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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第6章 無限時計編
  6月30日の、真実・・・・・・

夕方頃・・・


「コージ、私の前に言っていたこと覚えています?」

母さんは飯を食っている俺に向かってそう言ってきた。

「滅竜魔法の事?」

「そうですよ。」

「光の滅竜魔法。体を光に変えれて、光速での移動や攻撃が可能。
 その速さで放たれる蹴りやパンチはかなりの威力を持。
 ただし、魔力の消費が早い上・・・・・・確か心に闇を抱え込みしてしまうと、
 使えなくなるのが欠点。」

「よく覚えていましたね。」

「なぜか俺、覚えるのが得意みたいでね。」

「じゃあ、俺が教えたのも覚えてるか?」

「闇の滅竜魔法でしょ?
 夜や暗闇などでも、相手の居場所などが見える。
 さらに、相手の負の感情などが一定に高まったら、感じ取る事ができる。」

「まぁ、まだお前には難しいな。」

「感じることすらできてないけどね・・・・・・
 で・・・闇に落ちてしまうと・・・・・・最悪な事が起きる、けど・・・
 それってどういう・・・」

「・・・・・・知らない方がいい。」

「・・・・・・そう。」

父さんの表情を見ると、何となくわかる。
本当にやばいんでしょうな・・・・・・・・・。

「コージ、貴方は私達2人の教えた魔法使えれるけど、
 2つ同時にしたりするのはやめてね。」

母さんは俺に向かってそう言った。
 
「俺達がお前に教えた魔法は特殊でな・・・」

「光と闇、本来混じり合わないモノが混じわる時、強大な力か、ゼロになるか・・・。」

「はたまた、両方になるか、だ。」

「うん、わかっているよ。」

こういった話を、毎日、よく聞いた、話した。


















































そして・・・・・・・・・・・・災厄が、訪れた・・・・・・・・・。





































「っ!!!!」

「?どうしたの、父さん・・・?」

父さんが、驚いた表情で遠くの空を見ていた。

「どうかしました?」

母さんは父さんに尋ねる。

「・・・何だこれは・・・・・・憎悪?いや・・・邪悪だ・・・。」

父さんはそんなことを言っていた。

「来る!!!!」
































「ギュオ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!!!!!!!!」

「「「っ!!!??」」」

(おぞ)ましい大声が聞こえ、俺達家族はその声をした方を見上げた。
見えたのは影のようなものであるが、話に聞いた、東洋竜のような姿だったが・・・・・・
まだ感知できない俺でもわかる。とても恐ろしいという事は・・・・・・

「あなた・・・!!!」

「ああ・・・アイツはヤバいぞ!!!!」

こんなに焦っている父さんを俺は初めて見た。

「コージ!私につかまりなさい!!」

「あ・・・うん!」

俺は母さんの腕に掴まえる。

「一旦離れるぞ!!!」

父さんの声と同時に、2人は翼を広げ、空を飛び、移動したのだった。
スピードでは、母さんの方が速い。光速の速さを出せれるからである。
だが、今は俺が母さんに掴まっているので、その速さは出せないが、
それでも十分なスピードである。

「俺がお前達を守ってやる!!!離れるんじゃないぞ!!!」

「ええ、もちろんですよ!!!」

父さんの言葉に母さんはそう言った。



ギュイィィィィン!!!!



「速い!!!!」

そいつは、父さんと母さんの今のスピードに追いつてきたのだ。

「ギュル゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!!!!」

俺は、そいつの姿に驚く。全身黒色だが、父さんとは違い、黒緑色だった。
さらに、尻尾が2つあり、体の大きさがかなりデカイ。
父さんと母さんを合わせても、約3~5倍ぐらいはあった。


「ごめんなさい。私だけならいいけど、コージを置いてはいけません。」

母さんはそう言った。

「別にいい。()()()らが来る覚悟はしていたが、
 こんな奴が世の中にいたとは・・・・・・!!!!!」

父さんのはそう言うが、気になる言葉があった。

「(アイツらって・・・?)」

俺は心の中でその言葉が気になっていたが、今はそれどころではない。

「ビザジブリ゛ノ、ザイ゛ゴヴギュヴノ、エ゛ザダァ゛ァ゛ァ゛ッ!!!!」

コイツ・・・何かしゃべり方がかなりおかしい・・・。

「エサ・・・・・・我々をか!!!!」

父さんはそう言い、ブレスは放った。


ブオオオオオオオオッ!!!!


「グヴッ!!?」

父さんのブレスはアイツの顔を直撃した。


ドーン!!


「!!!!」

「グッババババババババババッ!!!!ナ゛ガナ゛ガイ゛イ゛!!!!!!
 オ゛マ゛エ゛ノヂガラ゛、イ゛イ゛!!!!!」

アイツは父さんのブレスを顔を振っただけで止めた。その力に喜んでいるようだった。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

母さんが、アイツの背後に回り、ブレスを放った。後頭部に直撃した。


ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!


