仮面ライダー鎧武　信じた道

「絶対にな」
「俺もだ」
「ワテクシもね」
　城之内も鳳蓮も言った、この言葉を。
「戦う」
「そして勝ってみせるわ」
「さて、最後はな」
　ここでだ、サガラは。
　光実を見てだ、こう言ったのだった。
「御前さんもだよな」
「僕も」
「ああ、戦うか？」
「それは」
「まあ自分で決めればいいさ」
　そこは、というのだ。
「少なくとも俺は無理強いはしないさ」
「そうですか」
　光実は暗く沈んだ顔で応えるだけだった。
「僕が決めることですか」
「ああ、そうしなよ」
「スサノオは来るよ」　
　青年はまた言った。
「絶対にね」
「はい、それはわかります」
「だからね」
「僕は」
「そう、君もね」　
　それこそとだ、青年は光実に言うのだった。
「ライダーになったからには」
「戦うかどうかを」
「決めないといけないよ」
　このことは絶対に、というのだ。青年も。
「何があってもね」
「わかっています」
　光実は青年の言葉に沈痛な顔で頷いた、そして。
　それからだ、こう言ったのだった。
「僕は戦います」
「仮面ライダーとしてだね」
「はい、そうします」
　絶対に、というのだ。
「何があっても」
「よし、それならね」
「これからですね」
「スサノオが来るから」
「この街に」
「だからね」
　それで、というのだ。
「待っていてね、ただ」
「ただ？」
「君達だけではね」
　青年は光実だけでなくだ、他のライダー達も見て言った。
「少し数が少ないからな」
「それだけインベスの数が多いのね」
　鳳蓮は目の光をさらに強くさせてだ、青年に応えた。
「だからワテクシ達だけでは」
「うん、数が足りないよ」
「それでもやるしかないだろ」
　ザックはこの辺りはもう割り切っていた、それでこう言った。
「俺達が頑張るしかな」
「おいおい、せめてそこでどうにかならないのかとか言わないのか？」
　サガラはザックのその言葉に肩を竦めさせて返した。
「つれないな、随分と」
「けれど仕方ないだろ」
　やはり割り切っているザックだった。
「いないんだからな、ライダーはもうここにいるだけしか」
「こういうのがあるんだがな」
　サガラはここでまたライダーシステム、ロックシードを出した。
「これな」
「シグルドか」
　呉島はサガラが出したそれを見て言った。
「それを使える者は」
「ああ、あいつは死んでるからな」
　サガラはかつてのシグルド装着者であるシドについては一言で言い切った。
「少なくとも二度とライダーになることはないさ」
「彼は力に溺れてライダーを自分の欲の為に使うだけの人間だったから」
　青年も言う。