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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0922話

 一瞬、レモンの言っている意味が分からなかった。
 だが、すぐにその言葉の内容を理解し、首を傾げる。
 シャドウミラーが抱える最大の問題? そんな風に言われる程に酷い問題がシャドウミラーにあるようには思えないんだが……
 ぱっと考えつくとすれば、それはやはり人材か。いや、人材自体はそれなりにいるんだが、その多くが実働班や技術班に偏っているのは事実だ。
 幾つもの世界と交流を持ち、その全ての世界の盟主的な立場にいるシャドウミラーだが、政治的な人員はエザリアとレオンの2人しかいない。
 政治関係の人材の不足は明らかではあるが……魔法球を使えば1時間で2日という時間がある以上、現状でも回っているのは事実だ。
 それに今は政治関係の人員が少ないが、もう1年もしないうちにあやか、千鶴、円、美砂の4人が高校を卒業してシャドウミラーに所属する。
 まだ誰がどのような部署に所属するのかは決まっていないが、恐らくあやかと千鶴は政治要員としてエザリアの部下に、円と美砂は実働班入りという流れになるのは間違いない。だとすれば政治要員も一気に倍になるんだし、最初は見習い的な扱いではあっても、ネギま世界で上流階級を生きてきたあやかと千鶴の2人で、更に俺が麻帆良から去った後は自らを高め続けてきたのだ。そう遠くないうちに1人前の政治要員となれるだろう。
 ……ちなみに葉加瀬も何気にシャドウミラーに所属を希望しているんだが……この辺は後でレモン達技術班と要相談だ。
 もっとも、葉加瀬自体は今でも頻繁にホワイトスターにやってきて技術班と交流している。それを考えれば、シャドウミラーに入れるのはそうおかしくないだろう。
 他にも、異世界の料理目当てで四葉がシャドウミラーに興味を持っているという話を聞いているが……らしいと言えばらしい。
 それはともかく。

「何だか妙に大袈裟だが、シャドウミラーの致命的な欠陥ってのは何だ? まさか人材不足とかじゃないよな?」
『そうね。その辺にもちょっと関わってくるわ』

 俺の言葉に、映像モニタに映し出されているレモンは小さく笑みを浮かべて言葉を返してくる。
 当たらずとも遠からずってところか。

「具体的に言ってくれ」
『……ねぇ、アクセル。今のシャドウミラーって、基本的には無能な人っていないわよね? いえ、正確に言えば全員が何らかの意味で有能だわ』
「だろうな。俺が……俺達が苦労して集めた人材なんだ。それは当然だろう」
『けどね、それがいつまで続くと思う? 確かに今は問題無い。最も高齢な人物と言っても40代半ばのムラタでしょう? ……まぁ、エヴァのような例外を除いてだけど』
「だろうな。そういう意味ではムラタが突出していると言ってもいい」
『ええ。ムラタ以外は殆どが20代だし、10代もそう珍しくない。幾つもの異世界の盟主的な立場にある組織としては、驚く程若い組織と言ってもいいでしょう』

 そこで一旦言葉を切るレモン。
 何となく言いたい事は分かったが、そのままレモンに話を続けさせる。

『今はそれでいいわ。けど、この先もずっと最高の人材がいつでもシャドウミラーの中心部分にいる。そういう確証は出来ないでしょう? アクセルと共に生きる事を誓った私達は時の指輪のおかげで不老になった。けど、他の人達は違う。幾ら有能な人達であったとしても、いずれは年を取って寿命を迎える』
「それはそうだろうな」
『そして、現在のシャドウミラーの人員は、有能であるが故にそう簡単に代わりとなる者を見つけるのも、また困難なのは事実。違う?』
「いや、違わない」

 実際、今のシャドウミラーで能力的に最も劣っているメンバーと言えば、恐らくはレオンの護衛兼補助を任せている2人だろう。
 実働班に所属したスティングやアウルにしても、戦闘力という点では普通の軍隊ならエースを任せられるだけの実力を身につけつつあるし、レイはレイでムウによって訓練を受けており、冷静さと実力の両方を併せ持つ――あくまでもその世代では――だけの能力を持っている。
 ……ああ、そういう意味で一番能力が無いとすれば、特に何の訓練も受けていないステラなのか。
 ただ、ステラの場合はシャドウミラーに所属しているというか、保護しているといった状態だからな。この場合は数に入れなくてもいいだろう。

