嘘のようで本当の自衛隊体験
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暗視眼鏡
前書き
東日本の時のエピソードを最後の方に紹介します
暗視眼鏡という単語を聞いた事がある方はおられますか?
英語ではナイトビジョンと言います
映画やゲームで一度は聞いた事がある単語だと思います
まぁ夜間での戦闘の際に使う暗視装置の事です
僅かな光を増幅して暗闇を昼間のような明るさにして
戦闘しやすくする現代戦の必需品になります
歴史は古く第2次大戦中にはドイツ軍が戦車用の物を使用していたとか( ̄▽ ̄;)
現在では世界中の軍隊が使用しており
サバイバルゲームをする方の中には個人で所持している人もいます
もちろん自衛隊も持っていますナイトビジョン
暗視眼鏡という名前で毎年調達しているのですが
高価な品なのでアメリカ軍のように1人1台
というレベルではありません
ちなみに自衛隊の暗視眼鏡のお値段
単眼の暗視眼鏡1式で
約70万円になります(* ̄∇ ̄)ノ
ヘリや車輛運転用の両眼タイプなら
100万円はします( ̄▽ ̄;)
もちろん暗視装置にも弱点はあります
ご存じの方もおられると思いますが暗視装置は微弱な光を増幅しています
つまり強い光を当てられると見えなくなってしまうのです
なお
よくアニメや小説等では暗視装置を使用している時に強い光を当てられて
失明する
という描写がありますが、あれはフィクションです(* ̄∇ ̄)ノ
昔の暗視装置では失明する事がありました
ですが
現在の暗視装置では失明する事はありませんので注意してください(ヾ(´・ω・`)
そんな暗視装置に関係する自衛隊のとんでもエピソードをひとつ紹介したいと思います
2011年3月11日
東日本大震災
日本を襲ったかつてない大災害に自衛隊は果敢に立ち向かいました
自衛隊10万人体制
知られざる指揮官の決断
助けた命
助けられなかった命
数え切れない物語がありました
これからご紹介するのは決して知られる事の無い
救助作戦の裏側です
宮城県に中野小学校という学校があります
震災当時ここには約500名以上の方が避難していました
陸路は閉ざされ陸の孤島となった中野小学校
津波で流された石油コンビナートの大火災が避難していた人々を不安にさせます
小学校に500名以上の被災者が避難している
その情報を真っ先に受け取ったのが自衛隊でした
自衛隊はすぐさま救助の為の作戦を考えます
当然 陸路は使えません
そこで自衛隊はヘリコプターを使用しての救助作戦を開始します
救助の拠点となったのは奇跡的に津波の被害から逃れた霞目駐屯地
ヘリ部隊が駐屯しています
日が暮れ、あたりが真っ暗な中でヘリコプターが飛び立ちました
夜間の飛行は非常に危険です
しかし暗視装置が夜間の飛行を可能にしていました
目的地の小学校まであと少しのところで障害にぶつかります
それは高圧線
少しでも接触すれば墜落する
ヘリの機長は高度を上げて高圧線を回避し小学校に迫ります
その時 機長が叫びました
「ハレーションを起こした!!」
と
ハレーションというのは暗視装置の画面が白く焼き付いてしまう事です
強い光を見てしまうと数10分間は何も見えなくなります
漆黒の闇の中で強い光などありません
しかし
機長は狭い暗視眼鏡の視界で強い光を見てしまったのです
津波で流された石油コンビナートの大火災を
夜間の救助には暗視眼鏡が必要不可欠です
墜落の危険を覚悟して救助を続行するのか?
それとも引き返すのか?
機長は迷う事なく決断し言いました
「大丈夫だ」
機長は残った3分の1の視界だけを頼りに救助を続行
小学校の屋上に到達
吊り上げによる救助を開始
この時 ある被災者が
「また来てもらえますか?」
と救助の為に降りた隊員に聞いたそうです
その隊員はこう答えました
「朝までやりますから!!」
と
ヘリ部隊は何度も何度も被災者を救助する為に飛び立ちました
隊員の言葉通り朝まで救助を続け
消防隊とも連携し小学校に避難していた被災者を全員救助しました
宣誓
私は
わが国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し
日本国憲法及び法令を遵守し
一致団結
厳正な規律を保持し
常に徳操を養い
人格を尊重し
心身をきたえ
技能をみがき
政治的活動に関与せず
強い責任感をもって専心職務の遂行にあたり
事に臨んでは危険を顧みず
身をもって責務の完遂に務め
もって国民の負託にこたえることを誓います。
後書き
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