リリカルなのは　仮面の男

第十一話　炸裂！ライダーダブルキック！！


「一文字さんを治せないんですか・・・」

なのはの言葉にリンディは顔を伏せた。

「残念だけど・・・私たちに彼を治す技術はないわ・・・彼のダイナモ・・・ローテクノロジーだけど技術が高度すぎるの・・・残念だけど私たちの手に負えない」

「そんな！！」

「なのは！落ち着いて！！」

ユーノが必死に落ち着かせようとするがなのは取り乱している。するとリンディはあることを言った。

「方法が無いわけじゃない・・・」

「え？」

「今・・・海鳴をショッカーライダーが襲撃している・・・おそらくショッカーライダーは一文字さんと同じダイナモを持っているはず・・・そのダイナモを奪えば・・・」

「わかりました・・・」

「なのは・・行こう！」

「うん！」

ユーノの転移魔法で海鳴に向かった。




海鳴では怪人の群れが襲い掛かっていた。10人の仮面ライダーが戦っているが敵の数が多すぎる。なのはは目的のショッカーライダーを見つけた。

「一文字さんを助けるために・・・風は空に・・・星は天に・・・」

なのははバリアジャケットを装着すると目の前のショッカーライダーに襲い掛かった。

「アクセルシューター！」

なのはのアクセルシューターがショッカーライダーに襲い掛かるがショッカーライダーは防御障壁で受け止めた。

「え？」

「なのは！このショッカーライダーたちプレシア・テスタロッサの技術で強化されているんだ！生半可な攻撃は効かない！」

「そんな！」

「稲妻！！」

ショッカーライダーから稲妻が発せられるとユーノが防御結界でなのはを守った。

「チェーンバインド！！」

「ユーノ君！」

「速くダイナモを！」

ショッカーライダーのダイナモを引き抜こうとするが傀儡兵やジュエルシードレプリカが集まり阻まれてしまう。

「きゃああああああ！！」

「なのは！」

別のショッカーライダーに吹き飛ばされたなのはその時一人の青年がなのはを受け止めた。

「大丈夫かい！？」

「あなたは・・・は・・・一文字さんを・・・一文字さんを助けるために・・・ダイナモが」

「一文字？一文字を知っているのか？」

なのはの発した言葉に青年は反応した。なのはは恐怖でいっぱいになりながら目の前のショッカーライダーにレイジングハートを構えた。

「う・う・・一文字さんが死んじゃう」

「心配するな」

「え？」

青年の発した言葉に反応するなのは。

「・・・戦いが終わらない限り・・・仮面ライダーは死なない！！」

「あなたは？」

なのはが振り向くと青年は力を引き出す動きをとった。

「ライダー・・・」

青年の腰にベルトが現れた。

「変身！！」

青年・本郷猛のベルトの風車が回ると本郷は仮面ライダーに姿を変えた。

「仮面・・・ライダー」

「いくぞ！とお！！」

本郷がショッカーライダーに向かって走った。

「ライダーパンチ！！」

次々とショッカーライダーを倒していく本郷。

「やめて！一文字さんを助けるにはダイナモが！！」

「残念だが・・・このショッカーライダーのダイナモでは一文字は救えない・・・」

「そんな・・・・」

本郷は容赦なくショッカーライダージュエルシードレプリカを破壊した。

一通り片付けるとなのはの前で変身を解いた本郷。

「あなたは・・」

「俺は本郷猛またの名を仮面ライダー1号」

「１号・・・お願いです！一文字さんを！！」

「わかった・・だから泣かないでくれ」

なのはの案内でアースラに到着した本郷はすぐに一文字の治療にかかった。

「こいつはひどい」

集中治療室に入った本郷。一文字のベルトは完全に破壊されている。生きているだけでも奇跡だ。

「結城ほどの腕前じゃないが・・・一文字お前を死なせるわけには行かない」