『けど、それが……シャドウミラーに所属している今のメンバーが、ずっと生き残っていたら……どうなると思う?』
「それはつまり、俺やお前達みたいに不老って事か?」
『ええ、そう。……本題に入るわね。分かりやすく言えば魔法球の中に入っている限り不老処置が付与されるでしょう? それと同じ事が、このホワイトスター全体に出来る……かもしれれないわ』
「それがグレイ・シックスの効果だと?」

 その問いに無言で頷くレモン。
 魔法も何もないマブラヴ世界で、何故魔法に関する話が出てくるのか。そうも思うが、それこそがG元素なのだと言われれば、こっちとしても納得するしかない。
 まぁ、もっとも……G元素を生み出しているBETAにしても、そのG元素が魔法に関係する性質なり能力なりを持っているとは思ってもいなかったんだろうが。
 恐らくは本来であれば、グレイ・シックスというのはもっと別の何かに使用される為のG元素なのだろう。だが、そのグレイ・シックスを技術班が研究、解析しているうちに今レモンが言ったような性質を発見した訳か。

『ええ。ただ、これはあくまでも最初の1歩にしか過ぎないけど、魔法に詳しいエヴァ、フェイト。魔法と科学の両方に詳しい葉加瀬の3人全員に意見を求めたから、恐らく間違いないと思う。このグレイ・シックスは、魔法と……より正確にはマジックアイテムと深い親和・拡大・維持性を持つ物質よ』
「つまりそれは……魔法球に時の指輪を組み込んだように、ホワイトスターそのものに時の指輪を組み込める、と?」
『まだ、あくまでもその可能性がある……としか言えないけどね』

 思わず尋ねた俺の問い掛けに、条件付きながらもレモンは頷く。
 魔法球の場合は、元々がマジックアイテムだったから、そこを利用して時の指輪を組み込む事が出来た。
 だが、それにしたってエヴァという魔法に関しての第一人者が存在しており、魔法と科学の両方に深い造詣を持つ葉加瀬、天才少年と言ってもいいネギがいたからこそ出来た事だと言えるだろう。
 それが、魔法とは全く関係の無いこのホワイトスターそのものに対して使えるとなれば……そして、もしそれが他の世界の者達に知られたとしたら……

「狂乱と言っていい程の騒ぎになるのは確実だな」

 もしも本当にレモンの言っている事が実現可能だとしたら――科学者としてのレモンの実績を考えればほぼ確実に可能なのだろうが――ホワイトスターにいる限り不老になれるという事に他ならないのだから。
 少なくても、ホワイトスターに訪れる者が今のままって事はないだろう。
 下手をすれば数百、数千、数万倍の者達がホワイトスターに訪れる事を希望する筈だ。
 せめてもの救いは、まだホワイトスターに対して住人を集めている訳ではないといったところだろう。
 現在他の世界の者達が滞在できるのは、あくまでも交流区画でしかない。
 門世界の侵攻で交流区画の場所自体は変更になったものの、その辺は全く変わっていないのだから。
 そして交流区画というのは基本的に寝泊まり禁止で、毎日自分の世界からゲートを使ってホワイトスターに訪れている。
 その辺を考えれば……いや、それでも1日の3分の1近くをホワイトスターで過ごしていれば寿命の変化にはいずれ気が付くか。
 普通の住人に比べると約3割増し……睡眠時間を考えると、下手をすれば5割から6割増しの寿命となるのだから。
 その辺の説明を求めると、レモンは頷きを返しつつ、それでも笑みは消えぬままに言葉を続ける。

『確かにアクセルの心配も分かるわ。けど、考え方が違うのよ。誰にでも無条件に時の指輪の効果を発揮させるんじゃなくて、例えば……そうね、指輪というのはちょっと問題あるでしょうから、ネックレスとか腕輪とか、あるいはシャドウミラーとしての身分証でもいいわ。とにかく、何か特有の物を持っている者だけにその効果を与えるようにすればいいのよ。大体、ホワイトスターにいるメンバーに対して無条件で不老の効果を与えるとなると、ムウみたいな人が困るでしょ』

 そう言われ、納得する。
 確かにムウの場合はシャドウミラーに所属してはいるが、生活の拠点はあくまでもナタルと同棲しているオーブだ。
 そんな状態でムウのみが不老になったりすれば、ナタルと死に別れるのは確定となる。
 個人的にはナタルに対してはSEED世界にいる時に色々と世話になったんだし、ホワイトスターに住むのであれば、シャドウミラーに所属していなくても不老の効果を与えるというのもいいとは思うんだが……まぁ、その辺は本人の意見もあるしな。
 ベストな選択としては、やっぱりシャドウミラーに所属してもらう事なんだが。
 ああ、それとホワイトスターに住んでいる者全員に無条件に不老の効果を与えるというのは、隔離区画にいる囚人の件もあるか。
 今のところはSEED世界のアズラエル、ジブリール、パトリックの3人と門世界から侵略してきて虜囚となった騎士や兵士、あるいは貴族といった面々がいる。
 そいつらにも不老の効果を与えるとなると、永遠の牢獄という事になりかねないだろう。
 ……まぁ、貴族辺りは帝国が無条件降伏したら条件次第では向こうに戻れるかもしれないが。

