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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0914話

 当然ではあるが、門世界の帝国と敵対した以上はその情報を得る為に首都でもある帝都へと偵察を派遣している。
 とはいっても、別にスパイの類を忍び込ませている訳ではない。帝都の遙か上空、それこそワイバーンの類ですらも昇ってこられない程の高度にメギロートを待機させているだけだ。
 そして何か異変を感知したら担当の量産型Wへと映像を送り、それを量産型Wが判断して知らせていく……という流れな訳だが。
 その量産型Wから入った報告に疑問を感じ、思わず眉を顰める。
 別に戦力を集めているのが意外だったからではない。
 いや、寧ろ帝国としてはこの門世界の圧倒的な支配者の立場として、自国の圧倒的な……それこそ、完全なる敗北と言っても過言ではないような事態を認められないだろう。
 それを覆す為、新たに戦力を再編してこのアルヌスの丘に攻めてくるというのは予想出来ていた。
 ただ、俺が疑問に思ったのはその戦力だ。
 数十万ともいえる程の戦力の殆どが死亡、あるいは捕虜となっている現状で、再び俺達を攻める為の戦力の再編。
 あるいは帝国ってのは国民全員が軍事訓練を受けているような軍事国家なのか? 一瞬そうも思ったが、捕虜からの聞き取り調査によればそんな情報はなかった事を思いだし、首を横に振る。
 だが、それならどうやってあれだけの戦力をすぐに再編した?
 俺達との戦いで軍隊が全て解け消えてから2週間程度だ。それを思えば、例え傭兵の類を集めたとしても、あそこまでの戦力にはならない。あるいは徴兵した? いや、騎士や兵士、傭兵の類を集めて惨敗したのに、素人同然の一般人を徴兵してもどうにかなるか?

「……結局は不明か。まぁ、帝都の周辺に集まっているってだけで、まだこっちに攻めて来た訳じゃないからな。それをするにはまだ時間が掛かるだろうし、更にアルヌスの丘まで来る時間を考えれば、更に時間は必要だ。対策は幾らでも取れる。……そう、幾らでもな」

 とは言うものの、どうしたものか。
 ぶっちゃけ、帝都の上空にいるメギロートを降下させつつサークル・レーザーを使えば一掃出来るのは確実なんだよな。だが、それをやったところで向こうがまた戦力を集めては元の木阿弥だ。
 となると、この場合は向こうの……より正確には門を作り上げてホワイトスターに攻め込むというのを決めた人物、即ち帝国の最高責任者である皇帝の芯をへし折る必要がある。
 それも、二度と俺達シャドウミラーに対して逆らおうなんて考えを持たない程、徹底的にだ。

「なら、アルヌスの丘までやって来たところであっさりと全滅させるのを繰り返すか? なるほど、それはそれでありだろうな」

 必死になって集めた戦力が出撃し、その全てが解け消えるかのように消滅する。そんなのを何度も繰り返せば、帝国が周辺の支配者として成り立っている根拠の軍事力が消え失せる事になる。
 ……さて、支配する事が当然と思える帝国の皇帝は自らを守る戦力が無くなっても、皇帝でございと偉そうにしていられるかな?
 いや、そう言えば宣戦布告もまだだったな。その辺をやって向こうの頭に血を昇らせるというのもいいだろう。
 その考えがこれ以上ない程いいものに思え、異世界間連合軍の門世界攻略をする為の会議に掛けるべく動きを開始するのだった。





『アクセル、あまりやり過ぎるなよ』

 俺の隣を飛んでいるシャドウから、アウルの通信が入ってくる。
 現在、俺の姿はアルヌスの丘から帝都へと向かう途中にあった。
 宣戦布告と同時に向こうを挑発し、怒って殴りかかってきたところでその芯をへし折るという俺の意見は、紆余曲折あったが結局受け入れられた。
 ネギま世界からの魔法使いはあまりいい顔をしなかったが、それでも向こうに冷静な判断を取らせないという意味で挑発は有効であると認めざるを得なかったのだ。
 捕虜からの情報によれば皇帝は冷静沈着ともいえる性格をしているらしいが、その跡継ぎであるゾルザルは直情であり頭に血が昇りやすく、無能な王族の典型的な例らしい。
 他にも主戦派の多くは帝国の力を盲信とも言える程に信じ切っているらしく、煽ればそれだけで突っ込んできかねないとか。

『おい、アクセル。聞いてるのか? やり過ぎると護衛の俺が怒られるんだからな。その辺をよく考えて行動してくれよ』
「ああ、聞いているさ。にしても、まさかアウルからそんな風に言われるとはな」

