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インフィニット・ストラトス 乱れ撃つ者

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編入

さて、時は過ぎ、俺は現在、IS学園前にいた。 勿論、加賀さんが付き添いで来てくれている。 保護者としてどうとかなんとか言っていたのだが、他の職員さん曰く、かなり俺のことを心配してくれているそうだ。 ありがたい話である


「……ついに来たか……IS学園っ!」


「ふふ、頑張ったかいがありましたねぇ」


テンションは既に最高潮である

そりゃそうだ。 あんな加賀さんの地獄のような訓練を耐え、漸く憧れの世界に飛び込めるのだ。 これが嬉しくないはずがないだろう


ちなみに、俺のことはもう既に世界中に知られている。


二人目の男性IS操縦者、御堂中。


もちろん、世間は大騒ぎ。 マスコミやら、何やらゴットカンパニーに押し寄せてきたが、そこは上手く加賀さんたち職員の方々が対処してくれた


ほんと、頼りになる人たちである


「それじゃ、行ってくるよ」


「ええ。 貴方が憧れた世界です。 思う存分、楽しんできてください。 IS関連の部品だったり、修理なども、私たちがサポートしますから」



そう言って、いつものように微笑む加賀さん。 さすが、イケメンだ


だが、これから卒業までは、長期休暇なんかぐらいでしか会えない可能性が高くなる。 それに、この世界に来て一番に接してくれたのは今、俺の目の前にいるこの人であり、俺の父親と言っても過言ではないのだ


だから…


「ありがとう。 ……父さん」


「っ……はい」


いつもより二割増しの笑顔で笑った加賀は、少し嬉しそうな顔でこちらに手をふっていた



「さぁて、行くか」


俺の物語は、ここから始まる……!!
















「……やべぇ、迷った…」


十分後、迷子ナウ


誰だよ、こっから始まる!とか言って意気揚々と学園入っていった奴は……俺だよ



本来なら、俺は受付に行った後に、職員室に向かうことになっているのだが、まず、受付自体が見つからない



「くっそ、無駄に広ぇよ、この学園」


悪態を付きながら、歩き回るが、らちが明かない。 せめて、案内図でも学園内にあれば嬉しいのだが、そんなことがあるはずもなく、結局、歩くしか方法がない



「教師でもいればなぁ……」


その時だった。 ふと、目線の先(といっても数十メートルも離れているが)に人影を見かけた。 アサシンの能力もあってか、アーチャーほどでないにしてもそこそこの視力を持っているため、それが改造制服を着たツインテールの生徒であることははっきりと分かった


「おぉ、さっそくかよ…」


凰 鈴音(ファン リンイン)。ISにおけるヒロインの一人で、中国の代表候補生。 まさに、あの鈴であった。 見事なまでの貧乳である


幸い、彼女がこちらに気づいている様子はないため、そのまま視界から消えてしまった


「まさか、時期が被るとはなぁ…」


鈴の編入が4月の途中だったため、可能性としてはあったことは確かだけども


だが、俺も一応編入生である。 そのため、この出会い(一方的)はまさに幸運。 彼女についていけば、OKということだ


というわけで、

「気配遮断」



アサシンのクラススキルである気配遮断を使い、軽い身のこなしで、鈴の後からついていく。 気づかれていないのは、さすが、A+といったところか



やがて、彼女の向かう先に受付が見えたため、一旦追跡を止め、彼女が出たあと、俺も受付を済ませて担当の人に職員室の場所を聞いて難を逃れた



職員室に到着した頃には、鈴の姿はもうそこにはなく、代わりに、俺の前に黒のスーツを着たキリッとした鋭い印象の女性がやって来る



ご存じ、織斑 千冬(オリムラ チフユ)である。 なんと言うか、生をこの目で直接見れたことがかなり嬉しい



「……何を笑っている」


「あ、いえ。 何でもありません」


どうやら、顔に出ていたようだ。 気を付けなければ


織斑先生はまぁいい。と一言呟くと、何かのファイルから資料のようなものを取り出した。
一瞬、チラッと俺の名前が見えたため、俺に関する資料なのだろう


「もう、ISを持っているのか?」


「あ、はい。 これです」



そう言って、俺は首から下げていたネックレスを見せる。 ネックレス・トップである、銃の形をしたところが、サバーニャの待機状態となっている。 後に出てくるシャルロットと同じタイプの物だ




「分かった。 それでは、これから教室に向かう。 御堂、お前は1組だ。私が担任を務めるクラスだ。 当たり前だが、変なことはしてくれるなよ?」


分かったな?と念をおすように問いかけてくる織斑先生に俺ははいと答えた。 答えるしかなかった


ノーと言えない、言わしてくれない雰囲気だあれは。 あの神様よりも怖かった


どうやら、転生しても、俺の草食系チキンハートは変わっていないようだ



「では、呼んだら入ってきてくれ」


そう言って一足早く教室の中に入っていった織斑先生だかわ、扉がしまってからすぐに、ガンッ!という鈍い音と、男子であろう「痛ぇっ!?」という声が聞こえてきた



いまのが、女子たちに影で「唐変木・オブ・唐変木ズ」と言われている原作主人公にして、あの鬼教官織斑千冬の弟、織斑 一夏(オリムライチカ)なのだろう


扉を開けたとき、教壇に立つ山田真耶(ヤマダマヤ)の姿が見えた



俺は一人、扉の前で笑みを浮かべていた



一夏とセシリアの決闘イベントは終わってしまったが、それでも、物語はまだまだこれからなのだ。 それに、1組への編入。 おかげで、話のすぐ近くにいることもできる



俺の目的は、原作ブレイクすることでもなく、かといって介入しないというわけでもない。 どう言うことかと言えば、俺は第三者のような立ち位置で原作キャラ達のことを見ておきたいときうのが一番強い




「楽しみだ」



これからのことを思い浮かべる。 自然に笑みが出てしまう癖は何とかしなくては




「それじゃ、入ってこい」



名前は呼ばないのかよ


















































 
 

 
後書き
千冬さん、こんな話し方でいいのかな? 
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