ドリトル先生と学園の動物達
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第十幕その一
第十幕 インドからの留学生
先生は日笠さんにです、この日は動物園の中で動物達この日はキリン達の歯を観ながらそのうえで言いました。
「体重を測ったのですが」
「あっ、それはいいことですね」
「いいことですか」
「体重と脂肪率をチェックしてです」
そのうえでというのです。
「日々の健康を管理することは重要ですので」
「だからですね」
「はい、先生が体重をチェックされることはいいことです」
「脂肪率もですね」
「そうです、それでなのですが」
今度は日笠さんから先生に尋ねました、先生のお手伝いをしながら。
「体重と。脂肪率も測られましたね」
「脂肪率も体重計に出ていましたので」
それで、と答える先生でした。
「そちらもチェックしました」
「それでどうだったでしょうか」
「驚きました」
先生は目を丸くさせて日笠さんに答えました。
「体重も脂肪率も減っていました」
「それはいいことですね」
「日本来て食べる量が増えたというのに」
「それで体重と脂肪率が減ったことについてですか」
「かえって驚いています」
そうだというのです。
「どうしてなのか」
「食べる量は増えたのですね」
「そのことは間違いないです」
先生もしっかりと自覚していることです、このことは。
「日本のお料理はとても美味しいので」
「だからですね」
「はい、しかし」
それでもだというのです。
「それでかえって痩せたので」
「不思議ですか」
「そうです、ただ」
「ただ?」
「それで痩せるとは」
先生はそのことが信じられないのです、それで日笠さんにも言うのです。それがどうしてかということをです。
「わかりません」
「それはですね」
「日笠さんにはおわかりですか」
「日本のお料理、和食はカロリーが少なくヘルシー傾向にあります」
「ヘルシーでもあるのですか」
「お豆腐やお野菜のお料理が多いですね」
「はい、洋食にしても」
先生も言われて頷きます。
「多いですね、何かと」
「そうしたお料理ばかりなので」
「美味しくてついつい食べてもですね」
「お菓子もです」
それもだというのです。
「幾ら多く食べてもです」
「それでもですか」
「イギリスのお料理よりもカロリーが少なくお野菜も多いです」
「そういえば」
ここで先生も気付きました、イギリスのお料理について。
「イギリス人は日本人よりも肥満が問題になっています」
「肥満率が高いですね」
「アメリカや中国、オーストラリアやブラジルもですが」
こうした国々も肥満が問題になっているみたいです。
「イギリスもです」
「食べるもののカロリーが高く」
「糖分もですね」
そちらもなのでした。
「イギリスのお菓子は日本のものより甘いです」
「それで糖分もですね」
「多いですね」
「そうしたものを食べていて」
「しかも先生はイギリスにおられた頃は」
「患者さんが少ない病院でした」
そこの院長さんでした、もっと言うと少ないというよりもです。動物達が一杯いるので人が来ない病院でした。
「その結果暇で暇で」
「動くこともですね」
「なかったです」
「しかし今は」
「日本に来てからは。仕事があって」
それで、と自分から言う先生でした。
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