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ハイスクールD×D大和の不死鳥

作者:sou×yuki
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23みんなとのお別れ!機動六課解散なの!後編




『JS事件』。
違法研究者であるジェイル・スカリエッティが起こした大規模騒乱はこの名で呼ばれることとなった。
ジェイル・スカリエッティは自らの罪を認めるものの、事件に対することには一切口を割らなかった。
彼の娘である戦闘機人たちは、4人を除いて全員が事件の捜査に協力的だったため、特別保護プログラムに組み込まれることとなった。
ウーノ、トーレ、クアットロ、セッテは非協力のためスカリエッティと違う軌道拘置所に収監された。
そして、この事件で唯一捕まらなかったオオグルマの娘のアリア・イニーチナ・アミエーラも特別保護プログラムに組み込まれた。 
局内ではレジアス中将が死亡、現場の局員は死亡者0で終わりを迎えた。六課の方も施設の修復も終わり、いつも通りの生活を送っていた。あることを除けば……



JS事件から一週間、機動六課の局員は職場復帰、フォワード陣も訓練に精を出す日常に戻った。ヴィヴィオは一時保護と検査が終わりママと仲良く暮らしている……そう、ママとだ

機動六課医務室

ここにはあの事件から一週間ずっと眠り続けている六課フォワード、ライトニング5のヤマトがいた

「主、ヤマト。早く目を覚まさないと皆が悲しむ」

ヤマトの寝ているベットの前にいる女性は初代祝福の風リインフォース、ヤマトの体に宿っているフェニックスで闇の書事件に大きく関わった人物だ。
医務室のドアが開きなのはとヴィヴィオが入ってくる

「お邪魔だったかな?」

「いや、気にするな。高町なのは」

「なのはでいいよ、リインさん」

なのはとヴィヴィオはヤマトの寝ているベットに近づく

「ヤマトパパ………」

ヴィヴィオは今にも泣きそうになっている

「ヤマト、ヴィヴィオと私は待っているから早く起きて……ね」

リインフォースは気づいていたなのはの目に涙があることを……

「そう言えばはやてちゃんがリインさんにきてほしいって」

「わかった、案内を頼めるか?」

「うん!ヴィヴィオ行くよ」

「うん……」

医務室を後にするなのは、ヴィヴィオ、リインフォース。三人は部隊長室に向かった

◇キャロ

私とエリオ君はお兄ちゃんのお見舞いをしに医務室にきた

「「お兄ちゃん(兄さん)………」」

私とエリオ君が呼んでも返事は返ってこない

「こんなのやだ………」

泣いてしまう私の肩にエリオ君が手をおいてくれる

「大丈夫だよ、キャロ。兄さんは大丈夫だよ」

エリオ君も辛い筈なのに私の心配をしてくれる。
私ももっと強くならないと!
私達は医務室を後にする。

◇ティアナ

あたしは医務室にヤマトのお見舞いをしに来ていた

「ヤマト……」

まだ、あたしが無茶したときのお礼ができてない。

「あたしが無茶したとき………ヤマトは自分みたいになってほしくなかったから……止めてくれたんだよね?」

人には無茶するなって……

「人には無茶するなって言ったのに自分は無茶するの?自分だけ傷ついて周りを守って………少しは仲間を……あたし達を頼りなさいよ……」

「………な…」

ヤマトから……寝ているヤマトから声が聞こえた

「ヤマト……?」

「悪かったな、ティアナ」

ベットを見ると目を開けているヤマトがいた

「待っていて、すぐにみんなを呼ぶから!」

ヤマトの目覚めをみんなに知らせるためにあたしは慌てて医務室をでる

◇ヤマト

「本当無茶しすぎや!」

「無茶しすぎだよ?」

「お兄ちゃん無茶しすぎです!」

「ヤマト………少し頭……冷やそうか?」

目を覚ましてからすぐ俺は八神部隊長、フェイトさん、なのはさん、キャロにお説教されていた。

「本当にすみませんでした!」

さすがに魔力と死ぬ気の炎を使いすぎたと反省はしているが後悔はしていない。誰も欠けずに生き延びたのだから……

「主、ヤマトはこういう性格だからな、仕方ないぞ?」

この声………あれ?なんで、リインフォースが出てこれているんだ?

