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ドリトル先生と学園の動物達

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第十二幕その一

                  第十二幕  騒動が終わって
 先生達がジャイフルさんに動物園や水族館の動物達にお菓子をあげることを止めてもらうことで虫歯の騒動を収めたすぐ後にでした、先生の妹さんのサラがです。
 また来日してきてです、先生のお家に来て言いました。
「兄さんも元気そうね」
「見ての通りだよ」
 先生は微笑んで妹さんに答えました。
「僕は元気だよ」
「病気とかしていないわよね」
「うん、胃腸も元気で血圧も普通でね」
「糖尿病とかにもなっていないのね」
「成人病とも無縁だよ」
 至って健康的な生活をしてりうというのです。
「痩せたけれどね」
「そういえば少し痩せたわね」
 サラもお兄さんのこのことに気付きました。
「太っていることは変わりないけれど」
「うん、歩く量も増えたしね」
「和食メインになったからなのね」
「そのこともあってね」
「和食はカロリーが少なくてビタミンや繊維質も多いから」
 それで、というのです。サラも和食のことは知っています。
「ヘルシーだからね」
「そのせいでね」
「兄さん痩せたのね」
「体重や脂肪率が減ったよ」
「いいことよ、ただ和食は塩分が多いから」
 このことはというのです。
「そこは気をつけてね」
「血圧にはだね」
「そう、そのことはね」
「そういえばお醤油をよく使うから」
「そこは気をつけてね、とはいってもトミーだと大丈夫ね」
「はい、塩分のことも気をつけています」
 そうだとです、同席しているトミーがサラに答えました。丁渡ここで紅茶を持ってきたところです。それにティーセットもです。
 持って来てです、そのうえでサラに答えたのです。
「ちゃんと」
「頼むわよ、兄さんそうしたことは本当に疎いから」
「だからですね」
「トミーが一緒にいてくれて助かるわ」
「ははは、僕は家事もお料理も出来ないからね」
「間違ってもインスタントだけの食事とかしないでね」
 サラは先生に釘も刺しました。
「そんな生活したら許さないから」
「やれやれ、サラは厳しいね」
「厳しいんじゃなくて当然よ」
 紅茶にミルクをたっぷりと入れながらです、サラは言うのでした。
「兄さんときたら本当に世間知らずなんだから」
「学問のこと以外はっていうんだね」
「そう、のんびりし過ぎてるから」
「よくそう言われるよ」
「だから、食生活はね」
「トミー頼みっていうんだね」
「そうなるわ、トミーがいなかったら日本にいても」
 それこそというのです。
「どうなるかわかったものではなかったわ」
「外でばかり食べてもだね」
「あまりよくないから」
 それで、というのです。
「本当にね」
「何かとね、それでだけれど」
「それで?」
「話は聞いたわ、こっちの動物園や水族館の動物の虫歯を治してたのね」
「うん、その話は終わったよ」
「それは何よりね、それとさらに言うけれど」
 ここで、です、これまで少し尖った感じだったお顔をにこりとさせてです、サラは先生にこうしたことを尋ねました。
「よかったじゃない、兄さん」
「ひょっとして」
「日笠さんよね」
 もう名前を言うのでした。
「そうよね」
「聞いてるんだ」
「ええ、兄さんもやっとなのね」
 今度はしみじみとした調子でした。 
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