ハイスクールD×D大和の不死鳥
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16毒蛇と二人の滅竜魔導士
◇エリオ
僕はナツさんとシャマル先生、ハッピーとシャルルの五人で毒蛇使いのコブラを探しています。
「エリオ、お前…なんの魔法を使うんだ?」
「僕はナツさんと同じ滅竜魔導士です」
ナツさんが驚いて大きな声を上げる
「お前に滅竜魔法を教えた親は誰だ!」
この事言うと不味いですかね?滅竜魔法は竜が教えて使える魔法ですし……でも、ラクサスさんは魔水晶を埋め込まれて使えたっけ…
「僕はヤマトパパに教わりました………」
「彼奴、竜だったのか!?」
「あるわけ無いでしょ!」
ナツさんにツッコミを入れるシャルル
「エリオは何の滅竜魔法?」
「僕は雷の滅竜魔法だよ。他にもいくつかの魔法を使えます」
滅竜魔法と滅神魔法以外はこっちの魔法ではありませんが……
「クラールヴィントのセンサーに反応が出たわ。近くに居るわ!」
僕とナツさんは戦闘体制をとる。
「聴こえてるぜ。お前達の話していたことも何もかも」
僕達の前に現れたのは六魔将軍の一人毒蛇のコブラと毒蛇。
この人を僕とナツさんの二人で相手をすることにはパパに文句言わないと!
「誰だろうとぶん殴るだけだ!」
ナツさんが『火竜の鉄拳』で攻撃するがコブラは容易くよけてしまう
「聴こえてるぜ、何もかも」
この人かなり、耳がいいんだ。
「なら!」
僕はストラーダを構える。
「ストラーダ!」
僕はストラーダで突っ込んでいくが避けられてしまう。
「聴こえてるぜ、テメェの動き」
「くそー!! 何で当たらねえんだ!!!」
「まるで、僕たちの動きを読んでるみたいです!!」
「あいつ…動きを読む魔法なのか?」
「いや……〝聴く〟魔法さ。心の声が聴こえるから、動きがわかる」
「心の声……つまり、僕たちが考えている事は全て筒抜けって事ですね」
コブラの説明を聞いて、僕は納得した。
「……………」
「……………」
すると、突然ナツさんは黙ってコブラを睨みつけ、それに気づいたコブラもナツを睨み返す。
「……………」
「……………」
そうしてナツさんとコブラがしばらく睨み合っていると……
「ぷっ」
いきなりコブラが吹き出し、笑い始めた。
「く…くそ!!! 意外に面白ェギャグじゃねーか、うははははっ!」
「どうやら本当みてーだぞ、ハッピー、エリオ、シャルル、シャマル」
「心の中で何言ったのーナツー!?」
「果てしなく気になるんですけど!!?」
腹を抱えて爆笑するコブラを見て僕とハッピーとシャマル先生は一体ナツさんが心の中でどんなギャグを言ったのか気になって仕方なかった。
◇
攻撃が当たらないナツは暴走気味になっていた。
「こうなったら正面から行くしかねえっ!!!!」
「ちょ…ナツさん!!?」
するとナツは作戦らしい作戦は立てずに、ただ単純にコブラに向かって突撃した。
「右フック、左キック、返しの右ストレート」
しかし、やはり相手の考えを聴いているコブラにはナツの攻撃はことごとくかわされる。しかし……
シュッ
「!」
なんと、最後の右ストレートだけ、コブラの頬を掠めた。
そして次の瞬間……
「いぎぃ!!!!」
ナツの拳は、完璧にコブラの顔面に直撃した。
「あ…当たった!!?」
「何!!? ぐはっ!」
攻撃が当たった事にエリオが驚愕している間に、ナツの次の攻撃もコブラの腹部に直撃した。
「(バカな……!!!!)」
「うおおおおおおおお!!!!」
「(こいつ…何も考えてねえっ!!!!)」
何も考えずに、目の前にいる敵をただ殴る……そんなナツの攻撃は先ほどまで回避されていたのがウソのように次々とコブラに直撃していた。
「つああああぁあぁ!!!!」
ガッ!!!
