新たなる戦い~第1章~
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標的10 沢田綱吉・クローム髑髏 VS ジェラート
標的を変えたジェラートは京子とハルに襲い掛かった。
「残念だったな、間に合わないぜ」
ズバッ!!!
何の躊躇もなく、二人は勢いよく切り裂かれた。
しかし、斬ったジェラートの表情から笑みは消えた。
(手応えが・・ねえ)
「ん?」
斬り裂かれた二人の体が霧状になっていく。
「これは霧の幻術!?」
ツナがそう言った矢先、再びその霧が人間の形になってゆく。
「この二人には手出しさせない」
「ク、クローム」
姿を現したのはツナの霧の守護者・クローム髑髏だった。
「へえ、あんたがボンゴレの霧の守護者かい?おもしれえ」
再びジェラートは刀に炎を灯し、クロームに襲い掛かる。
ズバッ!!
「!?」
(また幻覚か)
「私はここ」
「私はここ」
「私はここ」
「私はここ」
「私はここ」
いろいろな所からクロームの姿が現れた。
ボゴッ
ジェラートの足元の地面に亀裂が入る。
ドオオオオオオオオオオン!!!
そこからは巨大な火柱が現れた。
「霧の幻覚を見破れないあなたに、この攻撃は防げない」
「くくく、確かにまだ完全に幻覚は見破れねえが攻撃自体を防ぐことはできる」
ジェラートは火柱の中で嵐の炎のバリアを張っていた。
【改ページ】
「あんたとオレの炎、どっちがもつかな?」
余裕のジェラートに対し、クロームは・・・
「私はもつ必要がないの、時間稼ぎだから」
「ゲージシンメトリー、発射スタンバイ」
そう、クロームはツナにX BURNERを放させるべく時間稼ぎをしていた。
「くっ、やられた」
「X BURNER!!」
空中から放たれたX BURNERは火柱ごと嵐のバリアを貫いた。
「ぐあああああああ」
(や、やったか)
空中に投げ出されたジェラートの体が霧状になった。
「なに!?」
「霧の幻覚を使えるのがお前らだけじゃねえってこった、なあケルベロス」
【改ページ】
ジェラートがそう言うと辺りに霧が発生し、その中からフードを被った男が現れた。
「こいつの名はケルベロス、フィルマーレファミリー『6神官』の一人さ」
ツナとクロームにはその顔に覚えがあった。
「ト、トリカブト!?」
ツナはその名をとっさに口にした。
「トリカブト?誰だそりゃ、お前の知り合いかケルベロス」
「ええ、トリカブトは私の兄、なぜそなた達が知っている?」
ツナとクロームは黙ったままだった。
「まあよかろう、ジェラート様、抹殺してよいので?」
「ああ、行くか」
ズガンッ!!!
ジェラートとケルベロスの前に銃弾が叩き込まれた。
「そこまでだ」
現れたのは漆黒の髪の美少女と鳶色の瞳と金髪を兼ね備えた青年、レイアとディーノだった。
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