| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

剣聖龍使いの神皇帝

作者:黒鐡
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第1巻
  デート直前での場所変更

「前世では夫婦だったけれど、今ではどう接していいか分からないわ」

「まあ俺も少し混乱しているよ。俺は二つの前世持ちだと言う事もあり、恋仲と妻との関係だったという事もな」

「これが家庭に知られたら酷い目に合うと思ったから、避けようとしたのだけれど灰村家の噂は知っているわ。後ろ盾には、亜鐘学園創設者で蒼い翼日本本社社長兼CEOをしている御方だと言う事に関しては、流石の漆原家でも情報漏洩はしないと思った」

「漆原家のご令嬢は流石に知っていたか、ま、家は零家に住んでいるけどね」

そんで俺と静乃は自然体で話していたが、一歩後ろには護衛者の沙紀がいるという事は忘れていない。静乃は気になったので聞いてみた所、彼女は護衛者であり蒼い翼所属の者だと答えたのだった。あともし車で移動するなら近くに車があると告げてから、やっと来たサツキであった。こちらは話しながらだったが、女子の着替えは時間かかると知っているだがやっと来た。

「おー待ーたーせー!」

という元気一杯な声が聞こえてきたので、俺と静乃は腕を組んでいたが俺との関係がバレたくないのか離れた俺だったが、組み直した静乃だった。前世で夫婦だったのだから恥ずかしいとは思わないのだろうか?声が聞こえた方を向くと、サイドテールをなびかせながら、サツキがバタバタと子供のように走ってくる様子。

「待った?・・・・って何で諸葉と静乃が腕を組んでいるのよ!」

「俺と静乃は元々家持ちだから、サツキが来るまでここで立ち話していた」

「もちろん二人っきりで話していたわ、前世や色々とね」

ここで立ち話をしていたという事はずっと二人でここにいた事になるが、護衛者の沙紀もいるのでサツキはゼイゼイ息を整えていた。あとは家持ちという事なので、二人は制服のままだった。やり取りを見ていたサツキは、ガン見してくる。

「何だその目は?」

「仲の宜しい事ね、まだ初対面なのにっ」

お兄ちゃんを取られたという感じで拗ねるサツキ。別に名前を呼ばれても問題ないので、サツキと静乃も名前で呼べば?と提案したが却下された。サツキは「漆原」で静乃は「嵐城さん」のままでと言う。だが沙紀の場合はさん付けでと言っといた、俺は呼び捨てだが他の者は呼び捨て厳禁だからだ。女子同士でいがみ合う姿というのは、若い特権とも言うと思う。

「というかサツキよ、お前は何ちゅう格好していんだよ」

俺は半眼となって、サツキの服装を上下見るがまだ春だぞ!とツッコみたいぐらいだ。上は袖無しのベストを羽織っているだけで、丈の短いキャミソールタイプのタンクトップ姿。華奢な肩回りや艶めかしい形の鎖骨が剥き出しとなっている。これが夏ならいいが、まだ季節としては早いと思う。丸見えのへそにウエストの形もいいが、健康的なエロスの香りが漂わせる。バストだけは残念に思えるが、それ以外のアピールポイントだと見せつけチョイス。下はデニムのショートパンツで、据の短いタイプを更にカットしたデザイン。締まったヒップが、僅かにはみ出して見えるのでお子様には目に毒と言える。細身の太ももは生脚なのか、健全的エロスである。

「何ちゅうも何も、あたしの普段着だけど?」

サツキは更に見せつけるように、優美なポーズをして大きく伸びた。自然的に胸を張って明るい色のタンクトップの下からブラが透けて見える。全体的に健全的ではあるが、違う目で見ると女の部分を曝け出すような服装で来たので普通の男ならば、目のやり場に困ると言うだろうがそこは何千何億生きてきた創造神だけだってか、普通に見ていた。

「・・・・痴女」

「何ですって!?デートに制服で来るようなモサっとした女には言われたくないわよ!」

「俺も制服ではあるが、薄着過ぎで静乃の言う通り、痴女呼ばわりされても俺は知らんぞ」

「ええー!せっかくオシャレして来たのに兄様は私の事を痴女呼ばわりするの?四月で春ド真ん中何だから、別に寒くないわよ!・・・・へくちっ」

ほら見ろと言った感じで可愛くくしゃみしても説得力ゼロである。天気のいい日で風や日差しが暖かいならまだしも、まだ春風は冷たいのか夏の暑さには程遠い格好をしてきたサツキ。静乃は制服で俺も制服姿だったので、「何で二人制服姿なのよー!?」と文句言われたがこれについてはしょうがない。俺と静乃の家は少し遠い所だからだ。