 チラリと映像モニタに映し出されたアウルのシャドウを眺めつつ小さく笑みを浮かべる。
 ちなみにアウル用にカスタム化されたシャドウの隣を飛んでいる俺の乗機は、愛機とも言えるニーズヘッグではなくサラマンダーの方だ。
 最初はいつも通りニーズヘッグで帝都に向かおうとしたのだが、ニーズヘッグは色々な意味で威圧的すぎるという意見が出たので、移動用のサラマンダーになった訳だ。
 いやまぁ、実際ニーズヘッグは6枚のバインダーとか、背中から生えているエナジーウィングとか、バリオン創出ヘイロウとか、普通に見ればどこのラスボスだって機体なのは間違いない。
 15m程度の小型機ではあるが、その大きさにしたってPTやMS、VFといった人型機動兵器を知っている者だからこそ小型機と認識するのであって、ギアス世界のKMFくらいしか知らなければ十分巨大だろう。
 ファンタジーであるこの門世界の住人にしてみれば、何を言わんやだ。

『俺だって一応その辺は成長してるんだから、あまり甘く見ないでくれよな』
「へぇ……ま、期待させて貰うさ」

 実際、ホワイトスターに攻めて来た帝国の兵士との戦いでは、人間同士の戦いであるにも関わらず普通に戦っていたらしい。
 まぁ、相手がゴブリンやオークといった奴等が多かった事も理由の1つだろうし、イザークから聞いた話では戦い終わった後でスティング共々軽い不眠症になっていたらしいが。
 原作だと人を殺すという行為には全く躊躇がなかったが、それはあくまでもエクステンデッドとしての処理を受けていたからなんだろう。で、その催眠やら投薬やらの影響を排除した今のアウル……そしてスティングとしては、やはり人を直接殺すというのは色々とキツいものがあった訳だ。
 ちなみにマブラヴ世界で中国軍との戦いがあったが、あっちは生身じゃなくて戦術機に乗っている相手だったから心理的な負担はそれ程強くなかったといったところか。
 そんな風に考えながら空を飛んでいると、やがて目的地である帝都へと到着する。
 雲の上である以上は帝都周辺に集まっている戦力から俺達を見つける事は出来ないだろう。もっとも、ファンタジー世界なんだから俺の予想を超える存在がいる可能性は十分にあるが。

『アクセル』
「ああ、分かっている。そっちの準備はいいな? メギロートもだ」
『メギロートとのアクセスも完了して、護衛モードに変えた』

 よし、これでこっちの戦力はサラマンダーとシャドウ、メギロートがそれぞれ1機ずつか。正直、このまま帝都を滅ぼしてしまっても構わないが……一般市民の事を考えると、それも不味い。
 特にネギま世界辺りからは、盛大に非難される事になるだろうし。
 俺としても他に手段が無いならともかく、この程度の戦力を相手にしてそんな真似はしたくない。

「よし、行くぞ。宣戦布告と洒落込もう」

 呟き、そのままサラマンダーをファイターのままで帝都の上空を飛んでいく。
 見えてくるのは石造りの、いかにもファンタジーといった街並みだ。
 そんな中を空気を斬り裂きながら飛んでいくサラマンダー。
 当然ながらASRSやミラージュコロイドの類は使っていない。こっちの存在を誇示するのが目的なのだから。
 空を飛んで帝都に突入したサラマンダーに、帝都中の注目が集まっているのが分かる。まぁ、それは無理もない。この世界で空を飛ぶというのは、ワイバーンに乗った竜騎兵が殆どなのだから。
 いや、このサラマンダーに俺が乗っているというのは分からないのを考えると、いっそモンスターの一種だと判断されてもおかしくないのか。
 そんな風に考えている間にもサラマンダーは進み続け、やがて王城の真上へと到着する。
 そのまま数秒。サラマンダーが動いている音が注意を引き、城の中からも人が大量に集まってくるのが見える。
 そうして上空を見上げれば、まるで赤い剣の如き存在が浮かんでいるので半ば混乱に近くなる。
 ……さて、そろそろいいか。
 サラマンダーをファイターからバトロイドへと変え、外部スピーカースイッチをオンにする。
 当然技術班が作り出した翻訳機を通してだ。
 剣の如き姿だったサラマンダーが、いきなり人の姿に変わって驚いたのだろう。こちらを指さしながらざわめきに満ちていた帝都の……そして城の奴等が静まりかえる。
 それを逃す事無く口を開く。

「帝国の皇帝、モルト・ソル・アウグスタスに告げる」

 その言葉が広まった瞬間、城の周辺にいる者達が驚愕でざわめいているのが分かる。
 まぁ、無理はない。帝国の皇帝……この地では最も神聖で尊いとされている人物を呼び捨てにしたのだから。