一文字のベルトの修理は困難を極めた。









しばらくして治療室から本郷が現れた。

「本郷さん・・・一文字さんは・・・」

「大丈夫だ・・・ダイナモは直した・・・後は一文字の生命力にかけるだけだ・・・」

「良かった・・・」

涙するなのは。だがクロノが。

「悪いけど感動している暇は無い・・・プレシアを止めないと・・・」

「はい！」

「俺も行こう」

「本郷さん？」

「根本を叩かないと海鳴への怪人の進撃は止められない」

「わかりました・・・」

クロノの案内で、なのは、ユーノ、本郷がアジトに向かった。その時

「く・・う・・・」

一人の男の声が響いた。


なのは、本郷、ユーノ、クロノはアジトに乗り込んだ。

「とお！とお！」

本郷が先導しなのはたちの活路を開いている。

「アクセルシューター」

なのはの魔力弾が傀儡兵を破壊し置くに突き進んだ。すると奥から不気味な声が響いた。

「本郷猛だな」

「貴様は・・・」

本郷の前にコバルトドラゴンが立ちふさがった。

「本郷猛・・・いや仮面ライダー・・・貴様も一文字隼人共々貴様を地獄に送ってやる！！」

「なのはちゃん・・・下がっていろ」

「でも！」

「こいつは一文字を倒した・・・君が敵う相手じゃない」

コバルトドラゴンはなのはには目もくれず本郷のみを狙った。

「く！とお！とお！」

本郷の攻撃がコバルトドラゴンにヒットするが全く揺るがない。

「はっははは！一文字隼人の攻撃を跳ね返したこの身体貴様のパンチでは砕けん」

「それはどうかな・・・とお！！」

本郷が空高く舞い上がった。

「ライダーキィィック！！」

本郷のライダーキックがコバルトドラゴンに突き刺さった瞬間コバルトドラゴンは苦しみだした。

「なに・・・どういうことだ！？」

「貴様は慢心していたみたいだ・・・貴様の身体は既に一文字が砕いていた」

「な・なんだと・・・くううううう・・・食らえ！！」

コバルトドラゴンの口から怪光線が放たれた。

「ぐあ！」

「本郷さん！」

コバルトドラゴンの攻撃に本郷は変身が解けてしまった。

「く！」

「死ね！本郷猛！！」

コバルトドラゴンの魔力弾がなのはと本郷に襲い掛かるその時だった。

「とお！！」

一人の男がなのはたちに襲い掛かる魔力弾を蹴り飛ばしはるか彼方に追いやった。
その人物を見てなのはは感激のあまり涙している。

「い・一文字さん！！」

なのはと本郷の危機を救ったのは復活した一文字だった。

「待たせたな、なのはちゃん！！」

「一文字さん！」

「一文字・・・」

なのはと本郷は一文字の復活を見た。

「本郷行くぞ！！」

「おう！！」

一文字と本郷が飛び上がると並び立った。

「ライダー・・・」

「変身！！」

「変身！」

一文字と本郷のベルトの風車が回ると仮面ライダーに姿を変えた。ダブルライダーがそろった。

「二人になったところでこの俺には勝てん！！」

「そいつはどうかな？」

「いくぞ一文字！」

「おう！」

「「トオ！！」」

一文字と本郷が跳ぶとコバルトドラゴンは身構えた。

「「ライダァァ！ダブルキック！！」」

「ぐおおおおおおおおおお！！」

一文字と本郷のライダーダブルキックに吹き飛ばされるコバルトドラゴン。

「ぐ・あああああ！！」

既にダメージを追っていたコバルトドラゴンはそのまま倒れこんだ。

「一文字さん！！」

なのはが一文字に抱きつく。

「よかった・・・よかったよぉ」

「へへなのはちゃん泣くなよ」

なのはの頭をなでる一文字。

「一文字」

「本郷世話になったな」

「なに・・・」

「それじゃ・・いくか！！」

二人の仮面ライダーとなのは達は奥に向かった。全てに決着をつけるために。