オズのベッツイ
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第四幕その二
「それでなのよ」
「そうなのね」
「あんた達これまで二回位ドロシーと一緒に旅をしたけれど」
このことも言うのでした。
「その時いざとなればドロシーが出してくれてたわよ」
「お薬なり道具を」
「皆グリンダや魔法使いさんが作ったものよ」
「科学と魔法を合わせて」
「そう、そうしてね」
「何か。科学と魔法が合わさることがオズの国の特徴で」
ナターシャは猫とお話しつつしみじみと述べました。
「そこから凄いものが出来て」
「そう、ベッツイ達を守ってるのよ」
いざという時にというのです。
「だからこうした時もね」
「お薬を使って」
「痛い思いをしなくて済むわよ」
「貴方達もズボンでもね」
ベッツイは男の子達にも言いました。
「考えてみたらあそこの薊は険しいから」
「だからですね」
「ええ、足の裏に塗って」
そのお薬をというのです。
「いいわね」
「わかりました、それじゃあ」
「さて、では行きましょう」
その薊の国にというのです。
「そしてあの国の主ココ=ローラムにも会いましょう」
「偉大なココ=ローラム様ですね」
「儀礼を以て呼ぶとね」
「そうなりますね」
ナターシャはベッツイに応えて言うのでした。
「あの人は」
「そうよ、あと薊はね」
それはといいますと。
「私達は食べられないから」
「そのことはですね」
「そう、テーブル掛けで食べものを出すから」
「そのことも心配しなくていいですね」
「そうよ、テーブル掛けはね」
この魔法の道具のお話にもなりました。
「オズの国の魔法の品の中でも特にいいものの一つでしょうね」
「何時でも何でも食べものが出ることは」
「有り難いでしょ」
「食べるものに困りませんから」
まさになのでした。
「これだけでも全く違います」
「そうでしょ、だからね」
「どの人もいつも持っておられるんですね」
「そうなの、私達は食べないと動けないから」
「私は違うけれどね」
ガラスの猫の場合はそうです。
「けれど食べないといけない面々には絶対に必要なのよね」
「そう、だからいつも持ってるの」
そうだというのです。
「私達はまずは食べることからだから」
「そして飲むこともね」
ハンクも言ってきました。
「絶対だからね」
「テーブル掛けは大事よ」
「そういうことだよね」
「これがある限りは大抵のことは乗り越えられるわ」
ベッツイは五人に微笑んで言うのでした。
「だから安心してね」
「はい、それじゃあベッツイさんを頼りにして」
「一緒に」
「まあ私が頼りになるかというとね」
このことについてはです、ベッツイは少し苦笑いになって五人に答えました。
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