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剣聖龍使いの神皇帝

作者:黒鐡
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第1巻
  世界設定×聖剣守護者の記憶

全くこの世界は色々と面倒な世界だな、俺織斑一真は面白そうな世界=外史があると候補に挙げてから前代創造神鋼のストーリー原案作成されてから来た訳だが。前世の記憶を持つ者を『救世主(セイヴァー)』とし、どこから出現するのかは分からない『異端者(メタフィジカル)』を退治するためだとは。ついでに俺らの敵であるドウターについては、ソレスタルビーイングからの情報により最近になってドウターと呼ばれるようになった。俺は既にこの世を見てきたとして、世界が生まれた時に設定として入れたのがこの俺とされている。前世で英雄だった者が、時間や場所を超え転生した人間を指すのを救世主であり、白鉄と黒魔の二種類があるらしい。

「それにしても、この世界に来てから色々と面倒な相手と戦ってきたな」

「そのようですな。それもこの世界も拠点D×Dと同様に蒼い翼があり、国連軍ではなく私設武装組織ソレスタルビーイングの活躍は白騎士機関よりも活躍されたとありますな」

俺はソレスタルビーイングでは織斑一真総司令官として有名となり、蒼い翼本社社長兼CEOでは零達也として有名となっていた。白騎士機関では対異端者における戦力を基準として、下からD・C・B・A・S・SSとランク分けされている。ソレスタルビーイングではランク分けされていないが、軍特有の階級が強さの証とされていた。

織斑総司令官は少将が最高階級なので、ランクはトリプルSとされるとの噂が流れている。副司令官劉零で階級は大佐、他隊員は全員中佐で、ランクで言えばSだと思われるかな。ただし強さと言っても、全員が前世の記憶持ちではない。対ドウター戦と対異端者戦によって、銃火器や兵器操作によっての強さや経済や政治、または亜鐘学園実戦部隊(ストライカーズ)白騎士機関(オーダー)にも一言物申す許可書を持っている者もいる。

「明日が亜鐘学園の入学式ですか、その間の指揮はお任せ下さい。織斑総司令官」

「お前も色々と苦労を掛けるな劉零」

「その間の護衛者は沙紀となりますが、ドライグ達も総司令の力となって下さいね」

『任せな、相棒は俺達が守る/ドライグに言われてしまったが、元邪龍で今は神龍である俺達も忘れないで欲しいね/あと僕も忘れないでほしいな~/それと私もね?』

トレミー3番艦ではなく蒼い翼本社社長兼CEO室には、副指令劉零と副社長の青木、それと俺の机の上にいる小型ドラゴン化のドライグ・サマエルと俺の隣にいたヒト型であるティア・クロウ・グレンデル・ダハーカ・ラードゥンがそれぞれ言った。赤龍帝ドライグ、神龍筆頭格のクロウ、五大龍王のティアマット、最強の龍殺しサマエルだったが、こいつらは元々拠点D×Dで仲間となったドラゴンだ。

「社長、そろそろお時間となります。明日からは私が社長代行を致しますので、零社長は気楽となり、この世界を楽しんで下さいませ」

「分かった。明日から任せるぞ、さてとドライグ達を元の場所に戻らせてから、俺の家に帰るとしようか沙紀」

「はっ!また一緒に行動をするのは光栄です」

そう言ってから、ゼロに乗り込んだ後に零家豪邸へと帰った。織斑だとソレスタルビーイング本拠地だと思わせたくないので、零家となっている。そしていつも通り風呂と夕食を食べた後に寝たが、俺の中にある前世の夢を見た。ちなみに俺の中にある二つの前世は、俺がこの世界に来る前に分身体を放っている。なので二つの前世の時である聖剣の守護者フラガは、光技を使用し暴虐の限りを尽くす皇帝と戦い、もう一方の前世では冥王シュウ・サウラとして恐れられ、闇術を使い世界を相手に戦っていたのも分身体の俺なので、その記憶は媒体となって前世の記憶が頭の中に入っている。

戦場の怒号に匂いは鉄錆で、敵と戦っていたのは聖剣の守護者フラガとしてだ。宝剣という剣での孤軍奮闘か一騎当千として、敵兵がいると剣を振る姿を見る。戦場というフィールドに縦横無尽に駆け抜ける疾さ、風の如く。身に着けているのは、赤い龍帝の鎧を着ながらも、斬撃や他の力を使っての攻撃はまるで化け物のように敵を屠っていた。殺戮を繰り返した時には、戦場でいたのは俺一人だが鎧は白い鎧だったけど。山と積まれた屍のみとなり、戦の勝利者となっていたが、天空神から凱歌代わりとした気持ちのいい太陽光と風である。来た道を戻ろうとしたら、蹄の音と共に白馬がやって来た。その背には見た目麗しい少女の姿で、海に星を撒いたような煌めく青い瞳が印象的。仕立ての良い白いドレスを着ているのが、高貴な身分の証。宮廷衣服で乗っているからか、無作法を笑い飛ばすような勝気がある雰囲気の少女。

「フラガ!フラガ兄様!」

凛々しくも可憐声で、少女が呼びかけてくる。一つ目である前世の記憶ではそう呼ばれていたが、少女の姿を見た俺は微笑んでいた。

「戦場に来るなといつも言っているだろ、サラシャ」

少女が来るまでは戦闘狂だったが、来たと同時に殺気や覇気を冷ますかのようにして、まるで街中で見かけたように、気安く少女の名を呼んだ。

「フラガこそ、一人で出陣しないでと何度頼んだら聞き分けてくれるの!?」

少女・・・・サラシャは馬から飛び下りると、熱烈に抱き着いて来る。

「そんなにあたし達は頼りない?足手纏い?」

「そうだ。それにお前を戦場には出せない、この戦場を見たらお前は無理をするに決まっている」

今いる場所も戦場だったが、フラガ=創造神黒鐵の力によって浄化を発動させていた。サラシャが来た時には、血溜まりや屍となった山を消滅させてから地を元通りにさせた。フラガの胸を叩きながら、恨み言を聞いた後に即答で答えた。

「そうね、フラガは聖剣の守護者だものね!最強の剣士だものね!・・・・でもあたしはとても心配したのよ。心配する不遜を許してよ・・・・」

激情に駆けられた声であったが、潤んだ瞳に涙を浮かしながら背伸びして睨みつけてくる。その頭をフラガは優しく撫でた。

「不遜な訳ないだろう。俺こそ許せ、お前に心配してもらえる、罪深き幸福を」

フラガは、目元に溜まった涙を拭き取ってから、再びサラシャに目を合わせる。

「あたしの事、愛している?」

「お前がいるから、俺は戦える」

フラガにとって世界とはサラシャの事。手を汚すのは、フラガだけにしてサラシャだけには決して汚したくないからだ。その事を気付いているのか分からないが、改めて言った。

「これからもずっと、俺の無茶を心配しろ。そしたら俺も約束を果たすからな、どんな強敵や戦場でまみえようとも苦しい状況となったとしても、離れていても神に引き裂かれる運命であろうとも・・・」

サラシャの耳元に口をつけ、フラガは囁く。

「・・・・俺は必ず勝利し、そしてお前の元に帰るから」

サラシャは耳まで真っ赤にしながら、俯いてそれを聞く。いじらしい少女を、フラガは左腕で強く抱き寄せる。サラシャはハッと顔を上げるが既に遅しな状況となり、至近距離で見つめ合う程の格好となる。勝気な少女が本来の果敢さを取り戻してから、逡巡なくフラガに顔を寄せて二人の誓いを立てる所までが一つ目の前世での内容だった。 
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