詩集「棘」
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まるで君を想うように
翠 芽吹く山並み
どこまでも広がる青空
春の和やかな陽気に
一人立つ橋の上
川の音は幾重にも重なり
どこか遠くへと誘う…
まるで君を想うように
僕は詩(ウタ)を綴ってく
君のいない時ならば
せめて心を残すように…
生を謳歌する燕
空色を真似たいぬふぐり
緩やかに陽は陰り
淡い闇に流される
咲き誇る薄紅色の桜
古い記憶を呼び覚ます…
まるで君を想うように
僕は詩(ウタ)を綴ってく
色濃い影を纏いつつ
せめて言葉に託すように…
時は戻ることはない
ならばこの想い
いつか優しく抱けるように…
まるで君を想うように
僕は詩(ウタ)を綴ってく
君のいない日々ならば
せめて想い書き残す…
せめて心 残すように…
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