ソードアートオンライン VIRUS
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情報と真実とボス攻略手前
前書き
クライン登場。そして次はボス戦。
キリトを殴った日から数日がたった。
あの出来事は、さすがに自分が悪いと思う。なので、キリトにごめんと書いたメッセージをを飛ばすが一向に返事は帰ってこない。さすがにやりすぎたと思い、キリトと仲のいい奴にメールしようと考える。アスナは……喋ったことはあるがフレンド登録してないし、アルゴは……なんかの情報と交換や金が取られる可能性もある、エギルは……多分わからないと思う、他に誰かいるかな、とフレンド欄を見る。
すると、キリトのことを知ってそうなちょうどいい人物を見つけた。その人物にメッセージを送る。数分も経たないうちに返事が返って来たので、あちら側が指定した場所に行った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
場所は、三十二層のとある酒場だった。キリトの現状を知ってそうな、その人物の名はクライン。キリトを通じて知り合い、今は普通に話したり、愚痴を話したりする仲だ。
「よう、クライン。いきなり呼んですまなかったな」
そう言って、クラインのいるテーブルの椅子に座る。
「別にいいって、と言っても、俺も聞きたいことがあったからちょうどよかったけどな」
軽い挨拶を交わした。しかし、今はキリトの行方などを聞くために、早速本題に入る。
「クライン、最近キリトを見てないか?メールを出しても、帰ってこないんだが?」
「ああ、キリトのやろう。……例のギルドがなくなってからは、元気なかったんだがなんかの情報を得たらしくてな。血眼になってレベル上げをしてやがるよ。たくっ、死んだらもともこうもねえのによ。何であそこまで、過激なレベル上げをするかな」
そう言ってクラインは、頭をガシガシと書きながら溜め息を吐いた。
「キリトの奴、無茶してるのか。やっぱりあんときに少しやりすぎたかな……」
さすがにそこまでするようになったのは、その情報のお陰かもしれないが、自分にも責任を感じてしまう。
「ところでよう、ゲツガ。話が変わるんだが……」
クラインが改まった表情で話しかけてきた。
「お前、一週間前だったか、どこで何をしてた?」
「は?」
話しの内容がよくわからない。しかしクラインは、なお真剣な表情で見てくる。
「いきなりだからさすがにわからないか。なら説明してやる。数日前、Gから付く名前のプレイヤーが死んだそうで、そのプレイヤーのダチが生命の碑に行ったそうだ。そして黙祷してるとき、不可解な現象が生命の碑がある部屋で起きた」
「なんだよ?」
不可解な現象という部分にはどこか引っかかる。そしてクラインが続きを話しだす。
「生命の碑のある部屋全体にノイズが生じたらしい。そして、ゲツガ。お前の名前のところで線が引かれそうになっていたノイズが生じたあとに消えたらしい」
「……」
ノイズ。
この言葉が出たとき、あのダンジョンでの出来事が浮かびあがる。つまり、自分はやっぱりあそこで一回死んだらしい。しかし、ノイズによって死んだのを取り消しされた。
「そして、今のお前の名前が書かれているところは、ノイズで名前が見えなくなってる。お前、なんかしたのか?」
しばらく無言の状態が続く。だが、一回死んだことを話すべきだろうか迷う。しばらく考えて、こう言った。
「クライン、その答えだが……ここで聞いたことを他の人に話さないって約束してくれ」
「なんでだ?」
「これから話すことは、荒唐無稽かもしれないが本当のことだ。しかも、俺的にはたくさんの人に話たら絶対にいけない」
「……わかった」
クラインは了承したため話だす。まずいきなりのバグか何かによって行った変なステージ、変なモンスター、そして一度死んだことを包み隠さず話した。その話を聞いたクラインは、驚いた表情をした後、すぐにまじめな表情をして話し出す。