「ホントならデート日和の格好をしたいが、生憎俺の家はここから車なのだからな。一々家に戻る事は面倒極まりない、だからここで静乃と一緒に待っていた」

「諸葉様、少々宜しいでしょうか?」

静乃と待っていたと言った後に、可愛い妹相手にデートなのに気合のない格好だとか言われるが沙紀に呼ばれたので、俺はサツキと静乃に言って少し離れた場所で沙紀と話していた。その様子を見ていたサツキと静乃だったけど、こちらからの会話は聞こえない状態だった。

「諸葉様・・・・零社長。本社から戻るようにとの事です」

「おいおい。ここからデートだと言うのに、何の用だ?」

「何でも本社にて、白騎士機関日本支部長の駿河安東様が来ているとの事。社長はただいま外出中だと受付嬢が答えると、帰ってくるまで待つとの事のようです。如何致しますか?」

「駿河が来ているのか?全く一体何の用なんだか、デート場所を移動させた方がいいな。言い訳は零社長に呼ばれたが、本社のレストランで待ってもらう事にするか」

そう言った後に、沙紀はすぐに車を駅前に来させる事にした後に、会社の中にあるレストランの料理長に言って二人分の昼食を作れと命令しといた。そんでため息を一つしてから二人の所に戻って行く俺と沙紀だった。

「どうかしたの諸葉?」

「これからデートだと言うのにアイツからお呼ばれがかかったので、場所移動すんぞ。二人共」

そう言った後に黒塗りの送迎車が俺らの目の前で止まってから乗る俺と沙紀だったが、今一反応しない二人だったから置いて行くぞ?と言ったら慌てて乗る二人だった。静乃は慣れていると思うけど、サツキは初めての高級車に驚いていた。

「お腹減ったから何食べるのかと思ったらどこ行くのよ?」

「そうね、場所移動するならいいけど。これからどこへ向かうの?」

俺が蒼い翼日本本社だと言うと大層驚いていたサツキと静乃だったが、ここから本社までの移動は時間掛かるので空間切断で一気に行った。次の交差点を左折すると次に見たのは、大都会で亜鐘学園付近にはないビルが建っていた。そんで車は本社のロビー入り口で止まってから、俺達は降りる。サツキの服装は浮いていたが、俺の顔パスで通った後にエレベーターで二階に行く。

「ここは本社のレストランだ。俺はしばらく席を外すので、二人はレストランでお昼でも食べていろ。沙紀は二人を案内させた後、しばらく話相手を頼むぞ」

「承知しました。諸葉様」

そんで席に座られた後に、ここの料理長が挨拶をした後にランチを食べようとしていた。一方俺は再びエレベーターに乗り扉が閉じると、量子変換機でスーツ姿となり擬態を解いた状態となった。灰村諸葉から零達也として姿となった。一番上にある社長室に向かうと待ち構えていたかのように、秘書と青木副社長が待っていた。そんで席に座った後に改めてロビーで待機している駿河をここまで連れてこいと言ってから数分が経った頃に駿河安藤が来た。

「お忙しい所、申し訳なく思ってますが・・・・」

「構わん。お前が来たという事だから何かあるんだろ?」

「白騎士機関日本支部長で六頭領の一人ではありますが、アポ無しで来た事をこの場で謝罪を申し上げます。用件は一つで、今年度亜鐘学園に入学してきた灰村諸葉について」

「ああ・・・・。アイツがどうかしたかな?諸葉は前世二つ持ちと言う事も知っているんで、日本支部では二つの前世の記憶を持っている唯一のエンシェントドラゴン(または<<最も古き英霊>>)だったか。俺もCBの織斑総司令も諸葉も太古の英霊(エンシェント・ドラゴン)ではないとこの場で言っておく」

