SAO ~青の剣士達~
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第3部 GGO
41話 ラフコフとの遭遇
僕達は現在予選の最中だ。兄さんとシノンさんがFブロック。僕とソウさんがEブロック。アスナさんはAブロックだ。
こうも見事に分かれるとは思わなかったけど・・・・でも、みんな同じじゃなかっただけマシかな?
予選はそれぞれA〜Fブロックに分かれてそれぞれ優勝者、準優勝者を決める。その優勝者と準優勝者が本戦に出られるのだ。
「アスナーもうヤダ。この姿やだー!」
「はいはい・・・・この調査が終わったらちゃんと帰れるからね?それまで我慢だよ?」
はいはい・・・・バカップル乙。そろそろ自重というものを学んでくれないかな?僕達はちゃんと自重してるよ?
「・・・・キリトも変わったわね」
「SAOの後半からこんな感じでな・・・・折角だし俺達も付き合うか?」
「な・・・!なっ・・・?!だ、誰があんたなんかとっ!!」
「・・・・・シノン、その反応は少し傷つくぞ」
「べ、べべべべ別に・・・・あんたとつ、つつつ付き合いたいとかお、おおおお思って無いんだから・・・!!」
「・・・・これは脈ありでいいのか?」
いいと思います。二人とも付き合えばいいと思います。てか、兄さんとアスナさんがにやにやしてるよ?
「いいな!!付き合っちゃえよっ!!」
「私も賛成!!」
「なっ?!キリトっ?!」
「あ、アスナ?!」
二人は顔を赤くして二人を見る。二人は笑っていた。
「お似合いだぞー?」
「私もいいと思うんだけどなぁ・・・・」
「・・・・この戦いが終わったら考えてあげてもいいわ」
シノンさんはそっぽを向いた。その頬は少しだけ紅かった。
「だってさ、ソウ。頑張れよ」
「・・・おう」
ソウさんも何処か嬉しそうだった。もう考えずに付き合っちゃいなよ。
*
「本当にっ!信じらんないっ!!」
「いやー、出来ると思えば出来るもんだな・・・・」
シノンさんは猫みたいに髪の毛を逆立てていて、兄さんは満足そうに頷いていた。
「キリト、お前、ますますチート化してるぞ」
「帰ったら魔法破壊でも開発してみるか・・・・」
「じゃあ、私、手伝うね」
「おう。助かる」
はい、そこ。二人の空間作り上げない。そして、ますますチート化するから辞めようか。
そもそもの原因はさっきのFブロックの決勝戦。シノンさんが最後に放った銃弾を兄さんが光剣で真っ二つに斬ったのが原因だった。
僕もあそこまでチート化するとは思わなかったよ。うん。
その証拠に周りのプレイヤー達は兄さんを見て、口を開けたまま静止していた。そろそろ、動こうか。
「さて、予選も終わったし、そろそろログアウトするか・・・とその前に誰だ」
兄さんは後ろを振り向く。僕達も後ろを振り向くと、そこには黒いマントを羽織った男が。その目は赤い。
「お前・・・・本物か・・・?」
その言葉に兄さんの眉が動いた。
「どういう意味だ」
ソウさんが聞いた。男は予選の参加者の名簿を出し、兄さんの名前をなぞる。
「この、名前、剣捌き、お前、本物か」
「何言ってるか全くもってわからないんだがな。だが、一つだけ言うとすれば、お前が見たもの、全てが答えだ」
兄さんはそう言った。
「ならば、決勝で、お前を、殺す、≪黒の剣士≫」
「出来るならな。≪赤目のザザ≫」
その言葉に僕達は息を飲んだ。赤目のザザといえば、≪ソードアート・オンライン≫で恐れられた最悪のレッドギルド≪ラフィンコフィン≫の幹部でありエストニック使い。何故、そんな人がここに・・・・・
「ふん。あの頃とは、違う。お前、腕、鈍った」
「まあ、最善期と比べればな・・・・でも、俺だってあの頃とは、違う」
「・・・・なら、楽しみに、している」
「ああ・・・・俺もだ」
ザザはこの場から立ち去った。兄さんは息をゆっくりと吐いた。
「キリト君・・・・・」
アスナさんが心配そうに名前を呼んだ。
「大丈夫だ。アスナ、シノン、少しだけ付き合ってくれないか」
「・・・う、うん」
「わかったわ」
兄さん達は連れ立って出て行く。この場には僕とソウさんだけが残された。
「タクヤ。俺達はログアウトするか」
「・・・・そうですね」
兄さんが何をしようとしているのかは予想できる。きっと、ある程度の感覚を戻すつもりなんだろう。それに僕達の力は必要ない。否、僕達は僕達のすべきことをしろということなのだろう。だから、僕達はログアウトして、兄さんの力になれるように万全の状態を保つだけだ。
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