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歌集「春雪花」

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7



 祈りしも

  届かぬ想い

    溜め息と

 共に出したる

     雪の降る春



 前項の翌日に詠んだ歌。雪の降り続く空を眺め、遠く離れた彼に届くはずもない想いを、ただ溜め息と共に口にする…。
 彼は今、どうしているのだろうか…。



 想い凍え

  愛しき君ぞ

   会いたりと

 言葉にすれど

    雪と去り行き



 同時刻に詠んだ歌で、上の歌を詠んだ刹那に「直ぐにでも会いたい…。」と口走ったことから詠みました。
 しかし、いくら言葉にしても伝わろう筈もなく…降っている雪と同じく、ただ消え去ってしまう…。


 
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