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Ghost trick

作者:夜光蝶
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恐怖

青雉の言葉に納得いかない吹雪は、“元の世界”に戻ると早速実行に移る。

『…夢の残骸?
平和も実現出来ない奴が偉そうに説教すんじゃねーよ』

すると、彼女は両手を前に出してピアノを演奏する様に指を器用に動かし始めた。

「な、何だっ!?」

「体が勝手に…!?」

「此方に銃を向けるな!」

「ギャア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!」

「だ、誰か…!助けてくれ!」

あちこちの島や街の住人や海兵達が人形の様に操られ、無差別に牙を向いた。

「止めろ!止めてくれぇ!!」

「嫌だ!死にたくない!!」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

そして、四方から悲鳴や叫び声が響き渡る。

『ハハハハッ!!あちこちから、嬉しい悲鳴が聞こえる!!』

狂う様に高笑いする吹雪は、上から“世界”を眺める。

『何が正義だ…。何が秩序だ…。大口叩いといてこの様だ。
守る力も無いくせに意気がってんじゃねーよ』

神様「俺達で否定してやろう。アイツ等を…この世界を…」

殺気に満ちた眼を向けると、彼女は更に世界を紅く染めた。

「く、来るな!!バケモノ!!」

神様「何コイツ?ムカつく。殺して良い?」

『好きにしな』

地に足を着けると、一人の海兵の言葉に不満を抱いたリュークは容赦無く命を奪う。

神様「あのクザンって奴、偉そうな事言ってた割には何も守れてないじゃん」

『大人は皆そうだよ。自分の名誉が一番の生き物だから』

―ザシュッ!!―

そして、息もしていない海兵の頭を切り落とした。

神様「アイツ等、無事に此方に戻れると思う?」

『さぁ?着いた時にはもう、この世界は無惨な姿に成り果ててるだろうさ(妖笑)』

空を見上げると、鮮やかな血の色をした月が微笑んでいた。

to be continued

 
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