「三人も『太古の英霊(エンシェント・ドラゴン)』ではないとそう仰るのですか?するとまさか神皇帝と言うのでしょうか?」

やはりというか、流石の白騎士機関日本支部長で六頭領の一人でも俺と話す時は敬語で話している。普段は余り敬語で会話しないと聞いているからか、俺的には不自然に感じ取れる。詰襟制服を軍服みたいに着こなしている17歳の男性で、尋常ならざる貫禄、風格を持つと言われている者が俺に対してだと貫録や風格が無い程の態度となっている。

「この場で言うが、俺や一真と諸葉は神皇帝だ。創造神黒鐵の力を使える者は一人ではない、俺と一真と諸葉のみ赤龍帝やエクスカリバーが使える。もちろん光技と闇術は使えないから、希少な《救世主(セイヴァー)》なのは変わらない。が、力については神の力を持つ者同士として余り情報漏洩したくないんでね。それとランクを付けるなら、お前より上となるぞ」

「三人が神皇帝だと言うのは頭の片隅にでも置いておきます。ランクSSSですか、それについても黙認はしますが恐らく灰村諸葉の実力を見た者がランクSにしようと思います。私はそれを確認して来ただけですので、お手間をかけました。これにて失礼させてもらいます」

そう言って帰る駿河だったので、1階まで見送りをしたのだった。一方サツキと静乃と沙紀は、高級ランチを食べながらであったがなぜここに来たのかを疑問に思っていた。沙紀は零社長に呼ばれたのですよ、そう言うと蒼い翼と太いパイプを持っていたとは思えないと言ったサツキに対して静乃は納得していた。あとは服装が制服と痴女みたいな服装をしていた静乃とサツキの配慮で、個室に入ってからランチを食べていた。

「高級レストランとか入った事ないけど、諸葉って何者なの?」

ハンバーグをナイフで切りながら、そう言っていたので食事と話相手をしていた沙紀。

「諸葉様は、ここの社長である零社長の知り合いなのです。当然諸葉様は零社長のご自宅に住んでいます」

「愛し合う兄妹が奇跡の再会したから、一緒に食べたかったなー」

「ご挨拶が終わればここに来ますよ。サツキさん」

「ところでここの支払いも諸葉なの?」

「そうですよー。諸葉様はお金持ちですから、当然デートの時に支払うのは全て諸葉様です」

四人掛けの席に、沙紀の隣が空いていてサツキと静乃が隣同士で座っていた。これにはもちろん理由があり、沙紀の隣は諸葉だという事。いくら前世で恋仲や夫婦だったとしても、それを許す訳にはいかないからだ。

「ところでサツキさんと静乃さんは、諸葉様とは前世ではどういう関係だったのですか?」

「あたしは前世ではサラシャという名前で、フラガとは兄妹で恋仲だったのよ」

「私は、冥王シュウ・サウラの右腕で妻だった冥府の魔女と呼ばれていた」

ここからサツキさんが話すが、暴虐最低な皇帝に牛耳られようとしていて、フラガはたった一人で帝国に立ち向かった。聖剣の守護者で、サツキさんはそれを影で支えるお姫様。生涯掛けて帝国を打倒させた。その時の敵軍は万を下らなかったとか立ち塞がっても光速の異名を持ち通力を自在に操る高貴な女剣士だとか、あたしの兄様に協力しなかった時点でその国が滅びても因果応報だったとか。

「ここが個室でよかったですね。もし蒼い翼本社の者がこれを聞いていたら、あなたを追い出す事も可能だったのですよ?」

「うっ、それだけは勘弁だわ。じゃあ漆原はどうなのよ?」

「私は嵐城さんみたいに、得意話をするような話題ではないわ。ここに諸葉がいたら出来たのだけど、自慢話しか聞こえないから」

食べ終わった後に、デザートでも頼みますか?と聞いたらメニュー表を渡すと、サツキさんは固まっていたが静乃さんは至って普通にしていた。値段に驚いたと思っていたが、頼んで食べていた時に制服姿の諸葉様が来た模様です。そしてデザートを食べた後に、再び車に乗って一瞬の内に亜鐘学園付近の到着したらサツキと静乃が降りた後。

「また明日な」

そう言ってから、零家に向かった。その後で、沙紀から駿河の用件について簡単に説明したが、物語が進むと神皇帝の事を隠せられないのでいずれ知ってしまうだろうと思っていた。夜は赤龍帝や聖剣エクスカリバーを使えるかどうかの確認と各ドラゴン達の力が使えるかどうか確認を終わってから寝たのだった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