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チート戦艦の非常識な鎮守府生活

作者:諷詩
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7.大変な三姉妹

ーーーーーーーーーーーーーーアメストリアsideーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

高雄型四姉妹と大鳳、龍驤がパラオ鎮守府に所属してから一週間が経つ。
あの後も、ぶっ通しでは無いが、稼働させ、
鋼材112463
燃料114956
弾薬113934
ボーキサイト100254
高速修復材2146
高速建造材1964
開発資材587
改造資材6980
となった。うん。スゲェ.......色々とおかしいが突っ込まないでくれ。
そしてたった今こうなった。
鋼材74463
燃料114956
弾薬109934
ボーキサイト94254
高速修復材2146
高速建造材1964
開発資材157
改造資材6980
だ。何故万単位で減っているかって?
そりゃ、これを見ればわかるだろう。

建造用二番ドック
2450時間

建造用三番ドック
2450時間

だ。現在アメストリアが入るサイズのドックが二つ埋まり、大量の妖精さんがせわしなく動き回り、足場が着々と組まれている。しかし102日かかる為、ゆっくりだ。
すぐに全力疾走で提督室に走り、報告すると提督も固まり、急いで戻ったが、やはり2449時間55分。で、高速建造材を使用し、バーナーを使ったのだが、アメストリアと瓜二つの艦影が二つ。
もうお分かりだろう。''彼女''の妹だ。''彼女''が激しく動揺している。
つ、ま、り、俺の妹でも間接的だが、あり、ヤバイヤバイヤバイ!
俺妹との付き合い方なんか知らないし、どう接すればいいのか分からない。
「て、提督...」
「うん。君の妹だよね。しかも二隻。ごっそり資材が消えたと思ったらこうなってたんだぁ...」
「う、うむ」
「後で、ひ、と、り、で提督室に来てね?」
「はぃ...」
はぁ...また説教か...しかし今回は完全に俺が悪い。寝ぼけて大量の資材を投下してしまった。
結果、妹が二隻。うわぁ...
足場が撤去され、ドックの足場が動いて行き、俺の右隣に二番艦が、左隣に三番艦が。
こうしてみると物凄い迫力がある。だって4645mの巨体が三隻だよ?色々と、うん。あ艦これ。
「妖精さん。アメストリア型戦艦って何番艦までいるのだ?」
''???番艦ですっ!''
ん?よく聞こえなかったぞ?まぁ、沢山いたんだろう。

「ぉ..........ちゃ............ん.................」
ん?なんか凄い速度で走ってくる人影が...まずいぞ...よく見ると俺と同じ巫女服に黒髪、蒼眼、少し幼さの残る童顔、といったところか。そして後ろに服装は同じだが、黒髪は長く、吊り目の美人がゆっくりと歩いていた。
どこからどう見ても俺の妹だ。ちょっ......
「おねぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇちゃゃん!!!!!!」
「きゃあっ!?」
思い切り抱きつかれ、慣性の法則により凄い威力で押し倒される。おそらく、人間だったらミンチになるレベルの。ぐぅ...絵面てきにはいいのだが、本人としてはすごく辛い。ちょっ首締まる...
しかも俺以上と思われるモノを押し付けてくる。キツイねん...
「ちょっ...!ギブッ!」
「わわわっごめんなさいお姉ちゃん!」
「何をやってるんだ...姉さん、只今、
アメストリア型戦艦二番艦 リバンデヒ
アメストリア型戦艦三番艦 カイクル 着任した」
「了解した。カイクル、で良いか?」
「あぁ」
キャラ被ってますとは言えないよなぁ...
って、ええぃ!!いい加減しつこいわっ!
「リバンデヒ、今すぐ私から離れろ」
「はいはーい!」
「はぁ...二人共付いて来い。提督に報告する。」
あわよくば道ずれに...
されはさて置き、報告したが、提督の機嫌は直らなかった。
「はぁ...で、三隻になったんだよね?」
「そういうことだ」
「はぁ......リバンデヒ、カイクルで良いかな?」
「はい!」「あぁ」
「先に戦艦寮に戻っていてくれるかな?僕はアメストリアと少し話しをするから」
「...はい」
「...わかった」
えっ.......お、置いてかないでぇ!!あんたら俺の妹だろっ!!うぅ...薄情者っ!
「さて、アメストリア」
「はい...」
「弁明は?」
「ありません」
「はぁ...だいたいね---