「リイン、お前はどうして俺からでているんだ?」

「あの事件の時に強制的に主ヤマトの体内から出されてしまった」

そうだったのか……

「話は終わってあらへんよ?」

この日俺は地獄をみた




あれから3カ月……一年間という試験期間を終えた機動六課では、最後の業務が行われていた。
隊舎のロビーでは、はやてが整列した局員に向けて最後の挨拶をしていた。

「長いようで短かった1年間。
本日を持って、機動六課は任務を終えて解散となります」

六課の解散……局員がそれぞれの道に進むスタートラインにたった。


「皆と一緒に働けて、戦えて。
 心強く、嬉しかったです。
 次の部隊でも、皆どうか元気に――頑張って」

六課局員からの拍手で六課は終わりを迎えた……



「なんか、あっという間でしたね」

「そりゃ、八神部隊長の挨拶は短いからな。
 最初の時もそうだったろ?」

「それに、この後はお別れ二次会もありますしね」

「そうなのよねー」

ロビーでの解散式を終えたフォワードメンバーは、二次会の予定されている場所へと向かっている最中だった。

「あ、そう言えばティアナさん。
 執務官補佐の試験、合格おめでとうございます」

「おめでとうございます!」

「ありがとう、エリオ、キャロ。
 でも、まだまだこれからよ。
 私はその先が夢なんだから」

ティアナはそう言いながらエリオとキャロの頭を撫でる。
そう、依然フェイトから勧められた執務官補佐の試験を彼女は一発で合格した。

「でも、これで六課のみなさんとはお別れなんですよね……」

「スバルさんやティアナさんともお別れ、なんですよね」

先ほどまでティアナのことで喜んでいた二人だったが、今度はこれから六課は本当に解散するという事実に悲しそうな表情を浮かべる。

「出会いがあれば別れがある。それが自然さ。それに、もう二度と会えないってことでは無いし。局員としてどこかであえるよ……な?」

「でも……兄さんは自分の世界に帰るんですよね?」

そう、ヤマトはこっちから元の世界に戻ることになってはいた

「いや、オオグルマを捕まえるまではこっちにいるよ、たまに向こうに戻るけどな」

そう言うヤマトにキャロとエリオは喜んでいた

「どこに転属するのよ?」

「秘密だ」

「なによそれ!」

転属先を教えてくれないヤマトだった。
新部隊の話が持ち上がる

「そう言えば、エリオとキャロは新部隊にスカウトされたんだよね?」

「はい、本局の方で作る『対人外戦闘員育成および対人外戦闘』通称『六課』にスカウトされました」

オオグルマは未だに捕まっておらずいつアラガミがでるか分からないのである

「なんで六課なんだろう?」

「さぁ?もしかしたらそこの部隊長がここの一員だったりしたりしない?」

新生六課の部隊長も部隊長補佐も誰も知らないのだ。
そんな話をしていると後ろから声をかけられた。

「みんな、ちょっといいかな?」

「あれ、なのはさん?」

「ギン姉も……?」

スバルたちは、自分たちの近くになのはたちが近づいていることに気づき、首を傾げた。
あとは二次会だけなので彼女が自分たちを呼ぶ理由がわからなかったのである。

「二次会の前に、ちょっとね」



「「「「うわぁ……ッ!」」」」

なのはとギンガについて行った6人が見たのはこの一年間、世話になりっぱなしだった訓練スペース。
そこに広がる光景に、皆言葉も無しに、感嘆の息を吐いた。
目の前に広がる桃色の花を咲かせた木々。
そして、その花びらが風に舞って空を桃色に埋め尽くすその様は幻想的な空気を醸し出していた。