「なるほど、話は分かった。……それで、それが実現するまでにはどのくらいかかる?」

 これ程大きな話である以上、さすがに俺の一存では決められない。後々、シャドウミラーの幹部……いや、スティングやアウルも入れるんだから幹部以外もか。とにかく、シャドウミラーに所属している人員の意見を募る必要がある。

『さすがにまだ正確には分からないわ。今言ったのは、幾ら出来るだろうとしても、まだ可能性でしかないの。その辺はもう少し研究を重ねる必要があるでしょうね。魔法関係である以上、エヴァ達の協力も必須でしょうし』
「研究の入り口に入ったばかりって事か」
『そうね。どうしてもその辺はしょうがないわ』

 となると、迷うな。グレイ・シックスに関してはシャドウミラーのメンバーに関しての不老という大きな利益がある以上、なるべく早くそれを実現させて欲しい。
 何しろ、ホワイトスター丸々1つに時の指輪を融合させるのだ。そうなればどうしても長期間の研究は必要だろう。
 恐らくそれを実現させるにはかなりの労力を必要とする筈だ。
 だが、現在は門世界に対しての侵攻も行われている。
 幸い今は向こうの内紛を待つ時期ではあるが、その間にこちらもアルヌスの丘周辺から徐々に支配地域を広げていくつもりではある。
 何度か偵察を出した存在によって、村や街の類も幾つか見つけているし。
 そうなれば、当然この世界特有の存在を見つけ出す事も多くなる筈であり、それを思えば技術班の労力を一点に集中させすぎるのは避けたいというのが正直なところだ。
 現にロゥリィの持っている神鉄についても、今はまだ棚上げにしている状態なのだから。
 ……悩ましい。
 数秒程悩み、結局俺の出した結論は……

「どの程度の労力をG元素関係に注ぎ込むのかは、レモンに任せる」

 レモンへと丸投げする事だった。
 だが、技術班に関してはレモンが一番理解している以上、それがベストなのも事実。
 それに、いざその辺の調整が必要になった時には、改めて頼めばいいだけなのだから。

『そう? 取りあえず話は分かったわ。じゃあ研究を進めるわね』
「ああ。ホワイトスターに時の指輪の効果を与えるというのを実現するかどうかはともかく、グレイ・シックスの研究を進めておくのは悪い事じゃない。それと、他のG元素に関してはどうなっている?」
『そっちはまだ全然ね。今回の3つについても、アメリカからの情報提供があったからこそここまで早く結果が出せたんだし』

 そうか。……まぁ、今でさえ手が足りない状態なんだし、ここで無理をする必要は無いか。
 ちっ、恐らくマブラヴ世界に関しても俺が知らないだけでネギまのように原作の類があるんだろうが……その知識があれば、もしかして他のG元素に関しても有効活用する方法が見つかったかもしれないのにな。
 つくづく惜しい。
 いや、今更それを愚痴ってもしょうがないか。
 とにかく、G元素は俺達シャドウミラーにとって非常に有益な実りをもたらしてくれたことは間違いない。今は、ただそれを喜ぶだけだ。

「頼む」
『ええ、任せておいて。私とアクセルの……そしてコーネリア、マリュー、スレイ、シェリル。他にもあやか達の家でもあるシャドウミラー。そのシャドウミラーを盤石の存在にする為なら、この程度の事は大した苦労じゃないわ』

 艶然とした笑みを浮かべたレモンだったが、ふと何かに気が付いたかのような表情を浮かべると、悪戯っぽい笑みを浮かべて口を開く。

『けど、そうね。私を労る気持ちがあるのなら、今日の夜はたっぷりと愛してちょうだい。それこそ、身も心も蕩ける程に……ね』

 目を惹き付けられるかのような、艶っぽい笑みを浮かべてそう告げた後、パチリと色っぽいウィンクをして通信が切れるのだった。





 そしてこの日の夜、レモンを身も心も壊れかねない程に愛する事になる。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:170
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1143 
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