ハイスクールD×D大和の不死鳥
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堕天使と聖剣
15聖剣使い
球技大会が終わり、平和が訪れていた。そんなある日
イッセーの家に昔一緒に遊んでいた友達が久々にやってきたそうだが、その人物が問題だった。
なんでも友達は知らない女性と2人組みで、イッセーの家にやってきたそうだが、二人は教会の関係者らしくエクソシストだったらしい。
そして、その2人が今日の放課後にオカルト研に訪問してくるそうだし、裏では何人もの神父が惨殺されているという情報もあってかなり不吉。
かなりの高確率で面倒事だな。
そして放課後、オカルト研のドアを開けて、白いローブ姿の女性が2名、入ってきた。
てかおまえらかよ!
テーブルを挟んで入り口側、リアス様と対面に置かれたソファーに2人が腰を降ろし、眷属メンバーはリアス様の背後に立った。
リアス様と朱乃さんが真剣な面持ちで対応していたが、木場の殺気で全て台無しだ。
隠す気などないと憎悪の視線で2人を睨み、殺気を飛ばす。
政治的な話し合いかもしれないから、少しは自重して欲しい。
この混沌とした空気の中、最初にイッセーの幼なじみで俺の教え子だった。教会側の、紫藤
(しどう)
イリナ
(いりな)
が話を切り出した。
「先日、カトリック教会本部ヴァチカン及び、プロテスタント側、正教会側に保管、管理されていた聖剣エクスカリバーが奪われました」
聖剣エクスカリバー。
木場が悪魔になった理由で目的
リアス様が首を傾げていたイッセーを見て、
「聖剣エクスカリバーそのものは存在していないわ」
と呟いたあと、
「……ゴメンなさいね。私の下僕に悪魔に成り立ての子がいるから、エクスカリバーの説明込みで話を進めてもいいかしら?」
というリアス様の申し出に、イリナはうなずく。
「イッセーくん、エクスカリバーは大昔の戦争で折れたの」
イリナがイッセーを見ながら言った。
「いまはこのような姿さ」
女性が傍らに置いていた、布に巻かれた長い物体を解き放つ。現れたのは一本の長剣。
「これが私のエクスカリバーだ――」
それが?
「大昔の戦争で四散したエクスカリバー。折れた刃の破片を拾い集め、錬金術によって新たな姿となったのさ。そのとき、七本作られた。これがそのひとつ」
聖剣だから、悪魔の弱点だから近づきたくない。
「私の持っているエクスカリバーは、【 破壊 の 聖剣
エクスカリバー・ディストラクション
】。七つに分かれた聖剣のひとつだよ。カトリックが管理している」
…………。
「私のは【 擬態 の 聖剣
(エクスカリバー・ミミック)
】。こんな風にカタチを自由自在にできるから、持ち運びがすっごく便利なんだから。このようにエクスカリバーはそれぞれ特殊な力を有しているの。こちらはプロテスタント側が管理しているわ」
イリナが得意げに説明してくるけど……。
「そんなのがエクスカリバーか?」
「ヤマト」
「なんだと?」
あっ……本物作れるし本物見たからつい
リアス様が俺を軽く睨み、ゼノヴィアが俺を鋭く睨んだ。
「面白いことを言う悪魔だな」
目が笑ってない。
とりあえず、一方後に下がった。
すみませんリアス様!
エクスカリバーの登場によって木場の殺気が倍増したが、話は進み、1本は行方知らずだったが、それ以外の聖剣をカトリック教会、プロテスタント、正教会から2本ずつ持っていたそうだが、各陣営から1本ずつ奪われ、犯人が日本へ逃走。この土地へいるらしい。
犯人の目星はついていて、堕天使の組織【神の子を見張る者
(グリゴリ)
】の幹部、コカビエルだそうだ。
あの馬鹿堕天使が!