「俺はアクセル・アルマー。シャドウミラーの代表をしている。……いや、こう言ってもお前達のような未開の蛮人には理解出来ないか。それではこう言えば理解出来るか? お前達が門を通って攻め込んだ先の国の代表だと」

 攻め込んだ国の代表。その言葉に再びざわめく民衆。だが、俺はそれに構わず言葉を続ける。

「既に知っていると思うが、お前達が用意した軍勢は無様にも負け、その殆どが死ぬか捕らえられた。だが、貴様等が己の分も弁えずに俺達シャドウミラーに攻め込んできた以上は懲罰を与えなければならない。分かるな。お前達の如き未開の蛮族が俺達に対して敵対した以上、相応の態度を取る必要があるということだ。モルト、聞こえているな。歴史上希に見る無能な皇帝よ。今からお前がシャドウミラーに対する服従の印として、素っ裸になって首に首輪をして地面に身体を投げ出して謝罪しろ。そうすれば貴様等のような三流国家に相応しい対応をしてやろう」

 サラマンダーの外部スピーカーから流れた声に、今度はざわめくことなくシンと静まりかえっているのが分かった。
 皇帝をここまで虚仮にしたんだから当然か。

「どのみち帝国の後継者は単細胞で愚鈍な馬鹿と、難しく考えるだけが取り柄の自称知性派と、碌でもない無能しか揃っていないんだ。まぁ、お前のような無能極まりない皇帝の血を引く人物である以上、有能な跡継ぎが存在する事は有り得ないがな」

 有力な皇帝の血を引くのはもう1人、皇女もいるらしいと捕虜から聞いてはいるが、こっちは皇位継承権には全く興味がないらしい。
 なんでも毎日騎士団ごっこをしているとか何とか。
 ……ただ、その騎士団ごっこも馬鹿にしたものではないらしく、一種の士官学校的な側面を持っているという話だ。能力的には皇帝の子供の中では最も高いような節がある。

「どうした? 愚かなる帝国の皇帝、即ち愚帝よ、わざわざお前達が敵対した国の代表がこうして出向いてやったというのに、姿を見せる事も出来ない腰抜けなのか? まぁ、お前の無能さを考えればそれはしょうがないだろう。そうやって城の奥で怯えて縮こまっているのがお似合いだ。それしか出来ないような無能なのだから。だからこそ俺達シャドウミラーに敵対するような、愚かな判断をしたのだろう? だが、覚えておくといい。お前達のような蛮族は、何をしようとも俺達に勝てないという事を。そして、その愚かさにより身を滅ぼすのだという事をな。聞こえているか、どうした? 俺が怖くてベッドの中にでも潜り込んで泣いているのか? それとも何とかしろと癇癪でも起こしているのか? まぁ、無能な蛮族の建てた三流国家だ。それも無理はない」

 そこで言葉を切ると、地上では先程まで俺の言葉を聞いていたざわめきは完全に消え、シンとした静寂に包まれていた。
 いやまぁ、ここまで皇帝やら皇族やらをボロクソに言ったんだから、唖然とするのは分からないでもない。
 ……にしても、全く本当に何の行動も起こさないな。てっきり第1皇子とやらが真っ先にサラマンダーに対する攻撃を命令すると思ったが。
 そう思った、その時。まさにタイミングがいいのか、丁度城の近くから背中に兵士と思しき存在を乗せたワイバーンが3匹、憎しみに満ちた目をしながらこちらへと向かってやってくる。
 ようやくお出ましらしい。
 あれだけ好き放題に言われて、何もしないままに俺達を帰したとなると皇帝の威厳が保てないんだろう。それは分かるし、竜騎兵というのは軍隊の中でもかなりの精鋭揃いらしいから、この選択はそれ程間違っている訳ではない。
 だが……それでも尚、こちらを甘く見たな。

「死ね」

 呟き、頭部ビームバルカン砲のトリガーを引く。
 瞬時にサラマンダーの頭部から放たれた4門のビームバルカンは、3騎の竜騎兵をあっという間に肉のペーストへと変え、城の城壁へと叩きつける。
 一瞬で竜騎兵が消えた為、下では何が起きたのか分からなかったのだろう。
 その様子を見ながら、再び外部スピーカーで呼びかける。

「なるほど、これがお前達の答えか。ならば後悔するがいい。俺達シャドウミラーに対して無条件降伏という選択肢を選ばなかった事をな」

 そう告げ、置き土産とばかりにグラビトンガンポッドの砲口を城の先端へと向け……トリガーを引く。
 放たれる幾つものグラビトンガトリング砲がそのまま城の先端、尖っている場所を消滅させたのを見届け、サラマンダーをファイター状態にしてその場から去って行くのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:170
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1143 
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