そしてナツが繰り出した渾身の炎の拳を……コブラは片手で受け止めた。
「こんな奴は初めてだぜ。なるほどな…小細工じゃどうにもならんか」
コブラがそう言うと同時に、突然ナツの拳の皮膚が軽く溶け始めた。
「うわっ、痛えっ!!!」
「ナツさん!!!」
そう言ってナツは咄嗟に拳を引っ込め、そんなナツにエリオが駆け寄る。
「毒竜のコブラ。本気で行くぜ」
そう言うコブラの両腕は、まるで竜の鱗のようなモノに覆われていた。
「こいつ……まさか……!!?」
「僕とナツさんと同じ……!!!」
「『滅竜魔導士
(ドラゴンスレイヤー)』
!!!?」
コブラが『滅竜魔導士
(ドラゴンスレイヤー)』
だということに驚愕するナツとエリオとハッピー。
「かーーーっ!!!!」
そんなナツたちに向かって、キュベリオスに乗ったコブラは突撃してくる。
「うおっ!」
「わっ!」
両手が鱗に覆われた事により鋭くなった爪を振るうコブラの攻撃を回避するナツとエリオ。
しかし、そんなナツの行動を分かっていたかのようにコブラは足を振り上げて、毒を纏った蹴りをナツの顔に叩き込む。
「ぐほ! ぐあああああ!」
そして攻撃を喰らったナツの顔には、蹴りの痛みだけでなく、皮膚が溶ける痛みも同時に襲ってきた。
「毒竜の一撃は全てを腐敗させ滅ぼす!」
「ぐっ!!」
それを見たエリオをは小さく唸りながら、コブラに向かって突撃した。
コブラに向かって雷を纏ったストラーダを突き出して攻撃する。
「毒竜突牙!!!」
それに対しコブラは牙のような毒の塊を放ち、ストラーダと衝突させる。
「おおぉぉぉおおお!!!!」
エリオは雄叫びを上げながらそれを貫こうとするが……
ドゴォォォオオン!!!
「ぐああああああ!!!!」
衝突していた雷と毒が爆発を起こし、エリオは吹き飛ばされる。
「エリオ!! 」
「エリオ!!」
「っ……大丈夫です!!!」
そう言って体制を立て直すエリオ。それを見たナツは小さく一息つくが……
「人の心配してる場合かよ?」
「!? ぐっ! ぐおっ! うあっ!!」
そのスキをついたコブラの猛攻よって、今度はナツが吹き飛ばされる。
「キュベリオス!!」
すると、コブラの声に反応してキュベリオスが口から霧のようなモノを吐き出す。
「毒の霧だ!!」
「うおおっ! お?」
キュベリオスが吐き出した毒の霧はナツたちの方へは行かず、コブラの方へと吸い込まれていく。
そしてコブラはその毒の霧をまるで食べ物のように頬張り始める。
「ど…毒竜だから、毒を食べてる…んでしょうか?」
「か…体に悪そうだな」
「お腹壊しそうですよね……」
ナツとエリオが暢気にそんな会話をしている間に、コブラは毒の霧を食べ終え。プハァっと一息つく。
「毒竜の…」
「ブレス!!?」
「マズイ!!!」
息を大きく吸い込み、頬を膨らますコブラを見て、急いで回避しようとするナツとエリオだが……
「咆哮!!!!」
「クラークヴァイント!!」
後衛のシャマルが防御壁を張りなんとか直撃を避ける。
◇エリオ
シャマル先生のおかげでブレスの直撃は避けれた。けど、このままだと、不味いです。
「仕方ありません……」
僕はストラーダを待機状態に戻す。
「ここからが僕の本気です!モード『龍神』!」
僕の体から白と黒の電気がでる。
「『滅龍神魔導士』のエリオ・M・T・ハラオウン………」
電気が強くなって全身を覆う
「行きます!!」
僕の姿が消える。正確には高速で動いていて目でとらえられていない。
「聴こえてるぜ、テメェの考えていることは!!」
「考えていることがわかっても!!」
「ぐはっ!!」
コブラに攻撃が当たる。
「考えていることはわかっても対処できなければ意味はないです。」
どんなに読まれていようが高速での攻撃に対処できなければ意味は無い!!
「面白いことをしてくれる……」
「先ほどのお返しです!!」
そう言って僕はブレスの準備にかかる。
「火竜の……」
「雷龍神の……」
「毒竜の……」
嵐の前の静けさ……ブレスの前の静けさ…
「「「咆哮!!!」」」
三人同時にブレスを放つ。
「ッ……クラークヴァイント!」
三つのブレスの衝撃で吹き飛ばされそうなシャルルとハッピーをシャマル先生が護ってくれている。
「なぜ、俺が押されている!」
それ、普通ですよ?二つのブレス対一つのブレス……押されるのは当然だと思いますよ?たとえ毒竜が腐敗だとしても滅神魔法を腐敗させることはできないはずですしね
「ぐああぁぁぁあああ」
二つのブレスがコブラに当たりかなり酷い状態になってます。
「僕達の勝ちです」
僕は滅神を解除し元の姿に戻った。
六魔将軍のコブラは滅竜魔導士と滅龍神魔導士に敗れた。
続く
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