「ヌ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!!!!」

母さんの咆哮を受けて、アイツは痛み出していた。

「バァ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

「!?」

アイツは、母さんの咆哮を受けながらも、アイツも咆哮で応戦した。
アイツの咆哮は、黒緑色のブレスだが・・・・・・
そのブレスには、人の顔のようなものがいくつも見えた。

「あいつの体の中・・・・・・っ!!!」

父さんは、何かに気が付いたようであった。

「コージ!!ここにいろ!!!!」

父さんは俺に向かってそう言い、翼を広げ空を飛び、アイツに向かって言った。

「貴様!!!!彼らをどうするつもりだ!!!!!」

「・・・?」

父さんの言葉に俺は理解できなかった。

「(彼らって・・・?)」

「はあぁぁぁぁっ!!!!!」

父さんのはアイツの腹部分に向かって、咆哮を放った。


ドォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!


「ヌ゛ヴゥ゛!!!!」

「(硬いな・・・!)」

「ヌ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!!!!!!」

アイツは体全体を一直線にし、回転した。


ドオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォッ!!!!


「のわぁ!!!」

「あああっ!!!」

「父さん!母さん!!」

アイツの回転した威力によって、父さんと母さんは少し飛ばされた。

「ぬぅ!!!」

父さんは急いで体勢を立て直した。


ドーーーン!!!


「あぐぅ!!!」

母さんは近くの岩に激突した。


シュル!!!バシィ!!!!


「んんっ!!!」

アイツはいつの間にか、母さんの方に行き、体全身を使って、母さんを絞めつけた。
口も開けず、腕と翼も絞め付けられた。

「貴様ぁぁぁぁぁっ!!!!」

父さんは当然怒り、接近しに行った。

「バァ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

アイツは接近してくる父さんに向かって咆哮を放った。


ズドォォォォォォォォォォォン!!!!


「ぐわあああああっ!!!!」

冷静さを失った父さんは咆哮を受けてしまった。

「ザーッデェ゛、マ゛ズバオ゛マ゛エ゛ガラ゛、イ゛ダダグヴ!」

「っ!!!」

アイツは・・・・・・母さんを食おうとしていた。

「させるかよぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」

俺はアイツに向かって、光り輝くブレスを放った。


ズドーーーーーーーーーーーーーー!!!


「ア゛?ギガナ゛イ”ゼエ゛?」

「!!?」

滅竜魔法なのに効いていない!!?
今の俺じゃあ・・・・・・力不足なのか・・・!?役立たずなのか・・・・・・!!!??

「ジョ゛ゼン゛ニ゛ン゛ゲン゛ブゼイ゛ガ、リ゛ュ゛ヴニ゛ガデル゛ワ゛ゲガナ゛イ゛!!!!」

アイツは俺に向かってそう言った。

「ザデ、ゴンドゴゾ・・・!!!」

アイツは母さんの方をまた向く。

「(闇の方も、きっと効くはずがない・・・!!!
 ・・・・・・・・ごめん、父さん母さん!!!!)」

俺は、アレをする事にした。

「混沌モード!!!!」

「「!!!!!」」

俺の体から右側に白いオーラが、左側に黒いオーラが身に纏った。

「混沌竜の咆哮!!!!」

俺は口から、光と闇の混合したブレスを放った。

ズドォーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!

「ヌ゛ヴ!!?」

今度は効いたようだ。

「はぁ!!!」


ズゥゥン!!


「ヴワ゛ァ゛!!?」

アイツの一瞬の隙に、母さんは脱出した。

「コージ!!!戦うんじゃありません!!!」

「ここにいろと、言ったはずだぞ!!!」

母さんと父さんは俺に向かって、怒鳴って言った。

「そんな事・・・・・・できるわけないないだろ!!!!!」

俺は大声でそう言った。
当たり前だ・・・父さんと母さんが戦っているのに・・・・・・
俺だけ、安全だなんて・・・・・・・・・・・・

「ゴノグゾガァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!!!!!」

「!!」

アイツは俺を見て、怒り出す。

「ジネ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛!!!!!!!!!!」

アイツは、俺に向かって、2本の尻尾で殺そうとした。
2本の尻尾は、左右から俺に襲い掛かってきた。

「まずい・・・・・・っ!!!」

俺は逃げようとするが、混沌モードがすぐに解除された。
混沌モードが解除されると、今の俺は体がきつく、
魔力がかなり減っている状態である。逃げきれない・・・間に合わない。




































死ぬ・・・・・・・・・・・・そう思ってしまった・・・・・・・・・






























「「コージィィィィィィィィィィッ!!!!!!!!!!」」


ドオスン!!!!!!


