ガンダムビルドファイターズ ~try hope~
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全日本ガンプラバトル選手権 中高部予選 決勝戦! 前編
前書き
ちょっと準決勝を書いてたら、主人公のキャラってどんな感じだったっけ?と忘れかけたというピンチに陥っていた作者です。
まあ読みなおしてきたんでなんとか思い出したんですけどね…。
「朝か…」
目覚め、時計の針を確認すると時間は十一時半になっていた。訂正、昼だ。
決勝戦は一時半から。それまで時間はあるが、今までの経験から二度寝は止めて布団から起き上がった。
「にしてもそれまでどうしてるか…」
寝間着から着替え、眼鏡をつける。
「とりあえず朝飯食べにいくかな。もうほとんど昼だけど」
一階に降りて台所に向かった。
「なんでお前たちがいるんだ? 」
なぜかトウイが居間でガンプラをいじくり、なぜかシノが台所で飯を作っていた。
「やあおはよう寝坊助君」
「おはようヒロヤ。もうお昼よ? 」
「いやだから、なぜ家にいるんだよ!?いや。それよりもどうやって入った!? 」
家には母さんもいたはずだし………(親父は仕事のため寮に戻りました)。ん?母さん?
「私があげたのよ~ヒロヤ」
「やっぱりあんたの仕業かーー!!! 」
「あら?実の母親に向かってあんたとか。失礼しちゃうわね~」
「まったくだよヒロヤ君」
「うるせい!てかいつ家に来たんだよ? 」
「十一時」
ついさっきかよ!
「んで、何しに来たんだよ?ガンプラいじるなら家でもできるだろ? 」
「まぁまぁそう言わずに。今のうちにやることでも決めてようかなって思って」
「やること?」
トウイがテーブルからガンプラを片付けると、飯が置かれた。
「それはひとまず置いといて。お昼ご飯が出来たわよ」
「それじゃ、シノちゃんの手料理を食べましょう~」
母さんとシノもテーブルに着き、仕方なく俺も座った。
「「「「いただきます」」」」
箸を持って食べ始める。ふむ。やはりうまいな。
「ところで、なんでシノが飯を作ってたんだ? 」
「頼まれたからよ」
「はっ? 」
「お料理上手って聞いたから、どんなものか気になったのよ~。案の定美味しいわよ~シノちゃん」
「ありがとうございます」
「まあそれで僕に電話がきたから、シノさんに伝えて一緒に来たんだよ」
なるほど。とりあえず二つの疑問は一気に解決したな。
「だがさっき言った、やることってなんだ?」
「それはね、今日の試合についてだよ」
「夢弓学園との試合について? 」
「そうだよ」
「まあそれは食べてから話し合いましょう。冷めてもしらないわよ? 」
「あーい」
そう言われ、また飯を食べ始める。
ーーー--
「んで、作戦ってなんだよ? 」
飯を食べ終わり、片づけて居間に集まっている。
「僕の予想だと、相手は高確率で一対一。つまり個人戦を挑んでくると思う」
「どうしてそう思うの? 」
「ヨシナさんとかそういうの望んでいると、僕のサイドエフェクトがそう言っているからだよ」
お前はちょくちょくそういう危ない橋を渡るつもりなのか!?止めろよ!せめて俺たちを巻き添えにすんな!
「残念ながらそれは不可能だよヒロヤ君。この世界に僕がいる限りは諦めたまえ」
「よし、じゃあ消そう。トウイ。今すぐ自殺スポット行ってこい」
「だが断る! 」
「そんなことより、話を進めましょうよ? 」
「それもそうだね。ヒロヤ君のせいで余計な時間を使っちゃったよ」
「俺のせいかよ!?明らかにお前の………」
「つまりね」
無視かよ!
「僕たちもそれに乗っかって、一対一で戦おうと思っている。ヒロヤ君はヨシナさん。シノさんはアマミヤさんを。僕はコムカイ君と戦う」
「私はそれでいいけど、そうならなかったらどうするの? 」
「だったら、合流して戦うしかないね。以上」
「テキトウね」
「作戦なんてだいたいそんなもんでしょ?気にしない気にしない」
話し合いは終わり、時間を確認すると十二時半になっていた。
「一時間後か………」
「じゃあそろそろ行く?初日みたいに走るのはこりごりだわ」
「あれは疲れたね~。距離が結構あるし」
さらっと攻められているような気がするが、それは気のせいだと思いたい。いや、そうであってくれ!
