレベルが違い過ぎる。』
美月『ですね。』
留三の強さに唖然とするレオ達、達也と深雪の2人は冷静である。


昼休憩の後、学年序列決定戦の準々決勝が始まる。1年予選通過者は上記の通り、2年生は留三含む32名、3年生は真由美含む32名。午後より、試合再開する。

達也『さて、時間もイイし、そろそろ昼飯にしよう。』
雫『そうね。そうしましょう。』
という訳で達也達は昼食を摂ることにした。
達也達は食堂に移動。


食堂はとても広く、全校生徒が集まっても余裕がある程広い。達也達はその食堂の一角で食事を摂っている。
レオ達は食堂に並んでいる物を摂っているが、達也と深雪は深雪の手作り弁当である。そんな中…、
エリカ『ねえ、何だか視線を感じない?』
エリカがこう言った。
幹比古『おそらく、達也と深雪さんにっ…じゃない?2人はJDT優勝者と準優勝者なんだから。』
エリカの言葉に幹比古は達也と深雪への視線だと言った。

達也『まあ、向こうよりはまだマシだ。』
達也の視線の先には、同級生と思われる生徒達との食事を摂る留三の姿があった。

レオ『留三先輩、凄い人気だな。』
雫『WDTに出場した人間だったら、誰だってああなるものよ。』
達也達がこんな話をしている一方、留三は…、

『『『留三さ〜〜ん♪』』』
『『『留三先輩〜〜‼︎』』』
同級生と下級生達と昼食を摂っている。
留三『…………。』
留三は同級生らと食事させられる羽目になって沈黙している。


そんな事がありながらも、昼休憩は終了。学年序列決定戦も後半戦に突入。
1年生準々決勝、ほのかとエリカが脱落。エリカが7位、ほのかが5位となった。

2年生 〃 、桐原,壬生らが脱落。桐原が7位、壬生が8位となった。

3年生 〃 、甲らが脱落。甲が5位となった。

これにより、準決勝に進んだのは…、
1年生 達也,深雪,幹比古,雫の4人。
2年生 留三,花音,啓,あずさの4人。
3年生 真由美,克人,摩利,鈴音の4人。


ここからは、準決勝。
1年生 雫、対戦相手の深雪を相手に善戦するも、敗退。
幹比古、妖仙獣を使ったペンデュラム召喚を持って達也に襲い掛かるも、幻想の黒魔導師の前に、惜しくも敗退。決勝進出は達也と深雪の2人に決定。

2年生 啓、留三の真紅眼の前に、なす術なく敗退。花音は、あずさの魔導デッキに苦戦しながらも、決勝に進んだ。

3年生 摩利,鈴音が敗退し、真由美,克人の決勝進出が決定。


決勝戦
1年生 深雪、アイスバーンを活かした戦術で戦うも、達也に一歩及ばず敗退。

2年生 留三、花音を真紅眼お得意のバーン効果で瞬殺し、負けた花音は…、
花音『くそ〜、悔し〜〜〜‼︎』
とても悔しがっていた。

3年生 真由美、シャドールを上手く展開し、克人に勝利。


これにより、学年序列の結果はこうなった。

1年生
1位 司葉 達也
2位 司葉 深雪
3位 吉田 幹比古
4位 北山 雫
5位 光井 ほのか
6位 里美 スバル
7位 千葉 エリカ
8位 十三束 鋼
9位 長谷川 麗羅
10位 明智 英美

2年生
1位 佐山 留三
2位 千代田 花音
3位 中条 あずさ
4位 五十里 啓
5位 圓山 天智
6位 東 琢磨
7位 桐原 武明
8位 壬生 紗耶香
9位 相川 千鶴
10位 長谷川 藤次

3年生
1位 七草 真由美
2位 十文字 克人
3位 渡辺 摩利
4位 市原 鈴音
5位 司 甲
6位 平川 小春
7位 小早川 景子
8位 五十嵐 亜実
9位 和泉 里佳
10位 関本 勲


こうして学年序列決定戦は終了。

学校後、達也達は歩きながら今日のことを話合った。
エリカ『やっぱ凄いわね達也君は。』
幹比古『深雪さんとのワンツー・フィニッシュなんて、さすがだね。』
達也『とはいえ、追い詰められはしたが……。』
レオ『それでも逆転勝利する達也は本当すげ〜よ。』
ほのか『そうですよ達也さん!もっと喜ばないと‼︎』
達也『そうだな、折角だから、祝うとするか。』
美月『イイですね。そうしましょう。』
という訳で、達也達は全員の健闘を祝うため、近くの店に向かった。


一方、その裏では…、
留三『司葉 達也か……。』
天智『どうすんの?』
琢磨『奴はどの道厄介になるだけだぞ。』
留三『ふん、心配するな。幾ら奴でも、我が真紅眼の敵ではあるまい。
それに、近々対策を練る。案ずる必要はない。』
天智『ま、それもそっか。』
琢磨『確かに。』
留三達が何かを企んでいる。

彼等の企みとは一体?
 
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