「確かに信じられないな……死んだのに生きてるなんて……」
「最初にも言ったがこのことは、秘密にしといてほしい。一度死んだ人間が生きてるって知られたら俺は、その方法を知るために何度も聞かれるし、茅場に生かされてるって思われて、もう一度殺されるかもしれない」
「そうだな。俺はダチとの秘密は守るぜ」
そう言ったクラインは、椅子から立ち上がった。
「よし、ともに悩みも打ち明けたことだしよぉ。ゲツガ、俺らのパーティーと一緒に狩りに行かないか?」
「いや、今日はいいわ。俺はちょっと偵察とか、迷宮区のマッピングしなきゃいけないから」
「そうか……もうさっきみたいなこと起きないように気をつけろよ」
「わかってるよ。今日はありがとな」
そう言って酒場を後にした。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
場所は変わって、三十二層の迷宮区。
ココでは植物系のモンスターと昆虫系のモンスターガ多く、女性プレイヤーに嫌われている。だが、女性プレイヤーは情報屋のアルゴと血盟騎士団にいる閃光のアスナと姫騎士のユキしか現在は知らない。血盟騎士団とは、ヒースクリフというプレイヤーが作ったギルドで、構成する人数は少ないギルドだが、作ってすぐに攻略組にまで上り詰めたギルドだ。女性プレイヤー、血盟騎士団にいる攻略組の姫様二人をこんなところから早く上の層に行かせたい。
「さてと、早く最上階の階段を見つけるとするかな」
そう呟いて、走り出す。しかし、筋力値にほとんど振っているため足が遅いはたから見れば本気で走ってのか?というレベルである。しばらくすると、モンスターパーティーと遭遇した。《ハウンド・ビー》×2と《ハンターネペント》×3の五体。しかし、レベルは四十九と安全マージンはかなりとっているほうだ。素早く背中にある両手剣を抜き、逆手に持ち変える。最近、自分には普通に持つよりも逆手に持ったほうが素手のコンビネーションがしやすかったため逆手持ちにしている。そして、壁を利用して弾丸のように飛び出す。
「うらぁ!」
そのまま両手剣を《ハンターネペント》の弱点である茎の部分に剣で斬り、一撃で葬る。その後、一匹の《ハウンド・ビー》が毒針で攻撃してくる。それを身体回転させながら避ける。そして、一度下がった間合いを前方宙返りをしながら踵落としを弱点である頭に当てて、一気にHPを四割減らす。そして、次はハンターネペントが腐食液を吐いてくる。ジャンプして避けるが床に当たり、跳ねたものが当たって、HPがほんの少し減る。
「ッチ!」
舌打ちをして再び、攻撃を開始する。今度は攻撃を食らわずに倒し、迷宮区の奥に進んでいった。何度か戦闘があったが、特に障害がなく倒せた。そして、ようやくボス扉の前に着いた。
「ようやく着いた。えっと……三十二層に着てから四日だったから……結構早いな、今回の攻略」
転移結晶を取り出し、ボス扉に手をかける。扉をゆっくりと押していくと、中が見えてくる。発光している木の実が部屋を照らし、その周りは木幹が幾重にも重なっている壁がある。しばらくすると、ボスが見えてきた。名前は《ザ・ビッグモス・キングJr》。ガの王の子供という意味だ。ボスは棘のような体毛に覆われ、頭に大きな角がある。そして体は芋虫のよう。簡単に言えば毛虫だ。さすがにあれだけ大きい毛虫はさすがに気持ち悪い。警戒しながらゆっくりと近づく。するといきなり体毛が伸びてくる。素早く後ろにとび、回避する。
「気持ちわりー攻撃だな。とりあえず、攻撃パターンを覚えて帰るか」
攻撃パターンは、一定距離に近づくと体毛を伸ばす。それを避けられると糸を吐く、そして遠くにいるときは、転がり突進の三パターンだけだった。他にないか調べてもなかったので転移結晶を使い、街へと転移した。
後書き
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