「よし!んじゃ会場に向かうか!それでいいか? 」
「あら~?なんなら私が送ってあげるわよ~? 」
これ以上その話題はやめてほしいと思いそう言うと、扉が開かれ母さんがそんなことを言ってきた。
「じゃあ頼む。二人とも準備しててくれ」
「もうできているわよ」
「僕も」
「俺だけかよ!?まだ準備できてないの」
準備をすぐに始め(俺だけ)、母さんの車に乗り込んで会場に向かった。
ーーー--
「………というわけで、私はサオトメ君を倒す。二人は自分のスタイルでいくように」
「了解しました」
「それって好きにしろってことか? 」
「ふっ………まあそういうことだ。好きにしたまえ」
「よーし!じゃあ好きにさせてもらうぜ! 」
拳を鳴らしてコムカイ君が立ち上がる。どうやら気合いは十分のようだな。
「さて、ではそろそろ会場に向かおう」
「わかりました」
夢弓学園から離れて、会場に向かった。
ーーー--
「ただいまより、宮城予選全日本ガンプラバトル選手権中高部 決勝戦を開始します。天之川学園、チームトライホープ対。夢弓学園、チームセイントライズの試合を開始します」
「ここで勝てば全国か………」
「けど、ここで勝たなきゃそれもできないよ? 」
「さらっと現実に戻すのね」
「まぁまぁ気にせず。ほんの冗談だよ」
「お前はこんな時でも冗談を言えるんだな」
「アハハハハ。さてヒロヤ君。景気づけになんか号令を」
なんで俺が?と思ったが、すぐに別にいいかと思った。
「えー、とりあえず決勝戦だ。これに勝てば全国。もっと強いやつと戦える。そしてなにより…」
少し間を開けて口を開く。
「もっと面白いガンプラバトルを味わえる!行くぞ! 」
「「おおっ!! 」」
『GUNPLA BATTLE combat mode』
『Startup』
『Model Damage level Set to B』
『Please Set Your GPベース』
『Beginning plavsky particle 』
『Dispersal』
『Field 1 スペース』
フィールドは、ヤキン・ドゥーエだ。
『Please Set Your GUNPLA』
『BATTLE START』
ガンプラを台座に設置する。今回は決勝戦ということで、ケルサスガンダムにはサブマシンガンを二丁と、フリーダムにはソード付きハンドガンを二つ。そしてV2はベースジャバーに乗っている。
「サオトメ ヒロヤ!ケルサスガンダム! 」
「トオサカ シノ!V2バレットスナイパー! 」
「ハルカゼ トウイ!フィルマメントフリーダム! 」
「チームトライホープ!出ます! 」
「行きます! 」
「出る! 」
「ヨシナ リンドウ、聖騎士ガンダム」
「アマミヤ アカネ、フェザーガンダムゼロ! 」
「コムカイ ユウト! フルアーマーユニコーンガンダム・プランBプラス! 」
「チームセイントライズ!出陣する! 」
そうして、決勝戦が開始された。
ーーー--
「わりぃ!遅れた! 」
「十五分も遅れてるよオノ」
「このノロマめ………」
「おお、なんだミサカ!?やるのか? 」
ホワチャー!と叫びながら構えるオノ。
「ほう………ならぱその申し出、受けるとしよう」
「はいはいそこまで。今日は次回の為に決勝戦を見るんだから、やるならまた今度にして」
「ああ、そういえばそうだったな。すっかり忘れてたぜ」
「寝ている間に記憶でも無くなっていたのか? 」
「んな訳あるかい! 」
「はぁ………」
頭をかきながらため息をつき、会場に入る。試合はすでに始まっていたようだ。席につくと、横から声をかけられた。
「あれ?あんたたちって確か石牧の」
「サカキさん!? 」
「あれ?知ってんのか?そう。俺が天山学園のリーダー………サカキ ケイタだ! 」
「あっ!僕はキハラです。それで試合はどうなってるんですか?」
「ん?それなら………」
サカキさんが試合の方を見るのにつれて、そちらに顔を向ける。
「まだ動いていない」
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