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ドリトル先生と学園の動物達

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第十一幕その四

「重装備で決死の登山とかはね」
「たしかにしないね」
「うん、だから違うんだよ」
 そうだというのです。
「僕の登山はね」
「やっぱり先生ってスポーツと縁ないね」
 チーチーは素早く歩きながらしみじみとして言うのでした。
「そうしたこととは」
「子供の頃からね」
「だから山を登ることも」
「散歩だよ」
 それに過ぎないというのです、そして。
 そうしたことをお話しながら山を登っていてです、ポリネシアは一緒にいるホワイティに尋ねたのでした。
「辛くない?」
「うん、僕はね」
 特にというのです。
「大変じゃないよ」
「だといいけれど」
「歩く距離は幾らでもね」
 それこそというのです。
「平気だよ」
「ホワイティは体力あるのね」
「むしろじっとしている方が苦手だね」
 ホワイティにとってはです。
「そのことはね」
「だといいわ」
「私もね」
 ダブダブが言うことはといいますと。
「平気よ」
「ダブダブは辛そうだけれど」
「いえいえ、歩くことには慣れているから」
 こうポリネシアに答えます。
「平気よ」
「何か皆歩くことに慣れてるね」
「そうよね」
 チープサイドの夫婦も言います。
「色々先生と歩き回っていて」
「歩き慣れてるしね」
「僕達は飛んでるけれど」
「それはそれでね」
「というか先生と一緒にいると」
「歩いてばかりだから」
 オシツオサレツも言います。
「ホワイティにしてもダブダブにしても」
「歩き慣れてるんだね」
「それもかなりの距離を」
「そういうことになるね」
「わしもな」
 老馬もでした。
「歩き回っているからな」
「そのせいか老馬さんもね」
 ジップがその老馬に応えます。
「ずっと元気だよね」
「歩くことが適度な運動になってな」
「そういうことだね」
「うん、だからな」
 それでというのです、老馬も。
「いいのじゃ」
「そういうことだね」
「そういえば先生って日本に来てから以前よりさらに歩いてますから」 
 トミーがまた言います。
「健康にもなられていますね」
「イギリスにいた時の倍以上かな」
 その歩く量はという先生でした。
「実際にね」
「それはいいことですね、体重も脂肪率も減って」
「体型は変わっていないけれどね」
「お腹はへっこんでいないね」
「先生のお腹は引っ込むものじゃないのかな」
 王子がこんなことを言いました。
「それは」
「下腹部の脂肪は取れにくいそうだからね」
「だから先生のお腹もね」
「引っ込まないのかな」
「体重と脂肪率が減ってもね、それにね」
「それに?」
「スマートになった先生はね」
 若しそうなったらとです、笑ってお話した先生でした。 
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