「それで、私たちの依頼――、いや、注文とは私たちと堕天使のエクスカリバー争奪の戦いにこの町に巣食う悪魔が一切介入してこないこと。――つまり、そちらに今回の事件に関わるなと言いにきた」
ゼノヴィアの物言いにリアス様の眉が吊り上がる。
「ずいぶんな言い方ね。それは牽制かしら? もしかして、私たちがその堕天使と関わりを持つかもしれないと思っているの? ――手を組んで聖剣をどうにかすると」
「本部は可能性がないわけではないと思っているのでね」
リアス様の瞳に冷たいものが宿った。かなりキレてよ。
まあ、自分の縄張りを荒らされているのに黙ってろはないよな~。勝手に張ってる縄張りだったとしても。
「上は悪魔と堕天使どもと同様に信用していない。聖剣を神側から取り払うことができれば、悪魔も、万々歳だろう? 堕天使どもと同様に利益がある。それゆえ、手を組んでもおかしくない。だから、先に牽制球を放つ。――堕天使コカビエルと手を組めば、我々はあなたたちを完全に消滅させる。たとえ、そちらが魔王の妹でもだよ。――と、私たちの上司より」
ゼノヴィアはリアス様の睨みに臆する事もなく淡々とした口調だ。
「じゃあ、俺に狩られる覚悟はできてんだよな?」
「――っ!?」
俺の殺気に2人は素早く聖剣に手をかけて戦闘態勢を取った。
「貴様何者だ!」
おいおい態度がでかいなぁ
「お前らの師と言えばわかるかな?」
「「え……………」」
リナとゼノが驚いている
「「「「「えぇぇぇぇぇぇ!」」」」」
グレモリー眷属のメンバーも驚いている。
「本当にお兄ちゃんなの?」
最初に口を開いたのはイリナ
「ああ、そうだよ。」
「なぜ、あなた程のお方が悪魔になんて?」
「俺はフェニックスと人間の肉体に変わる事ができるんだ、たまたま人間の時にトラブルで死にかけて我が主のリアス・グレモリー様に転生させてもらった」
「ヤマト」
おっとこれは失礼した。
「うちの眷属がゴメンなさい。……私が魔王の妹だと知っているんだし、あなたたちも相当上に通じている者たちのようね。ならば、言わせてもらうわ。私は堕天使などと手を組まない。絶対によ。グレモリーの名にかけて。魔王の顔に泥を塗るような真似はしない!」
もしもの場合は俺が二人を狩るがな
ゼノヴィアは構えを解いた。
「それが聞けただけでもよかった。いちおう、この町にコカビエルがエクスカリバーを3本持って潜んでいることをそちらに伝えておかなければ、何か起こったときに、私が、教会本部が様々なものに恨まれる。まあ、協力は仰がない。そちらも神側と一時的にでも手を組んだら、三すくみの様子に影響を与えるだろう。特に魔王の妹と我らが師ヤマト『聖獣フェニックス』なら尚更だ」
ゼノとリナは立ち上がり
「失礼する」
出入り口に歩き出したが途中だ足をとめアーシアに視線を向けた。
「もしやと思ったが、魔女のアーシア・アルジェントだな?まさかのこの地で会おうとは」
その言葉を聞いて、アーシアは身体を震わせていた。
イリナもそれに気づいてマジマジと見る。
「あなたが、噂になっていたと言う元聖女さん?
悪魔・堕天使も癒す力を持っていたらしいわね?
追放されてから、何処かに流れたと言うけど、悪魔になるなんてね・・・。」
「・・・あ、あの・・・わ、私は・・・」
「聖女と呼ばれていた者が堕ちるところまで堕ちたものだな。まだ我らの神を信じているか?」
「ゼノヴィア、悪魔になった彼女が主を信仰している筈はないでしょう?」
「いや、その子から信仰の匂い、香りがする。
抽象的な言い方かもしれないが、私はそういうのに敏感でね。
背信行為をする輩でも罪の意識を感じながら、信仰心を忘れない者がいる。
それと同じものがその子から伝わってくるんだよ」
「そうなの?アーシアさんは悪魔になったその身でも主を信じているのかしら?」
「・・・捨てきれないだけです。ずっと、信じてきたのですから・・・」
「そうか。それならば、今すぐ私達に斬られるといい。
今なら神の名の下に断罪しよう。
罪深くとも、我らの神ならば救いの手を差し伸べてくださる筈だ」
その言葉に部室の空気が重くなる。発信源はヤマトである
「その言葉はお前らからの挑戦と受け取っていいんだな?」
「───ッ」
「どうした?殺るなら来いよ!」
「遠慮したいが無理だろうなぁ」
「当たり前だ。仲間の侮辱は許さないのはお前らが知ってるだろ?」
「そうだな。わかった。手合わせしよう」
イリナが止める
「ゼノヴィア止めよ。あなたじゃあ勝てないわよ」
「なに勘違いしてるんだ?二人同時にかかってこい!」
「ヤマトいい加減にしなさい」
リアス様がとめようとする
「リアス様これはあなたの命令でもやめれません。俺は仲間の侮辱を許さない主義ですから」
「わかったわそのかわり勝ちなさい。私の眷属でありボーイフレンドのあなたが!」
「もちろんです」
そうして聖獣フェニックスヤマトVS聖剣使い二人との戦いが始まる
続く
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