「ぐ、あああああああっ!!!!!」

「あああああああああっ!!!!!」

「!!!!」

父さんと母さんは・・・・・・俺を守るため・・・・・・
母さんは右の方を・・・・・・・父さんは左の方を・・・・・・
アイツの鋭い2本の尻尾で・・・体を貫かれた・・・・・・・・・。
俺は、両親の大量の返り血を浴びた・・・・・・・・・・・・・・・。


「う・・・あぁぁ・・・」














































「うあああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!」








































そこから先は・・・もう覚えていない・・・・・・
目が覚めた時は、もう朝だった・・・・・・・・・・・・そして俺はジェラールと出会った。












「・・・俺は・・・・・・最低な息子だ・・・。」

俺が勝手な行動をしてしまったせいで・・・・・・・・・・・・・・・・
父さんと・・・・・・母さんは・・・・・・もしかしたら・・・








































もう・・・・・・この世には、いない・・・・・・・・・




























ザ、ザッ


「・・・誰だ・・・・・・。」

「・・・・・・。」

俺は涙をふき、後ろを振り向く。そこには、黒いローブを着た人がいた。

「誰だよ・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・。」

俺の言葉に、その人は何も言わなかった。そして・・・

「お前は・・・・・・今のままでいいのか?」

「?」

「今のままでいいのかと言っている。仲間が、義妹達が心配してやっていると言うのに。
 そして、死んでしまった両親の事を。」

「!?」

その言葉に俺は少し驚くが、すぐに口を開く。

「あんたに・・・・・・何がわかるっていうんだ・・・。」

「俺も・・・・・・同じだからだ。お前と同じように・・・・・・」

「・・・・・・。」

その言葉に、俺は何も言わなかった。

「水の都、クリスタリアレイの近くにある、(いにしえ)の水遺跡へ行け。」

「?」

その人は、俺に向かってそう言った。

「そこへ行けば、今の自分が生きているのかわかり、
 両親が、伝えたかった事がわかるかもしれないぞ。」

「!!!!???」

俺は、その言葉に驚く。そして今思えば、何故その人はその事を知っているのかと言う事に。

「両親が言い残した事、お前に託した想いもわかるぞ。
 ・・・・・・頼む・・・行って来いよ・・・。」

その人はそう言い、森の方へ行った。

「ま・・・待ってくれ・・・!」

俺は、すぐに追いかける。しかし・・・

「・・・もう・・・いない・・・。」

その人の姿は、もうなかった。

(いにしえ)の水遺跡・・・・・・。」

俺は・・・考えた・・・・・・・・・そして・・・・・・。

「・・・・・・・・・行って・・・みようか・・・。」

俺は、行く事を決意した。

「(あの人の行った事が本当かどうかはわからないけど・・・・・・
 俺の過去、忘れていた記憶をどうして知っているか気になる・・・。
 それに・・・・・・・・・)」

コージは、その人が言った言葉を思い出す。
























『 今の自分が生きているのかわかり、
 両親が、伝えたかった事がわかるかもしれないぞ。』


























「・・・・・・・・・。」

俺は、黙って歩くのだった。目的地へ行くために。

「・・・・・(エーラ)が出ない・・・。
 光の滅竜魔法も使えなくなったか・・・」

俺は飛んでいこうとしたが(エーラ)は発動しなかった。
光の滅竜魔法も・・・・・・今の俺じゃあ、発動できなくなった・・・・・・。

「あ・・・。」

「・・・あ。」

俺を助けてくれた、カーチャさんと会った。

「あの、これからどこへ?」

「・・・ある、遺跡に行くのです。」

「遺跡?」

「クリスタリアレイの近くにある、(いにしえ)の水遺跡です。」

「水遺跡?どうして?」

「・・・少し訳ありで・・・ただ、場所がどこか・・・」

「あ、それだったら、この先を真っ直ぐ行って・・・あ!」

カーチャさんは指をさした方を見ると、そこに、大きな馬車があった。
たくさんの人を乗せれる大型馬車であった。

「すみませーん!」

カーチャさんが馬車を運転している人に声をかける。
馬車はカーチャさんの声が聞こえたため、止まってくれた。

「この子を乗せてってもいいですか?」

カーチャさんはその尋ねる。

「ええ。構いませんよ。」

「ありがとう!この馬車に乗って、駅に到着するの。
 そのあとに駅員さんに聞けば、その場所に行けるよ!!」

「・・・・・・ありがとうございます。」

俺は礼を言い、馬車に乗る。馬車はそのまま走り出す。








































「・・・・・・。」

コージに水遺跡の事を言った人が隠れていた。
その人はコージが馬車に乗って、クリスタリアレイへ向かって行くのを見ていた。

「(頑張れよ・・・・・・絶対に・・・・・・!!!!)」

その人は心の中でそう言うのだった。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。これがコージの過去です。
そしてコージの前に現れた謎の人物、いずれ正体はわかると思います。
あと、2、3話で終わります。後少し、あと少しで次の章に行けます!
次回もお楽しみに!!! 
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