インフィニット・ストラトス 乱れ撃つ者
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加賀と会社
前書き
ニシュラはガンダムOOの機体はどれも好きです
気づいたときには、俺は空を見ていた
「あぁ、寝っ転がってんのね、これ」
よいしょ、と体を起こして周りをみると、どうやらここは何処かの屋上か何かのようだ。 そこまで大きくない、10階もないだろう建物だ
「転生は無事終了……ってとこか。 にしても、ここどこだ?」
転生する場所を聞いていなかったが、こう、見渡す限り野原が広がっている場所のこんな建物にいきなり出てきたんだ。 自分の位置がわからない。 ただ、ここが都会じゃないことは分かる
「しまったな……場所くらい聞いとけばよかった…」
唯一の手がかりはこの建物。 扉はあるので、人がいれば訪ねたいところなのだが、見知らぬガキがいきなり屋上から現れたら警戒される
「まいったなぁ…」
「あぁ。もう、到着されていたのですね」
俺が今後の対処に困っていると、不意に扉が開き、眼鏡をかけた白衣の男がにっこり笑顔で屋上にやって来た。 眼鏡男子のイケメンである
「?あなたは?」
「申し遅れました。私は、神様より、貴方のサポートのために造られた人……というよりも、人形みたいなものです。 こちらの世界に生まれる際、加賀正広(カガマサヒロ)という名をもらっています。 以後、お見知りおきを」
俺の質問に丁寧に答えてくれた加賀さん。 成る程、設定はこっちでちゃんと用意しておくとはいっていたが、まさか、ここまでするとは。 それに、加賀さんは自分を人形等と言ったが、見た目は人間そのもので、人間に備わっている器官もちゃんとあるらしい。 人間でいいと思う
「まぁ、色々と神様から話は聞いています。歩きながら、貴方のことやその他諸々のことも説明しますので」
さぁ、こちらへ。と、俺を建物の中に連れていく加賀さんは階段を下りながら神様が作った俺の設定について話してくれた
「まず、貴方の名前は御堂中から変わっておりません。 ですが、年齢が16歳程になっていますので注意してください。 両親に関しては、10年前の交通事故で死亡。以後、私が貴方の保護者代わりをしている。というようなことになっています」
早速話されたのは、俺自身に関する設定だった。 両親が既に他界しているというのは、少々複雑であるが元々、前世でも同じようなものだったので違和感はない
にしても
「加賀さんが義父…ってことですか?」
「はい。 ですが、母親役はいませんので悪しからず。 それと、貴方の両親の設定として、二人はISの研究者であり、このゴッドカンパニーに勤めていたことになっています」
「ここ、会社なんですか?」
「はい。神様が機体の整備と、武器の補充には必要だろうからとのことです。 一応、世間にはマイナーなIS関連の会社ということになっております」
なこなか、あんな成をして気のきく神様である。 ……ネーミングセンスはなんとかならなかったのかは甚だ疑問ではあるが
「まぁ、神様ですからね。 あと、ここの従業員は全て私と同じような存在です。 皆、貴方のサポートに全力を尽くしますので、心配はしないでください。 ……っと、危ない」
急に立ち止まったかと思えば、加賀さんは少し行きすぎましたと照れたように謝り、先程通り過ぎた部屋まで戻る
なかに入ると、そこは真っ暗。何も見えなかったが、加賀さんが部屋の電気をつけると、そこにあったのは緑の機体……間違いない。 俺が、あの神様に頼んだ代物である
「神様から聞いています。 貴方の専用機、サバーニャです。 一応、最終決戦仕様の物をもとに、注文にあったGNフィールドの展開機能も付いてます。 GNドライヴは背中に、ホルスタービットも腰のアームに繋げています。ほとんど、変わりはありませんが、ISなので、武装部分以外は露出して、頭にガンダム特有のアンテナとガンカメラが展開されるようになってます」
加賀さんの説明を受けながら、俺は機体の周りをぐるぐる回りながら、武装の確認を行った。 大丈夫。不備はない
「ビットはホルスターも含めて全部で28、マイクロミサイルは全部で76発。マルチロックオン・システムも付いてますが、貴方は脳量子波があるので、あまり必要はないかと。 ただ、射撃特化の機体ですので、接近戦は注意を。ピストルビットの下部にブレードは付けてありますが、ないよりましといった程度となっています」
「すっげぇ……。 まんまだ」
「ただ、ビット兵器で容量のほとんどを取ってますので、後付けの武装はあまり追加できません。そのビットは、粒子化してしまっておけるのでそこは自由に」
「これ、ISのコアを使ってるんですか?」
ひとつ疑問になったため、聞いてみた。確か、この世界では、篠ノ之箒の姉である篠ノ之束しか作れないISのコアの数には限りがあって、各国に研究のため分配されていたはずだが…
「ふふ、いくらこの世界で人外みたいな存在の御方でも、神様には敵いませんからね。 ちゃんと、貴方のためにコアも造ってくれましたよ」
なんと気前がいいのだろうか、あの神様は。 そして、やはり神様なだけのことはあったのか……ピアス止めて威厳がついたら俺も崇めてあげるのに
「これ、もう動くんですか?」
「大丈夫ですよ。 あと、神様から伝言が。 知識と操縦技術をつけるの忘れてたから、そこでみっちりと教えてもらえ。だそうです」
「……え?」
「原作でいうと、最初のイベントは間に合いませんが……まぁ、急げば、その直後には間に合いますので」
「……つまり?」
「今から、特訓とお勉強ですよ」
にんまりと笑った加賀さんの笑顔はその顔もあってなかなか様になっていたのだが、何故か俺の足の震えが止まらなくなっているのは、俺にはあの笑顔が悪魔の顔のように見えているからなのだろうか?
「さぁ!研究所の総員で取りかかりますよ!」
「お、お手柔らかにお願いします……」
まぁ、そんなお願い、即答で却下だったけど
後書き
まさかの、原作介入が遅れるという事態に
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