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ドリトル先生と学園の動物達

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第四幕その七

「かなり好きだよ」
「そうですか」
「だからね」
 それで、というのです。
「もう一切れね」
「わかりました」
「梅酒もいいし」
 それも、と言いながら飲むのでした。
「これも凄いいいお酒だよ」
「ただ美味しいだけではないですね」
「風流だよね」
「ですね、日本に合っています」
「日本はただ飲むだけじゃないんだよ」
「風流もですね」
「それも楽しむものなんだね」
 お酒を飲むにしても、というのです。
「それがわかってきたよ」
「イギリスではお庭を楽しみますけれど」
 確かにイギリスでも自然を楽しみます、しかしというのです。
「日本の楽しみ方はまた違いますね」
「イギリスはイギリスでいいけれどね」
 それと共にとです、先生はトミーにお話しました。
「日本の楽しみ方もね」
「いいですよね」
「この縁側で月を楽しみながらね」
「梅酒を飲むことも」
「そのこともですね」
 王子も先生ににこりとして応えます。
「氷も入れて」
「いいね、西瓜も食べて」
「夏の楽しみ方ですね」
「全くですね、じゃあ今夜は」
 どうしようかというのです。
「このまま」
「この西瓜と梅酒とお月様をね」
「皆で楽しもう」
 こうお話してでした、先生達はこの夜は日本の夏の楽しみ方を満喫するのでした。そしてその次の日です。
 先生はゴリラのコーナーに行きました、ゴリラ達の大きな身体を怖そうなお顔を見てもです。先生達は皆驚きません。
 それどころかです、先生はゴリラさん達ににこにことして言うのでした。
「これからだけれど」
「はい、僕達の歯をですよね」
「診察してくれるんですね」
「そうさせてもらうよ」
 是非にというのです。
「それでいいね」
「うん、お願いするよ」
「僕達も痛くて困ってたんだ」
「だからね」
「ここは頼むね」
「けれどね」
 ここで、です。ゴリラ達は先生達に言うのでした・
「先生も皆も僕を怖がらないね」
「それも全然」
「僕達よく怖がられるのに」
「そうならないんだ」
「君達のことは知っているつもりだよ」
 先生はそのゴリラ達に温厚な笑顔で言うのでした。
「君達がとても大人しいことはね」
「そうなんだよね」
 チーチーが先生の言葉に頷いて答えます。
「ゴリラさん達は凄く優しいんだよ」
「君達は暴力を振るわない」
 先生はこのことを知っているのです。
「例え襲い掛かって来る相手が来ても」
「胸を叩いて威嚇はするよ」
「けれどね」
「それでもね」
「誰かに襲い掛かったりするなんて」
「襲われてもね」
 ゴリラ達も言うのでした。
「僕達暴力は振るわないよ」
「とてもね」
「そうしたことはね」
「とてもね」
 出来ないというのです、ゴリラ達にしても。 
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