アメストリア三時間耐久説教中☆

「うぅ.......もう、許してください.......」
「はぁ...もう、寝ぼけて建造をしないでね?」
「はぃ......」
「じゃあ、戻って」
「はい...」
何故あんなに提督はピンピンしているんだ?俺はずっと正座だったが、疲労は無いし、精神的な疲労がもんの凄いが、大して身体には影響が無い。
で、三時間耐久説教をされた俺だが、いや、もういっそのこと一人称を私にしようか。
もう妹が出来て精神も大分引っ張られている。
で、だ。今はまた抱きつかれている。次女のリバンデヒだ。このドシスコンめっ!
三女のカイクルは私の裏のホルスターからM9を取ると鼻歌まじりに解体し、整備している。
銃好きなんですねわかります。でも、ちょっとフリーダムすぎやしませんかね?
「姉さん、M9は整備しておいた。」
「あ、あぁ」
ぐぅ...!すごくガッチリとホールドされている...でも内臓圧迫はやめてくれぇ!
「リバンデヒ、離せ...」
「わかった〜」
「ケホッケホッ...どうして分かった?」
「少し膨らんでいる。バレバレだ」
「そうか...」
カイクルさんにはバレバレだったようだ。あれー?可笑しいなー?提督にも艦娘にもばれていないんだけどなー?
「あと何故軍刀だ?」
「クセだ。前の艦長の。しかもこれは天代家の打ったそこら辺の刀とか一味違う。」
「いつ使うんだ?」
「どうだろうな?」
「まぁ、止めはせん」
「感謝する」
カイクルが軍刀抜き、磨き始めた頃にドアが突然開く。何だ?
「ア、アメストリアさんっ!アメストリアさんが三人にっ!!.....あれ、なのです?」
電が突入してきた。しかし私達三姉妹をみて固まった。
「お姉ちゃ〜ん。この子誰〜?」
「特型駆逐艦 電 だ。第六駆逐隊に所属している。ついでに言えば、高雄型四姉妹、大鳳、龍驤がいる」
「ヘェー、かわいい〜♪」
「...はわわっ!?アメストリアさん!この人達はっ?」
「あぁ...私の妹だ。二番艦、リバンデヒに三番艦、カイクルだ。
わ、わぁ...アメストリアさんが三隻分...」
まぁ、戦力としては間違いなくオーバーキルだろう。150cm四連装砲60門だ。大陸が消えるのではないだろうか?
しかも妹達の説明によると生産能力は無いらしく、75ノットと5ノット遅いらしい。まぁ、後ろにつくためだと思われるが。まぁ、早いことには変わりないし、武装も特に変わってない。

夕食
結局抱きつかれたり色々とあったが、割愛。
全ての艦娘...15隻しかいないが、が集まり、ちゃんと座っている。
「みんな電から聞いたと思うけど、今日、アメストリア型が三隻になったんだ。みんな仲良くね」
「私がアメストリア型戦艦二番艦リバンデヒよ!よろしくねっ!」
「私がアメストリア型戦艦三番艦カイクルだ。よろしく頼む」
『え、ぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇぇえぇぇぇぇぇぇえぇぇぇえぇぇぇぇぇ!!!!!!』
うるせぇ....耳がぁ....

閑話休題

さて、今夜の夕食はデザートがある。
アイスとえば間宮アイスだが、うちにはないので艦内を探してみると、
ミリタリーレーション多数、時間凍結された生鮮野菜、肉、以上。と言う素敵仕様だった。
いや、なんでよ?妹達には和菓子があった。くぅ〜〜〜ッ!!!一切甘味が無かったのにっ!

さて、それはさておき、どんちゃん騒ぎの歓迎会が終わり、汗を流す為に風呂にいる。
毎日風呂に入るのが習慣という風呂大好き民族の日本人の血のせいか、毎日入渠している。
別に損傷しているわけではないが。なんというか、癒される。精神的な疲れが回復できる。
こう、気持ち良い。縁にもたれかかり、のんびりとしていると、

ガラッ! タッタッタッタッタッタッ!!

「お姉ちゃん!」
うわぁーまた来たよシスコン。ドアを開け放ち、堂々たる姿勢でそのバランスのとれた裸体を晒してくる。やめてくれ...
別に嫌じゃないけど、少しスキンシップが過激だ。ベッタベタなのだ。
そして後ろからタオルで身体を隠しながらカイクルが来た。明らかに後者の方が正解だろう。
しかしカイクルも劣らず引き締まっており、体型が良い。私は、もと男だが、もう薄れつつある。
「姉さん隣失礼する」
「あぁ」
カイクルが隣に入ってくる。リバンデヒはというと湯船で身体をめいいっぱい伸ばし、惜しげもなく身体を晒している。この子私のこと以外には注意というか考えが回らないのか?
「リバンデヒ、カイクル」
「何〜?」「何だ?」
「私達はここの所属だが、本来は?」
「アメストリア海軍第一艦隊、だろうな」
「そうだ」
「でも何で私達はこんな世界に来ちゃったんだろうねえ〜...まぁ、海をまた滑れるから良いけど」
「たった一両の戦車にな」
「あぁ。あれはキツかった。姉さんだけでもと庇ったが、あのあと自沈したな?」
「...すまない。艦長が自決したんだ。」
ある時、2000隻の第一艦隊、つまりガチの主力が壊滅した。たった一両の戦車に。
次々と成す術なく沈んで行き、気づけばたった三隻。
アメストリア型戦艦一番艦アメストリア
アメストリア型戦艦二番艦リバンデヒ
アメストリア型戦艦三番艦カイクル
たったこれだけだ。直庵機もゼロ。リバンデヒは大破炎上し、カイクルは主力が二基吹き飛び一基は稼働せず。私ことアメストリアは主砲全ロスト。全て動かない。レーダーが潰され、正確な射撃が不可能になったからだ。
そしてリバンデヒはアメストリアを庇い真っ二つに割れ轟沈。
カイクルは生き残っている二基を動かし反撃。しかし奮戦虚しく轟沈。
アメストリアは決死の思いで何とか超大型艦艇輸送艦に到着し、着岸。しかし兵士がいなくなった夜、密かに艦長が甲板で自決。自我を持っていたアメストリアは自らを動かし、主砲を誘爆。無限装填装置の砲弾に誘爆し、大爆発を起こし三つに己を裂きながら静かに自沈した。
「お前達は提督に忠誠を誓っているか?」
「いや。姉さんとアメストリア國大統領、アメストリア十一武神のみだ」
「私も〜」
「ふっ...ありがとう」
「私達は姉さんの盾であり矛だ。当たり前だ。」
 
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