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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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コラボ編 Cross over the various world
  Story-cross1-8 珍しき双盾

シャオンside

いつもの如く、今回の世界で集めた情報は…………

・最前線は59層
・攻略組に盾をメインで使ってるプレイヤーがいる
→多分アクトってやつの世界だ。メイン装備が盾だったからな


とまぁ、こんな感じだ。

メインに盾か…………シュミットみたいなガチガチ野郎なのかなー。それとも……片手剣持ちで怖がりだから盾が攻撃要員になってる、とか。


ま、会えば分かるだろ。
というわけで俺は今一人で歩いている。

フローラが今、ある女の子と一緒にある人を探しているから俺は一人でアクトってやつを探している。


ピコーン

俺の視界の端で紫色の光が瞬く。

ステータスを確認すると、元のLv98に戻っていた。

「この世界では必要ないんだな、あのステータス」

そんな独り言を呟いていた時……俺の目の前に現れた黒髪の少年。

「お前がシャオンか」

「…………お前は……?」

一切の感情を持たない少年(アクト)との出会いは、その時だった。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















アクトside

今日、血盟騎士団本部の自室で寝ているところに、1通のメッセージが来た。

『To絶対防御アクト

今日、君の世界に、異世界から来ている二人がいる。
『蒼藍の剣閃』シャオンと『剣の舞姫』フローラ。
せっかくだから、二人に会ってみてはどうだろうか?

特に、蒼藍の剣閃は彼自身の世界では最速を誇るプレイヤーだ。

From KZM』

どうでもいい。めんどくさい。

そう思った俺の考えを180°転換させたのはその後の文だった。

『追伸:もし勝てたら結晶系アイテム欲しいだけあげるよ。
勝てなくても会ったなら15個あげるけど』


これは行くしかない。『勝てば結晶アイテム欲しいだけ』と言うのは理由としては申し分ない。
勝てなくても15個……行こう。


俺はメールに添付されていた写真に目を通した。

「アクトさん何やってるんですか?」


どうやらいつの間にか部屋から出ていたらしい。一応護衛役のソウが話しかけてきた。

「これ見てたんだ」

「写真……ですか? この写真なら私も持ってますよ」

「ふーん」

「探してみます? この人たち」

「ああ、頼むよ。俺も探しはするけどな」

「なら、行ってきますね」

ソウが駆け出していった。さて、俺も探すか。


俺は手紙の通り54層へと向かった。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















ソウside

どうしよう…………迷っちゃった…………

この54層の町は50層アルゲードよりもある意味迷いやすい町で同じ景色が続く上に複雑な構造なので前に来たときにも迷ったんだった…………


「これじゃあ探すどころの問題じゃない…………」

どうしようか……と考えていたその時だった。


向こうから歩いてくる女の子が一人。自分よりも背の高い人。
アクトさんが見せてくれた写真、自分の持っている写真、そのどちらとも一致する人。

あの人が……

よし、思いきって声をかけてみよう。

「あ、あの……!」

「どうしたの?」

アスナさんよりもほんの少し低めの明るい澄んだ声が響いた。

「あなたは……『剣の舞姫』フローラさんですか?」

「うん。ていうことは……あなたはソウ?」

「はい」

「私、今アクトって人を探してるんだけど……ソウは知ってる?」

「はい、知ってます。でも、今迷ってしまってて…………私と一緒にアクトさんを探してくれませんか?」

「うん。いいよ。ちょっとメッセージ送るから待ってて」



数十秒後、メッセージを打ち終わったフローラさんと一緒にアクトさんを探すために歩き出した。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















第3者side

アクトは町の真ん中に来ていた。

――見つからないな…………

いつまでたっても二人とも見つからない。


とその時……

「この世界では必要ないんだな、あのステータス」

という呟きが後ろから聞こえた。

その方向を見ると、青ずくめの装備をした男(シャオン)が立っていた。

アクトは写真を見た。

――あいつか…………

「お前がシャオンか」

「…………お前は……?」

「俺はアクト」

「お前が、か……俺に何の用?」

「お前とデュエルしたい」

――は!? アクトってあんまりデュエルしたがらないやつだって聞いたんだけどな……

「……もしかして、メッセージに何かお前に利益をもたらすことでも書いてあったのか?」

「『もし勝てたら結晶系アイテム欲しいだけあげるよ。
勝てなくても会ったなら15個あげるけど』って書いてあった」

――なんじゃそりゃ!

シャオンは内心ずっこけてしまった。

そうでもしないとアクトは行動してくれないんだよby作者

――あの駄作者なに考えてんだよ……!

「……デュエルは構わないけどさ、お前の護衛役の子と俺の連れ、お前を探してるぞ」

「いつか来るさ」

「お前なぁ……いつかって」



「おーい! シャオンくーん!!」

後ろから聞こえる声。この声はもちろん……

「フローラ、どうした?」

「いや、シャオン君なら何か知ってるかなって思って…………」

「アクトなら、あそこにいるぞ」

「え!?」

アクトは物静かに立っていた。

「アクトさん!」

ソウがアクトの元に駆け寄っていく。

「ソウ、どうしたんだ」

「迷ってしまってて…………すみません、役にたてなくて」

「そうか……でも、一人は探しだせたんから大丈夫だ。


シャオン、デュエル頼めるよな」

フローラとソウが同時に少しビックリする。

――アクトさんがデュエル……?

――アクト君ってそんな人だったの? 事前情報と違うような……

そんな女性陣にアクトとシャオンは全く同じことを耳元でささやく。

「「メッセージには、『もし勝てたら結晶系アイテム欲しいだけあげるよ。
勝てなくても会ったなら15個あげるけど』とあるんだ」」

――ああ、なるほど……納得です

――モノで釣ったのね…………

「で、シャオン……どうなんだ」

「構わない」

シャオンはポケットから紫色の結晶を取り出すと

「フィールド・オープン!」

その瞬間、結晶は砕け散り、4人は異世界へと飛ばされた。















Story-cross1-8 END 
 

 
後書き
4つ目の世界は《紡がれる絆》の世界です。アクトはモノで釣るしか方法がなかったんです……すみません、がんばれ 日本!さん。
シャオン「俺からも謝罪するよ。すみません」

てなわけでシャオンとアクトの出会い。感情のないアクトと実は感情めちゃくちゃ豊かなシャオン……対照的な二人ですね。そんな二人がデュエルしたらどうなるのか…………楽しみです。

じゃあ…………いつものwithソウverで。

ソウ「いいんですか?」

シャオン「うん。全く問題ないよ」

ソウ「そうですか……次回も、私たちの冒険に」

シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
 
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