「この花って、確か……」

「うん。私やなのはちゃんの故郷の花」

「お別れと始まりの季節に、つきものの花なんだ」

エリオの言葉にはやてとフェイトが答える。
スバルは以前ゲンヤに聞いた話を思い出していた。
彼自身、見るのは初めてで、その光景には言葉を失っていた。

「おーし、フォワードメンバー集合!!」

「「「「「「はいっ!」」」」」」

桜の見せる光景に目を奪われていた6人は、ヴィータの掛け声で意識を引き戻し、声をそろえてすぐに横に並ぶ。
俺達が整列するのを待って、なのはが一歩前に出る。

「まずは6人とも、1年間、任務も訓練もよく頑張りました」

「この1年間、あたしはあんまり誉めた事無かったが……お前ら、まぁ随分強くなった」

「「「「……ッ!」」」」

なのはの言葉に続いて、ヴィータの言葉に驚く四人。
確かにヴィータが彼らを褒めたことなど一年の間に両手の指の数で事足りる程度だった。

「辛い訓練、キツい状況、困難な任務……だけど、一生懸命頑張って、負けずに全部クリアしてくれた」

なのはの言葉とともに、一年の間にあったいろいろなことが彼らの頭の中を過ぎ去っていく。
短くも濃厚な一年。
この一年は6人に取って忘れられない一年間になった。

「皆、本当に強くなった。
 6人とも……もう、立派なストライカーだよ」

「なのはさん……ッ!」

その一言で、四人の涙腺は崩壊寸前だった。

「あーもう、泣くな! バカタレ共!」

「「「「……はい!」」」」

そう言って四人に厳しい言葉を投げかけるヴィータの目にもまた、きらりと光るものがあった。

「……さて、折角の卒業、折角の桜吹雪。湿っぽいのは、無しにしよう!」

全員が涙を滲ませている中で、湿っぽい雰囲気を吹き飛ばすように、なのはが声を張った。

「そうだな」

「自分の相棒、連れてきてるだろうな?」

「「「「……へ?」」」」

シグナムとヴィータの言葉に首を傾げる四人。
自分の得物を持ち出し、すごい笑顔で構える二人に対して、スバルたち(ヤマトと小猫は除く)の第六感は最大級の警告音を鳴らしていた。

「えっと、なのはさん?どーゆーことでしょう?」

「折角最後だもん。
 全力全開!
 手加減なし!
 機動六課で最後の模擬戦!!」

なのはの言葉を聞いたフェイトは、慌てながらなのはの隣に向かう。

「全力全開って……聞いてないよ!?
 そ、それに今日は折角卒業なんだし……」

「まぁ、やらせてやれ。
 これも思い出だ」

「硬いこと言うなよ。
 リミッターも解除されたんだしよ」

「も、もう。
 なのはッ!」

「心配ないない。
 皆、強いんだから」

なのはの言葉にフェイトは心配そうな顔で俺達を見る。

「全力で行くわよ」

「相手はリミッター無しの隊長陣だ。
 どんなことしてでも勝つぞ!」

「「「「はい!」」」」

俺達はやる気満々。
それでもフェイトはどこか不満そうだったが……

「フェイトママ、頑張って~」

「も、もう。
 仕方ないなぁ」

同じく訓練スペースに来ていたヴィヴィオの声援には勝てなかった。
渋々とだが、バルディッシュを取り出す。
そして、全員がバリアジャケットを身に纏う。
桃色、金色、紫、赤、蒼、橙色と様々な光が桜の花びらを照らした。

「それじゃあ皆、準備はええか!?」

「「「「「「はいっ!」」」」」」

「それじゃあ……」

「レディー……」

「「ゴーッ!!」」

桜とは、別れと出会いを示す花。
だが、別れでもそれが悲しいものばかりではない。



六課解散した翌日、ヤマトは一度元の世界に戻ることにした

「じゃあいこうか」

「うん。ヤマト」

「うん、ヤマトパパ」

「はい……」

その場にいるのはなのは、ヴィヴィオ、ヤマト、小猫で、この四人で向こうに行くことになっている。
なのはとヴィヴィオが向こうに行く理由は……あれだ、なのはとヤマトがこっちの世界で婚約したからである。ヴィヴィオはなのはが引き取ったので事実上、ヤマトの娘になったのだ。

「ヤマト先輩……」

「なに?」

「死なないでください」

「そうするよ」

四人はグレモリー城にの門前に転移した

続く 
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